若草色のスカート

春になると若草色が目立ち始め、思い出すのは、はけなかった

若草色のスカート！！！

そのスカートの元々の持ち主は、親戚のかーこ姉ちゃんです。私と姉はかーこ姉ちゃんが大好きでした。年は離れているけど、遊びに行くと私に合わせて優しく接してくれました。姉にも同じです。

そんなある日遊びに行くと、かーこ姉ちゃんがスカートを出してきました。一着。

そうそのスカートこそが若草色のスカートです。あまりの可愛さと綺麗さに私はもう釘付けになりました。私の目には映画「風と共に去りぬ」で主人公スカーレットが舞踏会で着ていた緑色のドレス👗にも思えるぐらい、ビビっ！！！ときました。

欲しい！！！ちょうだい！

かーこ姉ちゃんはまずはM美ちゃんね。その後あけちゃんが貰いなさいね、と。

はーい🙋‍♀️了解👌おさがりのおさがりね。ちょっと嫌だけど我慢我慢。だって待てば私はスカーレットになれるのね〜〜

おませな幼稚園児でした。

姉はきっとそれ以上に気にいっていたらしく、大切に大事にしまい、絶対履きません。まるで外に出したら減ると思っているかのごとく。

もう！履かんのなら、ちょうだい！

と何年も主張しましたが、くれません。

幼稚園児だった私も小学4年になった時、強行手段にうってでました。

姉の手から奪う。奪取する！

そう決意し、姉に貰うね！と告げ、履いてみるともうスカートの方が小さくなっていました。いえ、スカートは小さくなりません。私が大きくなってたのです。

かーこ姉ちゃんは身長が低い人でした。私は身長の高い子でした。スカートはちんちくりんでした。

あ〜〜〜〜！！！

私は泣きました。お姉ちゃんのバカ！早くくれないから、履けなくなった〜〜と泣きました。姉には姉の思いがあります。姉も大好きなかーこ姉ちゃんのスカートを手放したくない。しかも雑に扱う妹には渡したくない！壮絶な姉妹ゲンカが繰り広げられる中、何ごとかと母が二階に上がってきました。事の次第を聞き、母のとった行動は、喧嘩両成敗。日頃から私が丁寧に物を扱っていれば姉も渡してくれただろうし、姉は姉で頑固すぎると。

そして喧嘩のもとの若草色のスカートは没収。

私の若草色のスカートもスカーレットになる夢も風と共に去りぬ。

その後、そのスカートの行く末はわかりません。きっと綺麗なままだったから、誰かの手に渡ったのでしょう。

いまでもあの若草色のスカートは絵にも描けます🎨💚

姉譲りの頑固もんなんで、しぶとく根に持ってます(笑)