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火縄銃を撃ちながら町を練り歩くお祭り

愛知県長久手市には、県指定無形民族文化財の「長湫警固祭り」があります。古くから尾張と西三河の農村部で行なわれている豊年祭です。朝7時から夕方5時頃まで、各所で鉄砲隊が火縄銃を発砲しながら練り歩きます。毎年10月に行なわれますが、2020年は新型コロナウイルスの影響で中止になってしまいました。去年見に行っといてよかった。

休日の朝っぱらから火縄銃の発砲音がするので、引っ越してきたばかりの人はびっくりしますよね。

鉄砲隊には誰もが参加できるわけではなく、隊員になれるのは、おうちに代々鉄砲隊の火縄銃がある人だけだそうです。もちろん、火縄銃を所持しているからには、ちゃんと免許があります。だからといって、いつでも銃を発砲していいわけではありません。祭り当日の早朝に何度か試し撃ちがあるだけで、ほとんどぶっつけ本番です。すごいですね。

祭りの隊列には、鉄砲隊の他にも棒隊(農民武芸である「棒の手」を行う)や、献馬を引く人や隊列を先導する人たちなど、大勢の男性が参加します。

2019年には初めて女の子が棒隊に参加していました。時代は変わりつつありますね。

一日中練り歩くのは(主に)男性たちですが、衣装の着付けをするのはお母さまだったり奥さまだったり、その家の女性たちです。早朝3時頃から着付けを始めるそうです。大変。。。
着付けが終わって男性を送り出したらまた寝るわ〜という人も。でも練り歩いている途中で草鞋の鼻緒が切れてしまって、急いで替えを持ってきて!と呼び出されることもあるそうです。のんびりしていられませんね。

棒の手には20ほどの流派があるそうですし、鉄砲隊も隊によって、立って撃ったり片膝をついて撃ったりなど、型が違うそうです。

今年はお祭りも中止になったところが多いようですが、来年以降はどうなるのでしょうか。


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