友達結婚ラッシュ!でも自分たちのペースは大事にしたいと思った話

駅の改札を通ったとき、隣の人が走り出すと、つられて走ってしまうときがある。

電車、来るのか?!
間に合うのか?!

通勤ラッシュに巻き込まれるように、最近は結婚ラッシュに気を急き立てられながら生きている。

特に、学生時代からの友人との近況報告会は、近年なかなか刺激的だ。

20代前半にあっという間に結婚新快速で、駆け抜けていった友人はさておき。
20代後半まで、自分と同じく鈍行で、あの人でもない、この人でもない、「自分は結婚できるのか?」と悩みを同じくした友人たちに、パートナーが現れ始めた。

先日、記事にした親友もその一人だ。
親友は、私が彼氏ができる半年以上前に、運命の人にであっちゃっていたので、私より先に結婚するのは順当な気持ちはあった。

だがしかし。

私が彼氏ができてから、1年半後に彼氏ができた大学時代の友人が、

「来月、入籍するかもしれない」

と、教えてくれた。

ちょうど、お料理教室の体験行ってみよう~!と、ノリのアクティビティ気分で、一緒に料理をして、洗い物をしているときだった。

他にも受講生がたくさんいる中で、私は思わず「え?!」と叫んだ。恥ずかしい。

詳しく聞くと、

「半同棲状態が続いてて、さすがに狭いから2人で住めるところを探してて。賃貸だと意外となくて、ちょうど新築マンションで思ってる感じのところがあったから、買うことにしたの」

「実は、先月に東京行ったときに、ヴィトンの指輪買ってもらって。金額的に、本気度は伝わってくるんだけど、『結婚しよう』とかプロポーズされたわけじゃないというか…」

「でもマンションのことがあるから、入籍した方がいいと思って彼に聞いたら、11月が付き合って1年記念日だからその日にする?って言われ」

「でも、彼の両親にはあったことないし、そんなんで大丈夫なのか?ってなってる」

なるほど。

いやそれは、プロポーズされてる状態では?!


明確な言葉はないらしいが、一緒にマンションを買って、指輪を買ってもらって、入籍日提案されてたら、それは結婚ということ、だと思うのだが…!!

先月も一緒に遊んだときから、この1か月で話が進みすぎだ。
鬼滅の刃レベルで1話で話が進みすぎ。

めちゃくちゃ正直なところを言うと、友人と「プロポーズまだかなぁ」「結婚ってむずかしいねぇ」なんて話をするものだと思っていたのだ。

なぜって、1か月前に遊んだとき、大学メンバーのグループの中で、
彼氏いる・そろそろ結婚?!でも思うように進まなくてもだもだしている状況が似ていたから。

それがまさかの、ほぼ結婚報告。
料理教室の体験が終わってから、友人は薬指にキラキラ輝くヴィトンの指輪をはめていた。
「指輪をいろいろ見て回ってたけど、これが一番普段使いもできて、お金かける価値あるな~って話をしてたら、『ほしい?』って聞かれて、買ってもらった」
大切そうにうっとり眺める友人は、たいそう美しかった。

そのあと、友人の彼氏(婚約者?)と合流し、一緒に街ブラをした。
まさかご本人と会うと思っていなかった。
実物の彼氏は、菅田将暉似のおしゃれボーイで、やわらかくてノリもよく、初対面の私にも普通に笑って話をしてくれる人だった。

友人が「かわいい」と言っていたのがなんとなくわかる、わんこ属性の彼。
友人もふわふわしたところがあってかわいいので、並ぶとひたすらかわいい。
棘のない二人は、とてもお似合いで、「推しカプだー!」と思った。

普通だったら、友人の彼氏と3人なんて、気まずさMAXで帰りたくなるところだが、社交的で穏やかな2人だからこそ、ただただほっこりしたのだ。

しかも彼氏、行動もイケメン。
3人でカフェした後、私がトイレで外している間に、お会計を済ませてくれた。
いやさすがに悪いと思って、払う払う!と伝えると、
「おじゃましちゃったんで!あとで彼女に請求しときます(笑)」
と冗談交じりに笑っていた。
シンプルにいい人だ。

これは、結婚しろ。
いやするのか。
いやしたのか?

大丈夫だなって思った。
友人が幸せそうで何よりだ。


解散してから、ひとりになると、どっと疲れが押し寄せてきた。

情報量が多すぎる。

すごく楽しかったが、全体的に、何事?!という感じだ。

似たような立場だと思っていた友人は、来月には結婚しそうで、婚約者はとってもいい人。

疲れた体に、急に「ひとり暮らしの家にいる」という状況が沁みてきた。
きっと2人は帰って一緒にご飯を食べて、今日の思い出を笑って話し合うのだろう。
人と比べたって仕方ない、そう思っても、今日あったことや思ったことを言える人が家の中にいないという現実は、冷たく心にのしかかる。

おんなじホームにいると思っていた友人は、もう既に特急に乗っていた。

嫉妬心?焦り?不安? 
分からないけれど、ちょっとだけさみしさのような、透明な水の中に石を落としたような、ごとりとした波紋があった。

どう、心と折り合いをつけようか。


夜は寝て、とりあえず朝起きてみて、自分の感情を整理することにした。

まず、前提のとらえ方が間違っていたのではないかと思う。

私と友人たちは、共感力があって環境も似ていて、性格や感受性も近いところがあったから、なんとなく「同じような人生を生きている人」と感じていた。

けれど、そもそも別の人生なのだ。

同じ人生ゲームの盤で、サイコロ回して、「結婚マス」に到着しようとしているのではなくて、違うボードでそれぞれ駒を進めているというか。

競う対象ではないのだ。

私には、似ている人を自分のことのように思ってしまう、いいんだか悪いんだかわからない側面がある。

友人はまさにその対象だからこそ、自分と違う状況に私はギャップを感じて驚いただけ。

自分の状況と比べて、私の方が遅れている、と、反射的にネガティブな気持ちが湧いてしまったけれど。

友人は友人の人生で、私は私の人生。

お互い、悩むことがあり喜ぶことがあり、それぞれの道を歩いているのだから、登山で山の中ですれ違う人にあいさつをするように、
違う競技で頑張るアスリートをお互いに応援するように、

「お互いがんばろう、幸せを祈るよ」

という心構えでいる方がいいなと思った。


やっぱり見てしまうと、一瞬「婚約指輪っていいな」って思ってしまった。

美しくて、キラキラしていて、自分のために大金払ってくれるのか、という重みもあり、愛情を感じられるというか。

私は、彼氏に婚約指輪いらない宣言をしている。

立て爪のダイヤリングは、日常使いできないし、ぶつかったものを傷つけそうで怖いというのは本心。

とおもっていたら、かわいいヴィトンのリングをしている友人を見て、「その手があったか~」と。

やっぱり指輪はかわいい。

でも、私は実際どうだろうか。
つけるだろうか。

友人はもともと、ハイブランドが好きだ。アクセサリーも好きだ。よくつけている。

家族もハイブランドをおばあちゃんの代から持っていて、彼女自身もエルメスにヴァンクリに質のいいものにお金をかけるのが好きで、着こなせていてよく似合うのだ。

彼女が、自分にフィットするブランドのリングを身に着けるのと、
私が「友達がつけてていいなぁ~って思ったから」という理由で婚約指輪をもらうのは、ちょっと…いやかなり恥ずかしい。
しかもなくしそう&そのうちタンスの肥やしにしかねない。

質のいいものは好きだけれど、「友達に見せるため」に買ってもらうのは、違和感がすごい。

人と比較して物足りなくなくかんじるからほしい「婚約指輪」は、ちょっと、自分軸失いすぎているよな、と冷静になって思った。

指輪より花束が欲しい、
2人でつける指輪をランクアップさせたり、
旅行が好きな私たちらしく、新婚旅行の軍資金にした方が、
きっといいだろうと思った、
私なりの自分たちにとって一番いいお金の使い道と思って考えたことを
私は大事にしたい。

そんなことを言っているけれど、途中でやっぱり婚約指輪ほしい~ってなるのだろうか。
今のところ、わからないし、彼次第なところもある。

友達が結婚したから、私もする。
友達が指輪もらったから、私も欲しい。
友達が家買ったから、私もいるのかな?

なんて、小学生みたいな思考が湧いてしまうけれど。

今一度立ち返って考えると、やっぱり、私と彼氏は、自分たちのペースで焦らずゆっくりマイペースにすすめたい。

青春18きっぷで、ゆっくり景色をたのしみ、ときどき降りておいしいもの食べるみたいに。
そんな早くに目的地につかなくたっていいかもしれない。



そういえば、25歳彼氏もいなかったとき、

「友達の結婚全部見送ってから結婚しようかな」

と言っていたのが、現実になろうとしている。

結婚願望ある友人は、この友人が最後なのだ。
まさかの有言実行。

これはやっぱり全力で祝いたい。


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