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脳裏整頓 小説 vol,12

発酵女子

「さいあく。」

「どうしたのウカちゃん?」

「筆箱忘れた。」

「じゃあ、私の貸してあげるね。」

「マジ、サンキュー。」

「でもどうして忘れちゃったの?」

「ああ・・えっと。」

「もしかして、エノ×ハル描いてた?」

「なんで知ってんの。」

「この前ノート借りた時に描いてあって、しかもノートの両端で閉じるたびにキスするように描いてあったから。ああこっちねって思って。」

「クソハズ。」

「え待って、レイあんたも?」

「うん私も。」

「マジか。」

「エノ×ハルいいよね。」

「ハル×エノな。」

「ウカちゃんエノ×ハルだよ。」

「何言ってんの、ハル×エノだろ。」

「もう、違うって言ってるのに。こうなったら。」

「「 デュエル 」」

「エノ×ハル推しの私のターン。」

「エノくんは高身長だからやっぱ攻め、小さいハルくんが受けよ。」

「くっ、王道CP。」

「だが私も負けない、ハル×エノ推しの私のターン。」

「原作では、弟ポジでも実は夜になると・・・の方が萌えるじゃん、せっかくの二次創作だから意外性が欲しいのよ。」

「うあああ。なるほど確かにいい萌ね。」

「でも負けないわ、私のターン。」

「エノくんの幼馴染のシンくんに嫉妬するハルくんまで私は妄想しているわ。」

『ううっ。僕にもう少し身長があれば恋人みたいに並んで歩けるのに。エノくんは僕のこと弟としてしか見てないんだろ。』

「あああっ。なんて腐ってるんだ。原作者様に1日に1回は謝罪が必要なレベルだ。」

「でも、こっちも負けられないんだよ。」

「エノくんがハルくんの友達のユウくんにも優しくして、ハルくんにお仕置きされるところまで妄想してるのよこっちは。」

『おいエノ、お前が優しくしていいのは俺だけだろ。それとも小さければ俺じゃなくともいいのか。聞き分けがないやつにはお仕置きが必要だな。』

「いやあああ。確かに素敵。」

「今回は、引き分けね。」

「ああ、そうだな。」

「ウカちゃんとレイちゃんもあの冒険漫画好きなの? 俺も好きなんだよね。良かったら俺も混ぜてよ。」

「「どこまでが原作か覚えてないから無理。」」

「え?!」




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