成功だけが、受験じゃない
兄弟の大学受験が上手くいかなかった。
その報告を本人から聞いて、なぜか私がじわじわとダメージを受けていた。
今回の結果を私以外の家族、学校の先生、そして本人はどう思っているのか。私には聞く勇気がない。
そして何故私がダメージを受けているのか、それは家族の手厚いサポートだったり、兄弟が本命の大学を徹底的な努力とリサーチを近くで見ていたからだろう。
兄弟が受けた学部は特殊だったので、その学部の受験に特化した関東の予備校に高1のときから長期休暇には通っていた。
私は関東の大学に通っているので高2からは私の下宿に泊まり込み、夜は21時まで予備校にいて、高3の最後の1週間は帰宅が22時過ぎることもざらだった。
また、兄弟の進路実現のために金銭面をはじめ親が手厚いサポートをしていたことは言うまでもない。
そして何より、兄弟は私が志望校を決めるずっと早くから本命の大学を決め、ずっとそれにこだわり続けてきた。
そういうのを全て知っていたから、私もダメージを受けずにいられなかったのかもしれない。
私が通う大学は第1志望で合格しているので、本命に合格できなかった兄弟に寄り添いきれないし、「浪人は避けてほしい」という親の意向から受けたすべり止めも補欠だから、今年浪人する可能性も0ではない。
受験は努力だけで片付けられる話では決してないが、兄弟の努力や親のサポートを見るとやはり理不尽さを感じる。
受験と言うと近年様々な成功物語を見聞きするが、「成功だけが受験じゃない」ことを忘れてはいけない。
兄弟が今回の出来事をどのように受け止めようと私は寄り添いきれない。悔しいが、どんな結果になっても兄弟にとって最適な生き方をしてほしい。
大学が、現浪が人生のすべてを決めるわけじゃない、私の口から言えたもんじゃないが、これからも上手く生きてほしい。