台風の目が消えた。


 台風が消滅するのは初めての経験だ。今度の台風は超大型らしいので、食料品の買いだめ、ベランダの片付け、防災用品の確認と万全の体制で迎えた。
 気象庁の注意喚起の中、雨風は鹿児島に近づくにつれて、急に弱々しくなった。農業をしていた父が、台風が来る時は4、5日前から悪い風が吹くと言っていたのを思い出す。
 台風はゆっくり天草から東へ曲がる。そろそろ大分の上空に近づいているはずなのに外は静かだ。ネットで確認すると台風の目は消えていた。
 野津原ダムができたので市内の川に流れ込む水量は減ったようだが、小さい川の氾濫警報がスマホに届く。近くの公民館も避難所になっている。自治会長さんは忙しいだろう。
 仕事が休みになって、家で子供とゆっくりできた人もいるだろう。それはそれで良かった。

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