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隠れる場所のない国

 マイナンバー制度は、健康保険証や銀行口座と紐付けされたとことで、軌道に乗り始めたようだ。マイナンバー制度で、行政サービスの効率化や迅速化が一気に進む。そのうち携帯カードも埋め込みチップになるかもしれない。
 子供の頃、村に箒や籠を売る親子が来ていた。  山中に住み、戸籍や住民票を持たない「サンカ」と呼ばれる人達ではなかったか。子供連れで山にいては、母子手帳や予防接種、入学通知が届かない。街に出て行くしかなかっただろう。
 昔、隣村のおばさんが手伝いの男性と別府に駆け落ちした。別府はそんな人達が隠れて住める場所なんだ思った。その頃はまだ社会保険の加入も厳しくなかったので仕事も見つかったのだろう。
 
 この国には隠れる場所はない。隣国へ逃げようとしても島国。国境を越えるにはパスポート、ビザがいる。マイナンバーで管理されているので、故意に行方不明になるのは難しい。
 いや、そんなことを考えたりしないで、大道を明るく歩いて行けば良いのだ。




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