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民宿で出会った浴槽
もう30年以上前の話なのだが、女5人で某島に旅をした。格安の民宿があったので、そこで一泊お世話になったのである。
格安といっても、古民家風のお宿は清潔でしっかりとしていたし、お料理も美味しかったしで大満足。
さて、そろそろお風呂に・・・と思ったとき、お宿の方から以下のようなアナウンスが。
「申し訳ありませんが、大浴場などはございません。
ご入浴は、1〜2人づつでお願いします。」
ま、温泉地じゃないしねえ。そーゆーのはハナから期待してなかったので、じゃ、一人つつお湯をいただきましょうかね。
友人がまずは一人で、先陣を切った。
ところがしばらくして戻ってきた彼女はなんとも言えない表情をしていて、若干挙動不審だった。いわく、
「一人づつ行ってたら、この後の酒宴の時間がもったいない。
二人づつ行っておいで。
ちょーど、二人で入れる浴槽やったから!」
そーなんや。
ジャンケンで、次の二人を決めた。私は負けたので、ラスト入浴組に。
ジャンケンで勝った二人が戻ってくると、最初に入浴した友人同様、やはり若干挙動不審。その上、こらえきれないといった風情のニヤニヤ顔。
・・・さては、風呂に何かがあるんだな?
あえて問うことはせず、風呂に突撃してみたらば・・・
![](https://assets.st-note.com/img/1676379210330-3zDW6Q1DSP.png?width=1200)
フツーのご家庭の風呂場、みたいなところに
真っ赤なハート型の浴槽が!!
どー考えても、ラブ○テルから譲り受けてきたものと思われ。
なるほど確かに、最初に突撃した友人がのたもうた「ちょーど、二人で入れる浴槽」だわ。
平成初頭のハナシなので、おそらくバブルの頃に「ファッションホテル」なんて名前で派手にこしらえたものの、経営が破綻してしまったラ○ホテルが放出した備品なんだろう。
おかげさまで、この後の酒宴はもう、お風呂ネタで大盛り上がり。
盛り上がりすぎて、持ち込んだお酒が足りなくなり、お宿の正規のお酒メニューを注文するハメになり、結果的には「格安の民宿」ではなくなってしまった。
だけど、あの浴槽は今思い出しても、プライスレス!(笑)
民宿的には、経費節減の一環に過ぎなかったかもしれないけど(さて、あのハート型浴槽をいくらで譲り受けたのかは謎なんだけど。笑)酒が売れたんだから、結果オーライだったろう。
これだから、旅はやめられない。素晴らしい・・・でしめていいのかは、正直自信、まったくありませんが(笑)。
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