頭痛の鑑別 〜一次性頭痛と二次性頭痛~『症候別解説 第1弾』【まとめ】
頭痛は辛いですよね、よく質問をいただきます。
頭痛の原因は頭だけと思っていませんか?実は頭以外が原因で頭痛を生じるケースも多々あります。
このnoteでは
✔︎眼科疾患の可能性
✔︎頭蓋内病変の可能性
✔︎二次性頭痛とSNOOPについて
✔︎一次性頭痛とは何か?代表例3つの疾患(片頭痛、緊張型頭痛、三叉神経・自律神経性頭痛)について細かく解説
✔︎怖い頭痛=二次性頭痛とその典型的症状一覧
を中心にまとめました。一般的に頭痛について考えられる疾患とそのアプローチについて、また二次性頭痛の代表疾患とその症状についてわかりやすくまとめております。
1. 眼科疾患の可能性について
まず、眼科疾患の可能性はどうか?これを考えることが重要です。
例えば緑内障発作は目が充血し、痛みが強く、最悪失明します。ぶどう膜炎も目の痛みやキラキラするものが見えたり、まぶしく感じたりし、炎症が進行すると最悪失明します。このように目の疾患でも頭痛と錯覚する痛みが起こりますし、無治療で視力低下や失明をきたすことがありますので、可能であれば眼科を受診してください。
2.頭蓋内疾患の可能性について
目が問題なければ内科(可能ならば神経内科や頭痛外来)を受診します。頭のCTを撮影し頭蓋内病変(たとえは脳出血やくも膜下出血、脳腫瘍など)がないことを確認できれば、基本的には一次性頭痛というものになります。
3.二次性頭痛とは何か?
ここで一次性頭痛と二次性頭痛という考え方を紹介させてください。頭痛は大きく分けて一次性頭痛と二次性頭痛に分かれます。一次性頭痛とは画像や検査では異常がない頭痛であり、脳・神経や血管の機能異常といわれています。これは命に関わる頭痛ではないので、その点は心配いりません。具体的には片頭痛、緊張性頭痛、群発性頭痛などが該当します(普段からよくある頭痛は一次性頭痛のことが多いです)。問題となるのは二次性頭痛です。こちらは画像異常や検査異常を伴うもので命に関わる頭痛が含まれます。
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