Nゲージ用 コンテナの年代一覧(私有コンテナ/日本石油輸送[JOT]編)
どうも、AKCです。
今回は数多くある私有コンテナの中から
日本石油輸送株式会社ことJOTが所有するコンテナをまとめました。
今回は日本石油輸送(以下JOT)の所有する
・12ft
・20ft
・30/31ft
が対象になります。
製品化メーカーは
・KATO
・TOMIX
・朗堂
・マイクロエース
・ポポンデッタ
の5社が対象になります。
10/24:目次を追加しました
12ftコンテナ
UR1コンテナ(初代,2代目)
使用年代 初代:1974~2000年代前半?/2代目:1982~2000年代後半?
UR1コンテナはJOTが国鉄や他の輸送業社と共同で開発したL字2方開きのリース用冷蔵コンテナで、JOTが公開している社史の付編では1974年に開発製造された冷蔵コンテナを「初代UR1」と称している。
実際のコンテナは初代UR1に該当する1974年製にはリブが無いが、2代目の1982年製には冷却用ドライアイスからの昇華ガスを排出するための排ガス装置の搭載や見た目上はリブが追加されているなど同じUR1でも差異が生じている。(当時の冷蔵コンテナにはドライアイスが使われていました)
実物は2000年代まで使用されていたが後継のUR18AやUR19Aの登場で置き換えられており2010年代に入ると全て廃棄され倉庫などに転用された模様。
朗堂より室蘭海陸通運にリースされていた2代目UR1が3個入りで発売されている。
なお、JOTによればこのコンテナは初代が化成品用特殊コンテナとして開発されリースしていたのを、生鮮食品用として開発研究を行い国内で初めて実用化しリースしたのが2代目になるとの事。
UR4コンテナ
使用年代:1987~2005
UR4コンテナは2代目UR1コンテナの容量を拡大し、断熱性と作業性を向上させた後継コンテナである。
このUR4は現在見られるJOTコンテナに近い縦ラインの塗装になっており、
左上に書かれるJOTの文字が登場時は直線的に描いたようなロゴだったが後に現在のJOTロゴに近い状態に変更された。
実物は後継コンテナのUR20AやUR19Aなどの登場で2005年に全廃されており、現在三重県の三岐鉄道丹生川駅近くにある貨物鉄道博物館にUR4-1が保存されている。
Nゲージでは登場時使用が朗堂から3個入り、TOMIXから5個入りで発売。
新ロゴ仕様が朗堂から3個入りで発売されている。
またイベント限定品として保存されているUR4-1が旧ロゴ時代と新ロゴ時代の両方が朗堂から発売されている。
UR17Aコンテナ(0番台,500番台,70000番台)
使用年代 0番台:1988~?/500番台:1988~2000年代後半?/70000番台:2008~
UR17Aコンテナは1988年に製造されたL字二方開きの冷蔵コンテナで、UR4から内部の断熱材がウレタン成形材からウレタン発泡剤に変更された後継機として開発された。
試作機にあたるUR17A-1と量産型の500~2500,70000番台がJOT所有になる。
UR17A-1含む0番台はコンテナでは珍しく横向きのリブが入った扉になっており、白地に横向きの青色の帯と「JOT」の文字が入った塗装をしている。
UR17A-500から2500までの500番台は白地に縦向きの水色のラインが入った塗装に改められた。なお扉のリブは無くなっている。
2008年に製造された70000番台は「SUPER UR」と称される断熱性を向上させたグループでそれまでの冷蔵コンテナより保冷性能が高く、JOT付編には「+5℃に予冷した荷物を96時間後に+10℃の温度上昇に抑えることができる」と書かれている。
現在は70000番台のみ使用されており0番台や500番台は既に廃棄されている。
朗堂より70000番台が初期塗装と量産型タイプがそれぞれ3個入りが発売されている。
初期塗装は地球の書かれたJOTマークの下に「SUPER UR」が青色で書かれていたが、量産型では左上に赤色で書かれるようになった。
UR18Aコンテナ(0/2500/10000/20000番台)
使用年代 0番台:1988~?/2500番台:1990~2009年頃
10000番台:1997~2020/20000番台:2000~2016年頃
UR18AコンテナはL字二方開きの冷蔵コンテナでUR17Aより内容積が拡大された。
0番台は複数の企業向けに作られた番台でJOTはUR18A-1のみ保有していた。
この1番は試作要素が強く作業扉にリベットが多く付いていたり、他社所有の0番台にはないツイストロックホールが脚の四隅についている。
資料が殆ど無くいつの時代に廃棄されたのかは不明だがwikimedia Commonsに掲載されている写真では1997年3月には使用されている模様。
2500番台はUR17A-500番台の後継として製造されたグループで塗装もUR17Aに準拠している。ただ帯の色は途中増備分から緑色に近い色に変わっている。この2500番台の中には鮮魚輸送専用の個体も存在しておりこれらは濃い緑色になっている。
10000番台は側面両開き型になりJOT社史付編では、「パレット荷役が主流のビールや米輸送に効果を発揮している」と書かれているように荷役線やトラックに積載された状態で両側から荷物を積み込めるように改良された形式で、識別用に赤帯が巻かれ番号も10000番台になった。
当初はエコレールマークが貼られていなかったが2008年頃に順次貼られていった。
20000番台は再びL字二方開き型になり冷蔵コンテナで初の通風機能付きとして設計され、JOTマークに通風器付きであることを示す三日月マークが追加された。この20000番台はJOT社史付編では「URV18A」と記載されているが実際のコンテナの表記はUR18Aのままである。
10000番台はTOMIXの旧製品にてエコレールマークが貼られるまでの時代設定で3個入りが売られていた。
朗堂からは「環境世紀をサポートします」の表記が貼られている個体と貼られていない個体がそれぞれ3個入りで製品化されている。
エコレールマークが貼られてからの時代は朗堂より3個入り、TOMIXから5個入りで発売されている。
朗堂は「環境世紀をサポートします」とエコレールマークの両方が貼られていた個体を3個入りで製品化している。
20000番台は朗堂よりエコレールマークが貼られるまでの時代設定で3個入りが発売されている。
2500番台はTOMIXから3個入りの車番違いで発売されていた。
また鮮魚輸送用の2500番台が朗堂から3個入りで発売されていた。
朗堂からイベント限定で特殊個体の6298がブース販売での購入時のおまけで貰えていた。
UR19Aコンテナ(0,3000,10000,15000,20000)
使用年代 1番:1994~2000年代前半/0番台:2008~/10000番台:2008~/15000番台:2005~/20000番台:2002~/3000番台:2023~
「環境世紀をサポートします」ステッカー付:各番台の開始時期~2016年頃
UR19Aコンテナは背高コンテナであるUR20Aの内容積を減らしているがUR18Aより内容積を大きくした両開きコンテナとして開発された。
このコンテナの特筆する点は、1994年に試作品とも言える1番が製造されてから最初の量産型20000番台が製造されるまで8年経っている事と、コンテナ番号の順番に製造されていない点である。
試作機の1番は白地に右上から左下にかけて緑色の曲線が描かれている。
この1番は2000年代に入り他番台が量産される頃には廃棄されている。
初めに量産された20000番台はUR18A-20000番台の後継機として製造され、UR18A-20000と同じ通風器付きL字二方開きになり外見も青色の帯に三日月マークを有している。一部コンテナは全幅が規格外になりハローマークが付けられている。20000番台の中には「環境世紀をサポートします」のステッカーが貼られていた個体も存在した。現在は3000番台などの増備で数を減らしている。
次に量産された10000番台は両開きになり赤帯が貼られた。10000番台は通風器は付けられていないので三日月マークは貼られていない。その代わりに全幅が規格外になった為にハローマークが追加されている。
この10000番台にも「環境世紀をサポートします」のステッカーが貼られている個体が存在している。
10000番台の中には20個のみ試作軽量個体が存在しており、かつては緑色の帯に羽のマークが書かれていたが現在は後述の軽量型と同様にピンク帯に変えられている。
10000番台と同時期に0番台も再び製造されており、JOT以外の企業へのリースコンテナとして専用の塗装を纏って貸し出されている個体も。
JOT所有の個体は青帯を纏っているが通風器は付いていないので三日月マークは無い。ただ全幅が規格外なのでハローマークが貼られている。
0番台の中で2011年に製造された個体は同年に発生した東日本大震災への応援メッセージとして「がんばろう日本」が書かれている。
0番台は2015年製造の個体から軽量型と呼ばれる総重量が0.1t減ったグループに製造が移行された。このグループは1000番台とも呼ばれ塗装が水色にシャボン玉の絵に変わっており一目で判別できる。
同時期に10000番台も軽量型が導入され、こちらはピンクの帯とシャボン玉に塗装が改められた。11000番台と呼ばれることもある。
2005年から増備された15000番台は通風器を備えており10000番台と同じ赤帯だが三日月マークを有して側面からでも判別が可能。
この15000番台は2005年製造個体と2006年製造の15901番までの個体は全幅が規格内に収まっているが15902番以降のコンテナは全幅が規格外になりハローマークが追加されている。
なおエコレールマークの貼り付け位置は基本帯部分の19A表記の上部だが一部異なる位置に貼られている個体も存在する。
2019年から製造された10000番台にはコンテナ内部に積荷を固定する為のロープやベルトを引掛けるラッシングリングが追加され、識別の為に外観のピンク帯が桜を纏った姿に変更された。このグループは12000番台とも呼ばれる。
2023年より初期に製造された20000番台や15000番台の置換を目的として新たに3000番台が製造された。軽量型の1000番台に準拠した造りだがこちらもラッシングリングが追加されており帯は青空と雲が描かれている。
この3000番台は途中からハローマークとJOTの位置が入れ替わっている。
実物が多彩な姿をしているUR19Aだが、模型では主に朗堂より多くの形態が製品化されている。
20000番台は各3個入りで
・規格内でエコレールマークが貼られるまでの時代
・規格内で「環境世紀をサポートします」ロゴ付き
・規格外でエコレールマーク付き
の3種類が発売されている。
また、KATOからも規格外でエコレールマーク付きが5個入りで発売されている。
10000番台は朗堂より各3個入りで
・規格外でエコレールマーク付き
・「環境世紀をサポートします」ロゴとエコレールマーク付き
・軽量型でエコレールマーク付き
・試作軽量型で緑帯の時代
・軽量型の内[三ツ和運輸株式会社]にリースされた個体(11000番台表記)
・ラッシングリング付きの桜帯(12000番台表記)
が発売されている。
KATOからは各5個入りで
・規格外でエコレールマーク付き(赤帯表記)
・軽量型でエコレールマーク付き(ピンク帯表記)
・ラッシングリング付きの桜帯(桜帯表記)
が発売されている。
TOMIXからはラッシングリング付きの桜帯(12000番台)が3個入り、
軽量型でエコレールマーク付きが旧製品は3個入り、リニューアル品が5個入りで発売されている。
15000番台は朗堂より各3個入りで
・「環境世紀をサポートします」ロゴ付き
・「環境世紀をサポートします」ロゴとエコレールマーク付き
・規格外でエコレールマーク付き
が発売されている。
TOMIXからは規格外でエコレールマーク付きが3個入りで発売されている。
0番は朗堂より各3個入りで
・「がんばろう日本」のスローガン入り(1000番台表記)
・軽量型のエコレールマーク付き(1000番台表記)
・軽量型の内[三ツ和運輸株式会社]にリースされた個体(2000番台表記)
が発売されている。
TOMIXからはスカイブルーの名称で軽量型の1000番台が3個入りで発売されている。
トラックコレクション第11弾に「がんばろう日本」のスローガン入り1000番台を積載したいすゞフォワードが含まれている。
3000番台は朗堂から青空の名称で3個入り、TOMIXからは青空帯の名称で5個入りで発売されている。
UR20Aコンテナ(0番台,10000番台)
使用年代 0番台:2004~現在/10000番台:2004~現在
UR20AはUR19Aの容量を拡大したものでL字型の0番台と両開き型の10000番台が存在する。
0番台は2種類あり「カタログハウスの通販生活」とラッピングされた赤色塗装の1番と従来の白地に青帯の塗装で上部に規格外を示す赤帯を巻いた量産個体が存在する。
赤色塗装の個体は全高と全幅が規格外になっているが青帯塗装の個体は全高のみ規格外になっている。
10000番台は0番台の両開き仕様でこちらは赤帯になり上部の規格外を示す帯は黄色と黒の警告色になっている。
また途中増備分から再び全幅も規格外になっている。
2016年製造個体からは「shift for the next」の文字が書かれている。
朗堂から0番台と10000番台が各3個入りで発売されている。
0番台は
・「環境世紀をサポートします」のステッカーが貼られた時代
・エコレールマークが付けられた後の時代
の2種類が発売されている。
またイベント限定で通販生活ロゴの1番がブース購入特典になっていた。
10000番台は
・「環境世紀をサポートします」のステッカーが貼られた時代
・エコレールマークが付けられた後の時代
・「shift for the next」が書かれた個体
の3種類が発売されている。
UF15Aコンテナ
使用年代 旧塗装:1990~2015頃/ストライプ帯(新塗装):1998年頃~2015頃
モーダルシフト実証試験用:2015~?
JOT付編によれば、12ft冷凍コンテナ輸送を行うにあたって試作となるUF12Aコンテナを1989年に製造し、モニター使用調査を行って得た結果を基に冷凍機の改良や作業性の向上、品質管理の質的充実を施した上で容積を15立方メートルに拡大したのがUF15Aとのこと。このコンテナにてJOTは冷凍市場へ本格参入している。妻面一方開きで反対側の妻面に冷凍機が載る。
UF15Aは基本借受で運用される事が多いがJOT所有のコンテナだけでなく冷凍機開発に携わったヤンマー所有や自社で所有し管理する会社も存在した。
JOT所有のものは
・横方向に水色の線と「COOL CONTAINER」の字が書かれた旧塗装
・ストライプの水色線と「COOL-25℃」の字に1コキにつき3個までの新塗装
・モーダルシフト実証試験用の蓄冷式で白熊と風車が描かれたチルド帯輸送用(UF15Aで唯一全高と全幅が規格外)
の4種類が存在する。
旧塗装のUF15A-550が大宮の鉄道博物館にコキ50000へ積載された状態で保存されている。
模型では旧塗装と新塗装が朗堂より各3個入りで発売されている。
またイベント限定の非売品としてUF15A-733が朗堂から出ていた。
なお、JOT所有以外のUF15Aでは
・ヤンマー所有のクールコンテナ(旧塗装と新塗装)
・鹿児島にある徳之島農業組合(JA徳之島)所有のクールコンテナ
の3種類が製品化されている。
マイクロエースからコキ50000とコキ106の2両にそれぞれ3個づつの計6個入りのセットで発売されていた。この中の1個はコキ106がテールライト点灯仕様でライト基盤と導光材をコンテナの中に隠す為に切り欠きが入れられている。ちなみにこのUF15Aは「COOL -25℃」のマイナスが印刷されていないエラーが発生している。
UF16Aコンテナ
使用年代:前期型旧塗装:1990年代~2000年代前半/前期型チルド:1998~2010年/後期型:2004~現在
UF16Aは多様な種類が存在する。
1990年代にUF15Aの庫内容積拡大版として製造された個体。こちらを便宜上前期型とする。
JOT所有のコンテナは従来のUF15A旧塗装と同じ横方向の線が書かれた妻面一方開きの旧塗装とL字二方開きになりチルド帯(5℃~+25℃)輸送用で水玉をあしらった新塗装がある。
2004年にUF15Aと同等の-25℃~+25℃帯をカバーできる冷凍能力とUF16Aチルド型と同じ庫内容積を兼ね備えたL字二方開きUF16Aコンテナが製造された。こちらは後期型とする。この後期型は側面にシロクマとヒグマをあしらった塗装が施されている。
JOTは社史にてUF16A後期型を「究極の冷凍コンテナと呼ぶに相応しい」と記述している。
朗堂からそれぞれ3個入りで
・水玉塗装のチルド帯輸送用
・チルド輸送用に「環境世紀をサポートします」のロゴが入った個体
・熊をあしらった塗装の後期型にエコレールマークがついた個体
が発売されている。
JOT所有以外のUF16Aは
・ヤンマー所有でかつてゆうパックのチルド便で使われていた時代の個体
・元ゆうパックチルド用が売却されてエキスプレスコーポレーション所有になった時代の個体
・冷凍機の形状が異なっている丸和通運所有の個体
の3種類が製品化されている。
20ftコンテナ
UC7コンテナ
使用年代:1979~1990年代?
UC7コンテナは国鉄が私有コンテナを認可した際に20ft用として製造されたUC5コンテナの改良版でUC5がアルミ製なのに対してUC7は全てスチール製となっている。これは1972年に安全な海上コンテナ輸送に関する条約(CSC条約)が国際的に決められ、その後1977年に日本で関連法案が出され、当時の国鉄がこの条約に準拠したコンテナをUC7-10000番台として生み出した事による。
なお、一部のUC5が補強改造されてUC7に編入された事例もある。
数多くの企業が所有していてJOT所有の物は上半分がクリーム色、下半分が赤色で上斜めに赤い線とJOTのロゴが入っていた。
実物は1990年代には使用されていたが2000年代頃にはUR29Aなどが登場し、UC7は使用されなくなっている。
TOMIXから同じ番号の2個入りで発売されていた。
UM14A-5000無蓋コンテナ
使用年代:2003~
UM14Aは通常のコンテナでは入らないような荷物を輸送する無蓋コンテナと呼ばれるコンテナで普通より背が低い側壁が付いている。
天井が無いのでシートなどを被せて雨などから荷物を守る。
背が低いので空回送時は数段重ねて回送することがある。
主に鋼材類の輸送に使われており複数の輸送会社が所有している。
JOT所有の物は緑色の塗装をしている。
朗堂から番号違いの3個入りで発売されている。
UT11K-95000タンクコンテナ
使用年代:2010頃~
UT11Kは20ft級のISOタンクコンテナで背が低いのでコキ50000系にも積載可能な11,000Lサイズのコンテナである。
11,000Lサイズを現す赤紫色のフレームに5tフォークリフト禁止の警戒表示が特徴的な外観をしている。
化学薬品などの危険品類を運搬するコンテナとして製造された。
NゲージではTOMIXから2個入りで発売されている。
ただし、内容物の表記は省略されている。(95095と95112の2個入りだが
95095はタケネート専用,95112は1-4ブタンジオール専用になる)
JOTU内袋式ホッパコンテナ
使用年代:2005~
内袋式ホッパコンテナはコンテナ内部にホッパを設けて粒状や粉末の積荷を積載して運び、目的地でコンテナに設けられている取り出し口からそのまま取り出せるようにしたコンテナで、ISOコンテナの中にホッパを設置したのがこのコンテナである。
紺色一色に白い大きなJOTが書かれているのが特徴。
主に千葉や四日市などの化学工場地帯を中心に用いられている。
ISOコードはあるが鉄道貨物用の表記はない。
TOMIXから2個入りでの単品販売とトレーラーコレクション第6弾の中にラインナップされている。
UT20A-5000タンクコンテナ
使用年代:2011~
UT20Aは20ftもしくは24ftのタンクコンテナで非危険品輸送用として製造された。所有している会社ごとに内容物は異なり、JOT所有の個体は塩化ビニル輸送に用いられている。
このJOT所有の個体の内5037と5040は元は日本ゼオンという塩化ビニル樹脂メーカーの所有個体だったものが移籍した。
また5072,5075,5076の3つは三菱ケミカル物流(MCLC)の個体が移籍したもの。
ポポンデッタより元ゼオンの5040と元MCLCの5075の2個入りで発売された。
ちなみにポポンデッタはMCLCのUT20Aも同時に発売したが、現在もMCLCの5071と後にJOTに移籍する5072が入っている。(これは5073と5074が特徴的なキセをしている為に通常のUT20Aと同じ形状のこの2個が選ばれた模様)
ISOタンクコンテナ
使用年代:1994(増備開始)~2003(フレームタイプ全揃い)~
~2013(INTERNATIONAL)~2016(ローハイト)~
ISOタンクコンテナはかつて輸出か輸入の際にしか国内輸送が認められていなかった。
1994年にタンクコンテナ輸送に関して規制緩和が行われ、国内輸送が認められるとJOTはISOタンクコンテナの増備を行う。この時に増備されたグループが現在主流のISOタンクコンテナの源流である。
現在主流の物は2003年までに登場した個体で、JOTは内容量に応じてコンテナのフレームの色を変えており
・11000L(赤紫)
・14000L(深緑)
・17500L(橙)
・21000L(緑)
・24000L(青)
・26000L(赤)
に分けられている。
2013年からは海外事業用にタンク部に「INTERNATIONAL」と書かれた個体も登場した。
2016年からは陸送専用のローハイトと呼ばれる個体も登場した。
コンテナによってはビームタイプと呼ばれフレームの部分に補強材が付いている。(上の17500Lタイプの中央部に付いている)
フレームタイプと呼ばれる四角の枠型にタンクが入ったタイプのも存在する。
またUT11KのようにISOタンクコンテナでありつつ、鉄道貨物用の籍を有しているコンテナもある。
ポポンデッタから橙(17500L),緑(21000L),青(24000L),赤(26000L)のビームタイプとタンク部分が銀色でフレームタイプの物が2個入りで発売されている。
フレームタイプでタンク部分に「INTERNATIONAL」と書かれた個体も2個入りで製品化されている。
TOMIXからは緑(21000L)のビームタイプとフレームタイプでタンク部分が白色の物が2個入りで発売されている。
トレーラーコレクション第8弾に白タンクのフレームタイプがトレーラの積荷としてラインナップされている。
KATOからコキ200に白タンクのフレームタイプが2個積載されて発売されていた。
ローハイトタイプは製品化されていない。
UT8C-5000
使用年代:1991~
UT8Cは20ftのタンクコンテナでタンク体の周囲にフレームが付いているのが特徴。
JOT所有の5000番台は青一色で塗装されており、当初はエコレールマークは付けられていないが2012年頃より一部個体に丸型のステッカー状の物が貼られるようになった。
番号によって積荷は異なるが主に四国の新居浜と東京の間で用いられている。
マイクロエースからエコレールマークが貼られる前の時代の物が
コキ50000とのセット品で5003,5004,5005,5007の4個が製品化されている。
積荷は5003と5004がMDI、5005がHDI、5007がTDIになる。
30ft/31ftコンテナ
UV50Aコンテナ
使用年代 30000番台:1989~/35000番台:2011~
UV50Aは30ftの大型コンテナでJOTの所有しているコンテナを他社にリースする方式で運用されている。
30000番台は1989年に登場し、横浜ゴムにリースされた青色塗装の個体とヤマト運輸にリースされた緑色塗装の個体が存在する。これらは契約終了で返却された後もリース先の色のままで活躍していた。現在は35000番台やUV51Aの登場で数を減らしている。
35000番台は2011年頃に登場した番台で0番台を置き換えている。
こちらも横浜ゴムにリースされた青色の個体やヤマト運輸、ロジネットジャパンにリースされた緑の個体の他に、青一色でリースされていないレンタル用個体も存在する。
朗堂より横浜ゴムにリースされた青色の30000番台とレンタル用の青一色の35000番台がそれぞれ3個入りで発売されている。
ヤマト運輸やロジネットジャパンにリースされた個体は製品化されていない。
UV51Aコンテナ
使用年代 30000番台:2023~/35000番台:2005~/38000番台:2016~
UV51AはUV50Aの容積拡大版で同様に他社へリース、もしくはレンタルする形で運用されている。
35000番台は主にヤマト運輸へのリースが殆どで一部が返却後にUV50Aの置換を目的に横浜ゴムへ貸し出されている。
35001から35011は上の白地塗装で製造されたが35012からは緑地塗装に宅急便ロゴに変更されている。
ヤマト運輸にリースしているUV51Aの中にはヤマト運輸が2013年にモーダルシフト輸送25周年を記念して「ネコロジー」をラッピングしたグループが存在しており、ロゴが大きい個体と小さい個体の2種類ある。
38000番台は2016年から製造されたグループでヤマト運輸へのリース個体とJOT所有でレンタル用の個体がある。この他に丸和通運にリースしている個体がある。当初はUV50Aや35000番台などと同様に緑一色で製造されたが、38026から30000番台と同様の白一色の塗装に変更された。
30000番台は2023年から製造されたグループでヤマト運輸の新ロゴ化に伴い白地の塗装に右側に大きなロゴが貼られているのが特徴。
なお全長が9410mmと31ftサイズのが記載されているが誤りで、実際の大きさは30ftサイズの9189mmである。
NゲージではTOMIXからコキとのセット品でヤマト運輸のUV51A-35000が発売されており、ネコロジー小とコキ106後期型のセットとヤマト運輸ロゴとコキ104新塗装のセットがそれぞれ2個積載されて出ている。
またイベント限定だが35000番台の緑一色でレンタル用の個体が発売されている。
朗堂から38000番台が3個入りで発売されている。ただし31ftコンテナの金型を流用しているのでTOMIXのUV51Aよりサイズが大きい。
U50A-39500コンテナ(JOT所有)
使用年代:2003~
U50Aコンテナは内容積は同じだが番台ごとに見た目も材質も異なるコンテナであり、その中でJOTの所有するU50Aコンテナはアルミ製で両側セミウィング開きのコンテナが該当する。
上半分のウィング部分にJOTの文字と青色系の3本ラインがはいっており、
右上か左上のどちらか一方に「WING」の文字と羽が描かれている。
下半分の折戸部分に「環境世紀をサポートします」のロゴが貼られている。
2018年頃に39542が株式会社NSUトランスポートに貸し出され「日本一のおんせん県おおいた」のロゴが貼られた。
後継機のウィングコンテナやパノラマボックスコンテナの導入に伴ってか2021年頃から目撃情報が減っており、殆どの個体が運用停止になったと思われる。
Nゲージでは朗堂から3個入りで発売されている。
またTOMIXから2024年10月に発売予定になっている。
UR50Aコンテナ
使用年代:2010~
UR50Aは31ftサイズの冷蔵コンテナで39501と39502の2個のみの形式になる。
断熱塗料の白地で右上に地球と「SUPER UR」のロゴが貼られている他は特に書かれていないが、39501は新製直後は明治グループが借り受けており真中に「meiji」のロゴが貼られていたがのちに剥がされている。
僅か2個だけの存在である為に後述のUR47Aより運用範囲が狭く、
専ら東京(タ)と安治川口の間を往復している模様。
朗堂より明治のロゴが剥がされた後の姿で2個入りで発売されている。
UR47Aコンテナ
使用年代:2011~
UR47Aは31ftサイズの冷蔵コンテナでトラックとのモーダルシフトを実現するために制作され、トラック積載の関係かUR50Aより高さが低くなっている。
主に食品や医療品の輸送を中心に使われており、特に新潟を拠点にしているブルボンが日本各地に運ぶのに使用している。
TOMIXから2個入りで発売されている。
なおハローマークの位置やコキ50000積載禁止の表記の有無など違いがあるが、実物も38001から38004までと38005以降で異なっている。
UF42Aコンテナ
使用年代:2003~?
UF42Aは31ftサイズの冷凍コンテナで38029~38031の3機がJOT所有として稼働していた。元々の稼働数が少ないことと後継のUF43AやUF44Aなどが登場したことで2010年代には置き換えられたとみられる。
なお38029は当初ニチレイフーズ借受で側面にニチレイのロゴが貼られていた。返却後はJOTロゴになったが他より下寄りに貼られていた。
朗堂より3個入りで発売されている。ただ側面の車番表記が実物より下寄りになっている。
トラックコレクション第7弾にUF42A-38030が積載されたトラックがラインナップされていた。
UF43Aコンテナ
使用年代:2018~
UF43Aは31ft級の冷凍コンテナで、中でもJOT所有の38009と38010は鮪(マグロ)輸送用に製造された特殊なコンテナである。
飛島運送及び清水運送借受で静岡から東北や北海道方面にて鮪輸送に使われている。
側面には大きな鮪の絵と「鮪」の字が書かれている。
朗堂より2個入りで発売されている。
UF44Aコンテナ
使用年代:2017~
UF44Aは31ft級の冷凍コンテナで2室構造となっており、それぞれが異なる温度帯で物品輸送が可能なコンテナになっている。
JOT所有の個体は北海道フーズ輸送及び稚内通運の借受で、白地に会社名や車番などが記載された38010~38012,38014の4機と、上記2社に加え雪国まいたけが借りている側面にイラストと「雪国から北国へ」と書かれた38013.38015の2機が存在する。
主に新潟の雪国まいたけが北海道へ輸送されるのに使用されている。
この時新潟からは羽越本線や奥羽本線経由ではなく上越線を通り隅田川タから東北本線経由で北海道に向かう。
朗堂より北海道フーズ輸送と稚内通運借受の白地個体3個入りセットが発売されている。
また、雪国まいたけのイラスト入り2機がセットになった物が9月27日に発売予定になっている。
U52Aコンテナ(U52A-39515)
使用年代:2009年頃~2023年頃
U52A-39515はアルミ製のウィングルーフコンテナでJOTが所有する唯一のU52Aである。
基本的な外観はU50Aと変わらないが側面には虹色のラインと羽が描かれ「WING CONTAINER」の文字が書かれている。
製造当初はイベントなどで使用されていたが後年は味の素物流の運用に従事していた。
後継のコンテナの登場でU50Aと同様に運用離脱した。
朗堂から朗堂本店やイベント限定品として発売されている。
以上がJOT所有の私有コンテナでNゲージにて製品化されているものになります。
使用開始年代こそJOT社史の付編などに記載されているものの運用終了年などは殆ど資料が無く、写真も運用状況も見当たらない詳細不明なコンテナまでおりJRのコンテナよりも書き上げるのに時間を要してしまいました。
今後詳細が判ったり、もしくは新しく製品化された場合は追記します。