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JR貨物のED76-55更新工事前仕様を作る

どうも、AKCです。
今回はKATOから久しぶりに再生産された国鉄時代のED76
3013-4 ED76-0 後期型を使ってJR貨物の更新工事を受ける前の
ED76-55を作ります。


ED76-55について

ED76-55は昭和48年に日豊本線の幸崎-南宮崎間の電化に伴い製造され、
・20系客車連絡用のKE59ジャンパ連結器が省略された
・前面の通風口が運転席右下の1か所だけになった
・尾灯が外はめ式になった
・ナンバーがステンレス切抜きからブロック式に変更
など後期型に分類されるグループの1番初めに製造された車両。

前期型のED76-1 通風口が左右に2つある
ナンバーがステンレス切抜きでテールライトも内はめ式で大きめ
後期型のED76-83 通風口は運転席下のみ
ナンバーはブロック式でテールライトは外はめ式で小型に

JR化後はJR貨物に承継され、日豊本線や鹿児島本線での貨物運用についていた。
1997年頃に更新工事を受け飾り帯が側面に追加された。
同じ0番台の59や81、83と違い乗務員ドアがステンレス製に換装されずに
原形のまま活躍していたが、それまでED76しか入れなかった日豊本線の大分以南や鹿児島本線の鳥栖以南にEF81が入れるようになり、富山からEF510に置き換えられたEF81が転属してきたことで余剰化し、
2015年に運用を離脱しそのまま廃車になった。

加工内容

ベースのKATO製 ED76-0 後期型

今回作るのは国鉄民営化でJR貨物に承継してから更新工事を受ける1997年頃までの姿。
製品状態からの加工内容は
・蒸気暖房(SG)用煙突の撤去
・JRマークの貼り付け
・JR無線アンテナの取り付け
・屋根上機器の色差し
・ランボードの塗装
と少なめです。

下準備

外したパーツは無くさないように

まずボディと屋根パーツを分けます。
この時に外したパンタグラフや前照灯の導光パーツなどは無くさないようにケースなどに入れておきましょう。

運転席真上に穴をあけるので運転席と導光パーツは外しておく

SG煙突の撤去

外した煙突はいちおう捨てずに取っておく

ED76には屋根上にSG用の煙突と整風板がついているがJR化後になると既にSGが必要な旧型客車は無くなっていたので、殆どが撤去されている。
55号は煙突は撤去されたが整風板は残されていた。(整風板も後に撤去)
KATO製は屋根上の煙突が外せるので取り外した上で穴を塞ぐ必要がある。

パテで埋める

タミヤパテを使って穴を埋めます。少し窪んでいるので、2回に分けて平らに近づけます。

マッキーとポスカで黒く塗る 案外悪くはない

乾燥したら平らに近くなるように慎重に削りましょう。
塗装はマッキー黒で塗った後にポスカ黒を塗っています。
スプレーなどを使えるならば艶消し黒で塗るのが一番でしょうが、
環境的に使えない場合はマッキーで黒く塗った後にポスカを塗ると艶消し状態に近づけることが出来ます。

屋根上機器の色差し

変圧器と避雷器 パンタグラフに色差しすると良い感じに

ED76には交流機関車らしく変圧器が搭載されていますが、製品のままだと灰色一色です。なので碍子部分に三菱ペイントマーカーの緑色で塗装します。
九州の車両の碍子は基本緑色をしていますが、これは塩害対策のシリコングリースの色です。
パンタグラフは空気碍管に緑色を、ホーンの部分と中間ヒンジ部分に赤色を差しておきます。
EF81とEH500ではホーンの部分が赤色と黄色の2パターンありますが、ED76は赤のみ塗られます。(たまに塗られていない灰色もいる)
また高圧線には灰色を塗っておきます。
高圧線は銅で出来ているので製品のままでも良いと思う方もいらっしゃるでしょうが、九州の機関車は塩害対策なのか最近導入されたEF510-300を除き殆どが灰色に近い色をしています。

(参考1) ED76-1019の高圧線 銅色をしていないのが判る
(参考2) EF81-453の高圧線 保護カバーが巻かれている?のか黒っぽい色をしている

ランボードの塗装/アンテナの取り付け

55号は真中あたりに取り付ける 屋根はここまで黒いので先に塗っておく

ED76のJR無線アンテナは運転席上の中央か助手席寄りのどちらかに搭載されています。55号は真中に搭載されていました。
TOMIXのED76に付属している無線アンテナ穴あけ治具があればそれを活用すると非常に楽です。
穴はΦ0.6mmサイズで開けると取り付けやすいです。
なお、KATO製のED76はアンテナの下あたりの屋根部分が赤色になっているので、アンテナ取り付け前に屋根パーツに合わせて黒く塗っておきましょう。

ED76の屋根上 ランボードは灰色に塗られている

ランボードは灰色に塗ります。
ライトグレーに近い灰色なので色味の近いポスカの灰色で3回くらいに分けてしっかり塗ります。
ただし、ポスカの塗装は剥げやすいので気を付けましょう。

JRマークの貼り付け

24系用のインレタ 右下のオハネフ用を使う

JR貨物のJRマークは小型の白色が貼られているので、ブルートレイン製品に付属しているインレタのオハネフ24/25用の小型のJRマークを貼り付けます。

JRマークの位置 右から2番目の換気口の真ん中下

張り付ける位置はどちらの側面も向かって右側から2番目の換気口、
3列ある内の中央の真下になります。
JR九州のED76はどちらも1エンド側寄りから2番目の換気口下に貼られていますが、JR貨物は異なるので間違えないようにしましょう。

完成

組み立てた姿

最後に組み立てたら完成です。
ナンバーはKATOの貨物更新車に付属しているのを使用しました。
カプラーは付属品ではなくEF66用の短いのを付けます。
作業時間はパテの乾燥を待つ以外は割とすぐに終わります。

最後に

この時代の姿が製品化される事は殆どないので自分で作る事に。
日豊線のタキ5450貨物用に作ろうと思ったのがきっかけです。
他の国鉄機でも同じような事をするかもしれません。
その時はまた記事にします。
あと側面CIが[JR貨物]時代のコキ100系や18Aコンテナとかが再版されますように。

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