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『迷子になった拳』生き残って私たちはまた会う。必ず。
『迷子になった拳』試写会へ。
監督は今田哲史さん。かつてのタートル今田監督、AV好き、サブカルに詳しい人なら知っている人も多いと思う。
本作は、ミャンマーの格闘技「ラウェイ」にまつわる人たちを追ったドキュメンタリー。
格闘技は知識ゼロの私も終始、ほぼ身動きせず見てしまった。かなりの量の汗や血、涙が映し出されているけれど、それと同じぐらいの人間のアクやクセ、美しさと醜さがぎゅっと寄せられたドラマだと思う。
なぜ戦うのか。なぜ挑むのか。
一般作ですが今田監督の名前にこの文脈を見て、ついつい『劇場版テレクラキャノンボール』”KEEP ON FIGHTING”のフレーズが浮かんできてしまった……のは、わかる人が限られた話。
・・・
そしてここからは、かなり個人的な思い出メモ。
生き残って私たちはまた会う。必ず。
これは雨宮まみさんの連載コラム「40歳がくる!」からの一節。
第12話になる「40歳で人生が始まる」では、今田さんとの会話が綴られている。
http://www.daiwashobo.co.jp/web/html/mob/forty-years/vol12.html
このコラムが書かれた2016年、私個人も振り返るといろいろあった。
ガクッと体調を崩したり、入院したり、離婚をしたり、引っ越しをしたり。
身近なところでは、一連の出演強要問題でAV業界全体が揺れていた。
秋には、雨宮まみさんも亡くなった。
そして今田さんは、そんな年の夏にHMJMを辞めた。
(この2016年に関しては、当時HMJMにいた岩渕さんが「悪い夏」という短編ドキュメンタリー作品で残しているのだけれど、今はどこかで見られるのでしょうか)
泥水をすするような、といったら大袈裟だけど
こうやって文字にするとなんだか数年分の厄が一気に来た年だったと思う。当然、会いたくても、会えない人もいる。
お互いに、生きててほしい。幸せであってほしい。そのうえで、いいものを作ってほしい。
ずっと、まみさんの言葉が祈りのように響き渡っていた。
悪い夏から5年、
生き残って再び会うこと。
それぞれの生活が続いていくこと。
KEEP ON FIGHTING
KEEP ON LIVING
まだまだ終わらせるわけにはいかないな。