テーマ投資について
最近、個別株のテーマ投資についてけっこう呟いたけど
このところ株価が調子いいGRWGなんて合法大麻恩恵のテーマ投資の川上の典型的なパターンだよね。
川上は分かりやすいけどそれじゃ川下ってどういう時にって人も多いかもしれないので川下投資が成功した今年の例を挙げます。
今年の4月にコロナ禍の影響でWTIの原油先物価格が史上初めてマイナスをつけると異常事態になったことは覚えている人も多いかと思います。
この度を越した原油安はめちゃくちゃ売られたエネルギーセクターで短期でリバウンドを狙えるチャンスだと思いました。
ただ、この原油安が石油企業に与える影響は計り知れないので下手したら倒産リスクすらあるわけでリスクは少なく短期でリバウンドが狙えそうな銘柄を探すことにしました。
そこで注目したのが $VLO、$PSXです。
どちらも原油から石油を精製するのを得意としてる企業で原油を採掘する企業の川下に位置します。石油製品の需要が落ち込んでも原料の原油価格のコスト減で倒産リスクが原油採掘業者に比べて大幅に低いです。
注目した当時の株価はVLOが50ドル付近でPSXが60ドル付近でした。ちなみにこの段階でまだ原油価格はマイナスをつけてません。WTIは3月末に一旦20ドルをつけてからリバウンドしてまた20ドルに向かって底を探っている状態でした。4月中旬にWTIが20ドルを割り込めば大きなチャンスと思い、より株価の低かったVLOを45.2ドルで指値して待ち伏せしました。
そしてWTIがマイナスをつける直前で思惑通り約定しました。約定日4月17日の金曜なので実際に刺さったのは16日の木曜日です。そして4月20日の月曜日にWTIがマイナスをつけるニュースがあり肝を冷やしましたが株価は逆に上がりおよそ+20%の54.2ドルで期間指値の売り注文を出していましたが4月27日にはあっさりと刺さってその後も上昇して行きました。PSXを買っていてもだいたい同じような結果でした。
欲張ればもっと利幅は取れましたが10営業日に満たない期間で20%の利益が取れれば十分です。短期売買は欲張らない出口戦略に従うことが重要です。
ちなみに今の両者の株価はVLOが41.28ドルでPSXが50.01ドルです。これが今年の石油銘柄の川下企業へのテーマ投資の成功例です。石油銘柄は原油を採掘する企業、原油から石油やガソリンなどを精製する企業やその両方を一つでやってしまう企業など様々な企業がありますがそれ以外でも原油を輸送するタンカーを持つ企業、川上の方では原油を採掘する機械を作っている企業や新しい油田を海底で探索調査する企業まで様々な企業があります。
そしてこの4月27日のVLOの売却資金が
その後の4月30日のFSLY21.4ドルやLVGO39.2ドルの購入に流れていくわけで複利で凄まじいことになっていってるわけです。
FSLY(79.21ドル)は21.4ドルから3.7倍で今も継続で保有中で79.21ドルから再び上がればその%に応じて
LVGOは145.2ドルとかで売ってこちらも39.2ドルから3.7倍でその売った資金がまた違うところに流れて利益を生んでいるのだから
1.2×3.7×?(FSLYの79.21$からの今後のパフォーマンス、LVGO売却後の新たな投資先のパフォーマンス)
で1.2×3.7の時点で4.4倍だから凄いですよね。単純計算のため、この数字に税金や手数料のことは加味してませんが。
そもそも僕が3月後半からSaaS系企業やEコマース企業などにフォーカスして投資してきたのもコロナ禍でも業績が悪くならないところや逆にプラスに働くところという大きなテーマがあったから。
要は僕が3~5月に入って爆益を取ってきた方法も誰もが思考すればできるような手法で難しいテクニカル分析なんて皆無です。ただちょっと気づくのが早かったのと二番底を恐れないでベットする勇気があったというだけ。
さてテーマ投資についていろいろ述べてきましたが、ただ気になるテーマを決めて川上、川下を確認してだけじゃ、結局裏打ちされたものがなくてそこそこのポジションを取ることができない。そこでできるだけでいいから客観的なデータも集めようよって話になります。
例えば下の画像の好景気の海運産業へのテーマ投資なら自分の考えを補強するために貿易額の増加の推移のデータや各主要港の貨物取り扱い量のデータを見たり、
ドライバルクの企業の株価についてはバルチック海運指数と相関関係にあることに気付き、この指数とほとんどタイムラグなく連動するので、当時なかなかなかったバルチック海運指数を貨物船のサイズごとに毎日更新するイギリスのサイトを見つけてアクセスして毎日数字の推移をチェックしてました。この時に貨物船が大きく分けてケープ岬を迂回する超大型のケープ型、パナマ運河を渡れるパナマウント型、バラ積み戦など比較的小型のハンディ型に別れることを知りました。
僕はドライバルク(ばら積み船)企業に投資してたので主にハンディ型の指数の推移を毎日1分チェックしてました。海運に投資してる人でもバルチック海運指数を見てる人は少なかったし、多分貨物船のサイズごとの指数までチェックしてた人は当時ほぼいなかったと思います。
バルチック海運指数長期チャート
こういったデータの裏打ちがあると出るタイミングもわかるのでテーマ投資をしやすいと思います。
以下は2016年から2018年にかけて約2年間のテーマ投資をして成功した例ですが
この投資でもやはり毎月発表される各種レンズセットの販売実績(ダブルレンズなどの高付加価値レンズ、通常レンズ、車載向けレンズなど製品ごとのデータ)と決算発表での数値はチェックしていき、最終的に中間決算発表直後に成長鈍化のサインを感じ取ってすぐに寄り付きで残り全株で成り行き売りして100HK$で利確することができました。大半は130HK$後半から140HK$台で利確できて最高で155.4HK$で売り抜けることが出来ました。買ったのは主に30HK$台前半から40HK$台前半なので特に大きな相場の上がるような出来事があったわけではない中で素晴らしいパフォーマンスでした。
でも、2016年当時は今では当たり前のスマホのダブルレンズとかがまだ高級機種でだけで海外で利用の多い廉価版にも順次搭載されていく真っ最中みたいな感じでファーウェイが最新のフラグシップモデルでトリプルレンズを出すのが話題になってるみたいな感じでした。スマホのダブルレンズなんてなんかもっとずっと昔だった気がしますよね。
このようにテーマは時代の流れでどんどんと変遷していくのでテーマ投資のチャンスの種は今もその辺で育っているはずです。それに気付き、早い段階でベットできればかなり儲かります。そしてテーマ投資は当たると喜びもとても大きいです。
今年のコロナが始まって早い段階でビデオ会議の利用拡大のテーマーでZoomに乗れた人とか凄いですよね。最近発表のOn Zoomもゲームチェンジャーになりそうで自分の中の目標設定を上げました。LOGIの決算でZMのアップセルを連想したのもあります。連想ばかりしてる。笑
当然、1ビリオンの売り上げ達成はハードルがかなり高いです。YtoY+500%(前回+355%)でQtoQ+50%(前回+102%)の成長が必要です。例え届かなかったとしても次の決算で確実に超えていくし、現在の状況だと成長ドライバーが増えてもう特需で終わるわけがないレベルになってますから今まで以上に長いスパンで先を見て投資してもいいと思ってます。
広告費ではなく直接収入に繋がるのでOn Zoomをイベントの際にスポット的に使うユーチューバーも多そうで今後もどんどん売り上げは上がっていくと思います。
よくZoomは上がりすぎたからとか株価が高すぎるというようなことを目にしますが前回決算前に325.01ドルで引けてあの決算を発表して現在520.24ドルです。つまり株価は決算後60%のプラスです。QtoQで+102%売り上げ成長で大幅黒字のサブスクモデルですよ。それが決算発表後にまだ60%しか株価が上がっていない。
QtoQでたいして成長してなくても株価が上がる企業が続出する中でです。もちろんそういう銘柄は今まで低いバリュエーションで放置されてたっていうのはありますけど。そう考えたらもともと高めのバリュエーションもあるので安いとは現時点で言いませんが高すぎるってことはないと思ってます。次々に新しいいい材料が増えていて、アプリのDL数を見ても全世界でいまだに成長が止まってないのは明らかなので。
話が脱線しましたが、Zoomは決算前に再び買い増そうと思っています。今買わないのはZoomの決算が遅い(12月?)という噂があるから。その前に決算で爆上げした銘柄のもたらす果実を少しずつ収穫してZoomに入れていこうかなと思ってます。幸い今回の決算シーズンは好決算を出すと素直に上がる感じが今のところあるので
最近決算後に急騰したSNAPも4月に11$台で買えたのに欲張って10$で指値してその結果とうとう買い逃し、Q1決算で爆上げ。Q2決算前に入ったら売り上げとEPSがコンセンサスを上回ったのに株価は下げて見通しもイマイチだったので損切り、TikTokの件もあって利用が増えてるしZ世代にも使われてるので見通しを前回決算からアップして今回もう一回入ろうかと思ったけど前回の結果が頭をよぎって見送って注目程度に留めたらやはりの爆上げでした。
でも、ポジティブに捉えれば今回は2Qと違って素直に上がったのだから、自分のPFの決算が期待できそうな銘柄は小型株を中心に爆上げも期待できるかなと思ってます。
そして冒頭のGRWGは今回の決算シーズンで一番の期待をかけている銘柄です。
まぁ、ここも入る時にあらかじめ目標を立てて、ヒンデンブルグのレポートを受け、ガセだろうけど人気は確実に落ちたから目標を下方修正しました。
過去のシトロンのSHOPに対するネガティブレポートで一時暴落してその後あれ何だったの?というようになり、長期チャートで暴落がイマイチ分からなくなるくらいの株価上昇をしたように
GRWGもその後順調に育ってくれると嬉しいです。実際にヒンデンブルグは標的を変えてGRWGについてはフェードアウト気味だし大きな問題はなさそうな気がしてます。ヒンデンブルグのGRWGの後の次の標的のニコラの反響はいまだに凄いですよね。シトロンまで参戦したし。
以上、テーマ投資についていろいろと述べました。PFの少しの部分をこういった自分の思い描くテーマ投資の枠に使うのも面白いかもしれません。できればデータ面の補強材料があるとなおいいと思います。
こういった投資を少しでも自分の頭を使って思考すると物事をいろいろと考えて気になった部分を深掘りしたりする癖がつくのもいいと思います。僕は常にいろいろと思考する癖がついているので人より早く気づく場面が多い気がします。脳味噌フル回転です。将来のボケ防止にも役立つと思うんですよね。
そういった意味でも自分の頭でよく考える。自分でたまには電卓使って売り上げ予想を計算してみるとかはプラスに働くことが多いと思います。ボケッとただ誰かの情報を見てるだけでは素晴らしいアイデアは生まれてきません。そういった意味でも情報を受けるだけじゃなくたまには発信してみるのはいいかもしれません。どこか間違っててもけっこう優しく教えてくれる人はいますから。
僕は昔からかなりアウトプットはしてきました。Twitterのようなオープンな場所ではなかったけど自分の成長につながっていると思います。今はTwitterやnoteなどを中心にアウトプットをして自分の出す情報のそれ以上に大きな情報をみなさんからいただいています。
それでは今回はこの辺で。
おまけ
今回は自分の投資に最も影響を与えた本を紹介します。
まず、僕は投資本や自己啓発の類の書籍は全く読みません。小説はミステリーを中心にいっぱい読むのですが。
そんな僕が読んできた本で現在の投資に一番影響を与えているのが田中芳樹の「銀河英雄伝説」です。外伝4冊を含むと全部で14冊にもなる長編スペースオペラです。アニメ化もされている超有名な作品なのでご存知の方も多いと思います。
僕は一番最初の原作シリーズのトクマ・ノベルズのバージョンを高校生の頃に読みました。ちなみにアニメは見たことがありません。
中学生の頃に吉川英治の「三国志」全8巻を読んでいて諸葛孔明最高!曹操・仲達くたばれ!って感じでした。
知略を駆使して大軍を破る孔明の戦術に強い憧れを持ってました。
そんな時に出会ったこの「銀河英雄伝説」を読んで、自分の人生観が変わるほどの衝撃を受けました。
この作品は宇宙に3つのグループが存在します。皇帝と貴族が支配する「銀河帝国」と銀河帝国に反発した共和主義の「自由惑星同盟」に貿易を生業にした中立国の「フェザーン自治領」です。そして「銀河帝国」と「自由惑星同盟」の間の戦いの物語です。
2人の主人公がいます。まず金髪の美男子の「ラインハルト・フォン・ローエングラム」銀河帝国側で後に皇帝まで上り詰めます。もう1人が「ヤン・ウエンリー」自由惑星同盟側です。
この2人のうちの「ヤン・ウエンリー」はまさに諸葛孔明タイプで圧倒的に不利な状況から知略を使って逆転勝利を呼び込む軍師タイプで当然僕の一番大好きなキャラクターです。
そして今回の話の主役は「ラインハルト」こちらも負けず劣らず頭が良いのですが、基本的に相手より多くの兵を用意して、効果的に配置し、補給をしっかりして勝つべくして勝つというタイプの戦略家です。
戦略重視で圧倒的に有利な立場で戦いを進める「ラインハルト」、戦略の重要性を熟知しながら自国の政治的理由などから戦術を駆使して戦いを進める「ヤン・ウエンリー」が対照的に描かれています。
この作品を読んで戦略の大切さをこれ以降は様々な場面で戦略の重要性をすごく意識するようになりました。これが今の投資にすごく活きています。
つまり、小手先の戦術ではなく戦略が勝つために重要で戦略でえたアドバンテージを戦術で上回るのは難しいということ。しっかりとした準備をして大軍を整備して効果的に配置して、しっかりとした補給網を整備すれば戦う前にもうすでに負け難いという考えです。
だから僕はテクニカル分析などの戦術に当たる部分はあまり重視せず、株を買う前にファンダメンタルとかをなるべく調べ、大体の目標も決めた上で勝つ確率が高いと判断したら入るようにして儲かるべくして儲かるをなるべく意識して投資をしてます。
素人なりの勝ちやすいと思える戦略論です。
こういう考えを持つ影響を与えるきっかけを作ってくれたのが「銀河英雄伝説」という小説でした。
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