「田分け」とは財産を細かく分割相続すること
家系を守る田分けブログ Vol.1
1.子供達に細かく財産を分けると家が代々残りません
「田分け」とは財産を細かく分割することの戒めです。
相続税申告の遺産分割の話し合いの時、子供達は平等だから、なるべく均等でと言う親がいますが、その後を見ると家が残らないことが多くあります。本当に平等や細かく分けて良いのでしょうか。
家が代々続かないのを平気になってしまった風潮があります。
代々家が続いているという事の意味を改めて考えてみて下さい。
2.何で三代で家が潰れると言われているのか
勿論、日本の相続税の税率では相続財産が多いととんでもない税金がかかり、残された遺族は税金の支払いで家屋敷を売却しないと払えないことになる場合もあります。
しかし 本当に税金だけの問題でしょうか。
1万円札で煙草などを買って釣り銭で小銭になると、いつのまにかなくなってしまう、何に使ったか分からない内に雲散霧消した経験はないですか。
そうです、お金は細かくすると消えてなくなるのです。だから相続財産も子供達に分けて小さくすると残らないのです。
相続財産 10億円を3人に均等に分割します。
10億円÷3人=3億3333万円 一回の相続で3分の1になります。
3億3333万円÷3人=1億1111円 二回目の相続で当初の10分の1
1億1111万円÷3人=3703万円 3回目で当初の27分の1です。
税金も多いのですが、3回で27分の1、よほど増やす努力をしても代々続いた家はなくなります。またこまかくすると、相続財産を貰った各人もそれを残すだけのまとまった財産ではなくなっています。
3.まとめ
「田分け」とは、家を潰すかも知れない相続財産の分割方法を言うのです。
たわけ者の語源を調べてみました。
「たわけ者とは、馬鹿者。ふざけた者との意味です」語源・由来を辞書で調べてみると、たわけ者の「たわけ」は、「田分け」と書き、子供の人数で田畑を分けると、孫や曾孫の代に受け継がれていくうちに、それぞれの持つ田んぼの面積は狭くなり、少量しか収穫出来ず家系が衰退する。このような愚かな財産相続することを馬鹿にして。「たわけ者」と呼ぶようになったとする説もあります。
「たわけ」の説は「戯け」と「田分け」を洒落た俗説で、「戯け者」が本来の語源ともあります。
家中心ではなく個人中心の現代であるから、家が代々続く必要はないとする人もありますが、本当でしょうか。
相続の仕事をしている税理士として、家がなくなると個人のルーツがなくなり、その個人すらなくなるのを見ていますから、今の相続のあり方が心配になります。