身に起こる様々な出来事

あけぼの事務所通信 Vol.8

 少し前の話ですが、娘を駅に迎えに行きました。その日は雨が降っていたので送迎車が多く、ロータリーがいっぱいだったのでやむなく駐車場に車を停めました。 停めてから30分ほどで車に戻り、駐車場を出ようとしたら一台の車が出口精算機のところで止まっていたので、後ろにつけて待っていました。その車がなかなか動かないので、料金が上がってしまう…とやきもきしていました。 突如その方は、ドアを開けようとしましたが、精算機に寄せすぎていてドアが開きません。 窓を大きく開け、身を乗り出し何か言っていますが、聞き取れません。仕方なく車を降りて見に行くと、「すみません。さがって下さい。」 と言うのです。 振り返ると精算所には長蛇の列… 「おそらく無理だと思います。どうしましたか?」 と聞くと、「一万円札しかなく精算ができない…。」との事でした。 「いくらですか?」と聞くと二千円だと言うので車に戻りお金を持って精算をし、出庫してもらい、私も慌てて出庫しました。 なんとか、料金も上がらず出られたことにホッとし、出たところで車を止めてその方が両替をして戻ってくるのを、待っていました。 その方はちゃんと戻ってきて、とても丁寧にお礼を言って下さいました。 お名刺をいただき、「困った時は連絡下さい。次は私が助けます。」と言ってくださいました。 待っている間、娘には、「もし、その人が戻ってこなかったらどうするの?」と聞かれましたが、「それならそれでいいよ。運が悪かったと思って諦める。でも、あの方が出られなかったらお母さんたちも出られなかったのだから。何もせずに、あの時こうしておけば・・・と、行動しなかった事を思うより行動した結果の失敗の方が清々しいわ。」と答えました。 「お母さん男前だわー。」と娘に言われ、「その言葉を聞けただけでも今回の行動に価値があった。」と笑いながら帰りました。 私はこういった変わった出来事に遭遇し、意図せず人と関わることが度々あります。 色んな出来事にはすべて何か意味があると思うので、どんな出来事も大事にして、これからもその全てを笑いに変えていきたいと思っています。  



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