リーディングシネマ「小さな小さな王様」美術制作
この度映像の作品にて美術協力させて頂きました。
KAAT神奈川芸術劇場 企画
リーディングシネマ「ちいさなちいさな王様」
原作:アクセル・ハッケ「ちいさなちいさな王様」(日本語訳/那須田淳・木本栄 講談社刊)
脚本:山谷典子 監督・撮影:大金康平 プロデューサー:田中亮祐 主催:神奈川県 企画:KAAT神奈川芸術劇場 神奈川芸術文化財団
俳優の藤野涼子さんと、オリィ研究所開発の分身ロボット「OriHime」を介して芝居に挑むさえさんを主演に迎えた、新しいスタイルの映像朗読劇です。こちらの作品のワンシーンとなる「王様の部屋」の美術制作を担当しております。
いつものミニチュアではなく等身大での「小さな世界」、そして何より映像作品という事で、いつもと違う緊張感の中の制作となりました。
最後の仕上げは絵を一枚、(恐れ多くも)(大好きな大好きな)ミヒャエル・ゾーヴァ の色に寄せてみました。
原作
後に文章との出会いを〈転機〉と語る画家ミヒャエル・ゾーヴァが、アクセル・ハッケと初の出会いとなった、この「ちいさなちいさな王様」は、個人的にもとても思い入れのある本で、その人生観と美しい絵に感化され、恥ずかしながら王様と妖精が出てくる絵本を作って原画を展示したほど…25年ほど前の事です。
下の画像は画集「ミヒャエルゾーヴァの世界」の、その〈転機〉の辺りのページ、「ちいさなちいさな王様」(講談社)と英語版「LITTLE KING DECEMBER」、彼のドイツ語の絵本は(読めないのに)何冊かコレクションしていますが、ミヒャエル・ゾーヴァでは珍しい英語版、手に取りやすいサイズです。
制作に辺り、再度本を開く機会を与えて頂きました。
分身ロボット OriHime
また、偶然にも、少し前にオリィ研究所の成立ちを特集したNHKの番組を視聴していて、大変興味深く心にとめておりました。
外出やコミュニケーションが困難であっても、遠隔操作などで活動する分身ロボットOriHime、その可能性と夢に大きな力を感じました。ちいさな王様が投げかける疑問、その問いかけを改めて考えなおすきっかけにもなった気がします。
あらすじ
しばらく前から僕の家を訪れるようになった
人差し指サイズの小さな王様。
王様の世界では大きく生まれて、
成長するにつれ小さくなり、
しまいには見えなくなってしまうという。
どうやら子供時代が人生の終わりにあるらしい。
僕たちのところとは違って…。
女優 藤野涼子さん とOriHimeパイロット さえさん が織りなす映像朗読劇、素晴らしい映像作品です
この度はとても貴重な経験をさせて頂き、本当に有難うございました。