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術後78日目 化学療法3回目・7日目 職場復帰と健康診断——治療後の身体と向き合う
今日も仕事を終えて帰宅し、夕飯を食べると、強烈な眠気に襲われる。
就寝前に仮眠をとることで、何とか体調を整えていた。
今日は職場の健康診断。
例年と同じはずの検査が、今年は少し違って見えた。
◆「標準」が必ずしも最適とは限らない
血圧測定の際、私は左腕の方が低めに出る傾向があると入院中に把握していた。
そこで、「左腕で測定できますか?」と申し出た。
しかし、スタッフから返ってきたのは「皆さん右腕で測るので」という言葉。
結局、そのまま右腕で測定されることになった。
案の定、数値は160近くと高めだった。
「左腕でも測定してもらえますか?」と改めてお願いすると、結果は130台。
かろうじて許容範囲内だった。
この健康診断ひとつをとっても、以前とは違う感覚がある。
製造業における品質検査では、標準的な手順が設定されている。
しかし、実際には製品ごとに個体差があり、適切な評価をするには柔軟な対応が求められる。
私たちの身体も同じだ。
「標準的な測定方法」が、必ずしも「自分にとっての最適」とは限らない。
自分の身体の特性を理解し、それに基づいて適切な方法を選ぶことが、正しいデータを得るために必要なのだ。
◆「受け身」ではなく「伝える」ことの大切さ
レントゲン撮影の際には、「CVポートが入っています」と伝えた。
治療を経た今、ただ受け身で検査を受けるのではなく、自分の状態を説明し、必要な配慮を求めることが大事だと感じる。
職場復帰してからの生活は、まだ模索中だ。
だが、自分の身体と向き合い、必要なサポートを受けながら仕事を続けていく。
それが、私にとっての「社会復帰」の第一歩」なのだろう。
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