『デフォルト』に近づける
『デフォルト』とは初期設定の事だそうです。断捨離が大切というお話をいろいろな方がされていますが、これは『デフォルト』に近づけるためのものではないかと思いました。瞑想もそうだと思いますし、自分を一致させ統合する事もそう、執着や依存を手放す事もそうだと思うのです。
私たちは成長する過程で、両親や先生や友人や、近所の人や恋人や会社の同僚、上司などから様々な影響を受け、自分の『デフォルト』に経験を追加していくのです。まるで新しいパソコンに様々なアプリをインストールしていく事と似ていると思いました。
個人によって『デフォルト』は異なり、追加するアプリも異なるわけです。例えば両親によって勝手にインストールされてしまったり、自分を守るためにインストールしなければならなかったとか、健全な人であれば自分が興味があり、使いたいからインストールした、などその理由もまた異なるのです。
その状況によって様々なアプリをインストールしながら私たちは成長していくわけですが、そのうちに必要のないアプリがたくさん溜まっていくのです。そのためにパソコンの動作が遅くなったり、デスクトップにたくさんのアプリが貼り付いて気が散ったり、整理されないまま残っているために、「これはまだ使えるか」とか「これはどんなアプリだったか」とか不要な思考が増えてしまうのです。
不要な思考とはそのほとんどが『過去』なのです。使わずに溜まっているアプリは『過去』の思考をもたらすので、それは言わば『退行アプリ』であると言えるでしょう。
私たちはある程度アプリという『経験』が溜まってきたら、今度はそれをいかに『デフォルト』に近づけていけるか、という段階が必要であるように思います。
物理的な断捨離、思考という執着や依存の断捨離、人間関係の断捨離、必要以上の労働の断捨離など、今度は自分に必要のないアプリを見極めて、パソコンをシンプルに使いやすくする、という段階へ移行していくべきではないかと思うのです。
これは『月理論』にも当てはまると思いますが、『デフォルト』は太陽であり、不要なアプリは月であるように思います。生まれた時は誰もが独自の『デフォルト(太陽)』なのです。不要なアプリである月をいかにアンインストールしていく事ができるのか、というのが使い心地の良いパソコン、自分仕様のパソコンにしていく事であり、それは充実感のある人生をもたらす構造であると思うのです。
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