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柔術インプリンティング
刷り込み(すりこみ、imprinting)とは、動物の生活史のある時期に、特定の物事がごく短時間で覚え込まれ、それが長時間持続する学習現象の一種。刻印づけ、あるいそのままインプリンティングとも呼ばれる。
初めて柔術というものを体験したのは、2017年11月のカルペディエム三田道場。
現カルペディエム芦屋の岩崎先生と現カルペディエム仙台の和樹先生が私にとっての最初の先生たち。
10年陸上競技に没頭しそれなりに勝負の世界に足を突っ込んで生きてきて、こと大学の4年間に至っては「質実剛健」な日体大で過ごしてきた「私」というベースに、この柔術の世界観と価値観が構築されていった。
それは間違いなく「私」の感性にフィットしていたし、その世界に夢中になるのに時間はかからなかった。
柔術のクラスというものを知る
当時の岩崎先生のクラスには、程よい緊張感と規律があって若干ぴりりとした空気が流れていたと思う。
間違ってもテクニック指導中に寝っ転がるとかふざけるなんてことは許されなかったし当然そんなことする人は皆無だった。
でも別に息苦しいとか自由がないとかではない。
無言の規律があっただけ。
(ほとんどの道場はそれが当たり前だと思うけどね)
土曜日は岩崎先生のクラス。
WhiteBeltを出てそのままALLへ。
時にそのまま女子練習会に参加した。
日曜日は和樹先生。
土曜日と同じように13時からのWhiteBeltから14時ALL。
時々次の15時ALLにも残ってみたり。
とにかく毎日練習に行くことが楽しかった。
できないことが多くて悔しいことも落ち込むこともあったけれど、それでもスケジュールを調整して何としても道場に行きたいと思っていたしそのために工夫してた。
練習が、道場が、大好きだった。
勿論、今もね。
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ピリッとした空気の中にも楽しさがある
試合というものを知る
初めて柔術の試合を観たのは、柔術を始めて3ヵ月弱経った頃。
2018年のヨーロピアン。
岩崎先生が準優勝した試合。
無論、まだルールもなにもわからない。
試合の格も知らないしわからない。
ライト級で戦うということの意味もわかっていない。
それでも。
当時の広尾のスクリーン越しでみた岩崎先生の戦いに鳥肌と涙がとまらなかった。
強烈な記憶として刻まれてる。
魂が震えるってこういうことだと思った。
帯授与式というものを知る
当時の帯授与は都内近郊の支部が全部集まって合同で開催だった。
青山・三田・広尾・鎌倉。
初めて会う方ばかりだけど、皆が「カルペディエム」の人たち。
各支部毎に名前を呼ばれていく。
前に出てスピーチ。
忘れられない場面もたくさんある。
幾度となく、黒帯となった方々の涙にもらい泣きした。
それぞれの想いにふれ、ますます柔術とカルペディエムが大好きになった。
そして帯授与が大好きになった。
チームメイトの昇格、授与式は絶対出ようと思った。
いつか私もこのように帯をもらいたい。
そのためにも今やれることを頑張ろうと思ってた。
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三田チーム
試合にでるということを知る
柔術を始めて4か月。
道場の兄さん方が試合に出ていることはなんとなく知っていた。
私も出てみたいなって漠然と思ってた。
勝つとか負けるとか、そんなことは考えてなかった。
ただ練習している延長に試合はあると思って生きてきた私だったし、
何より試合に出ている兄さんらがかっこよかった。
これは出るべきものだと思った。
でもどうやって出るのか、どうしたらいいのかなんて何もわからない。
夜遅めのクラスでの雑談の中で、試合に出てみたいという話をする。
すると次に皆が出るのはこれだよと教えてもらう。
初めての試合。
東京・駒沢開催だったibjjfのTokyo International Open。
何が何だかわからないままにibjjf登録をして、白帯女子のマスターカテゴリがなくアダルトでエントリー。
マスターとアダルトの違いすらまだよくわかっていなかった。
試合結果は散々だったけど、ここから私の柔術への熱量はより加速度的に増していく。
試合にも定期的に出るようになる。
(並行して行っていたマスターズ陸上はこのタイミングで長期休業。柔術だけをやろうと決めた)
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顔こわすぎw
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2018年6月の東日本
「最初の道場で受けたインスピレーションは大きい」と岩崎先生もスタエフで語っていた。
本当にその通りと身をもって感じている。
現道場の先生方の教えを取り込みながら、自分なりの柔術と価値観を構築しているけれども、やはりベースには当時の三田と「カルペディエム」の日々がある。
テクニックとかそういうことではなく、柔術への向き合い方や道場というものへの考え方。
ワールドやヨーロピアン、ワールドマスターなどをFloでしっかり追うのもあの日の岩崎先生の試合の印象がずっとあるから。
次世代の選手・先生たちへの期待。
全日本選手権など、自分が出ない試合に応援に行くのは当時の先生たちの試合を観ていたから。
絶対的に応援するということ。
試合も出る。ちゃんと相手と向き合う。
負けてよいと思ってないけれど、自分のレベルを知るためにも出る。
出るからには勝ちたいし、勝つための練習をしないといけないって思う。
練習は楽しくも真剣に。
楽しむのと悪ふざけは違う。
上位帯へのリスペクト。
マナーとルールを把握する。
ずっと固執するつもりもしているつもりもない。
アップデートは必須だと思ってるよ。
でも、絶対的に変わらないものはある。
私は「カルペディエム」が大好きで、この価値観の構成は「カルペディエム」であること。
そこには岩崎先生と和樹先生を始めとした、これまでかかわってくださった先生方や周りの方々の存在がある。
余談
ShoyorollとAPというものを知る
あの頃のカルペディエムの先生たちのほとんどが、ShoyorollとAPのドウギを着ていた。
まわりの兄さんたちも着てた。
かっこよかった。良すぎた。
私も欲しくて仕方なかったけど、欲しいからと簡単に買えるドウギではないと知った。その後、発売タイミングを狙って初めてShoyorollのドウギを買った。
到着は1か月後だった。
手元に届いたときの感激はひとしおだった。
だんだんと先生方は他のスポンサーにかわっていったけれど、
あの時の強烈なかっこよさは今も忘れてない。
今や44,000円になったShoyorollのドウギも、当時は28000円ほどだった。
APに至っては23000円くらいだったように思う。
円安なのかなんなのか。
Shoyoroll、シンプルなやつは本当に格好良くて大好きだった。
高すぎるしなかなか手が届かなくなった悲しみよ…。
今は一周まわってカルペディエムオリジナルドウギに回帰してる。