絵本は絵が主役
ほしをさがしに
暁美家の書棚には絵本もある。
これ一冊なのだけれど。
私は造形芸大出身だ。
卒業した訳ではないが、こういった形態の緻密さが全面に出たイラストレーションには食指が向く。
哺乳類がもつ毛並みの一つ一つにリアリティがありながら、実に可愛らしいクエストがプロットになっている。
下手に粘土細工のような動物キャラクターに人間の指を与えるなどをせず、このように解剖学的なリアリティを維持したまま、動物たちが感情表現をする。
この感覚は一体何だろうと考えたのだが、
おそらくハムスターを観察したときに感じた
人間に近い可愛らしさかもしれない。
慎重に計画されたであろう、色彩によるネガポジの形体と、集合体のリズム感。思い切った幾何学的構図ではないか。
それだけでも、かのノーマン・ロックウェルを彷彿させる。
また動物をモチーフにして、毛並みに並々ならぬ労力を注いでいることから、私が昔から好きなジョウナイトウの表現方法にも近い。
たまには絵本を手にとるのもいかがだろうか。
この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?