「一部」と「部分」の違いって?・・・帽子に見えて皮膚の一部です
水産資源の管理・保護について参考人として国会に呼ばれた、さかなクン。帽子がNGの国会ですが、特例で帽子着用が認められたことがニュースになっていましたね。以前テレビ番組で、ハコフグ帽子は「帽子に見えて皮膚の一部」と発言していたとか。
さて、日本語を学ぶ生徒さんには「一部」と「部分」の使い分けが難しいようです。それぞれ具体例を挙げてみましたので、参考になれば幸いです。
一部
①全体の中のある部分。一部分。対義語は、全部。
②書物や新聞などのひとまとまり、ひとそろい。また、書物の一冊。
③高校、大学などで、夜間部を指す第二部に対して、昼間部のこと。
①の例:
・体の一部
・一部の地域
・一部の商品
・生活の一部
・ファッションの一部
・帽子は皮膚の一部
全部、全体の中の一つ。一つ一つは同質のもの。
部分
全体の中に含まれたもの。全体を小分けにした一つ一つ。
あるまとまりのあるもののすべてが全体、全体をいくつかに分けた一つ、あるいは複数個を併せたもので、すべてではないものが部分。
対義語は、全体。
例:
・一部分
・部分部分
・その部分、この部分
・部分日食
・ケーキの、イチゴがのっている部分(ところ)
・シャツの、胸の部分(ところ)に汚れがある
・太陽の光が当たっている部分(ところ)
焦点(注目、注意)があたる場所。
その部分とその他の部分が対比する。
例えば、「月に光が当たっている部分」と言うこともできますし、「月の一部に光が当たっている」と言うこともできます。
ですが、「月に光が当たっている一部」や「月の部分に光が当たっている」は不自然ですね。
同じような意味の言葉ですが、きちんと使い分けています。