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元農村と祭りと、これからと。

気づけば季節は秋になり、秋は一瞬で冬の足音が聞こえてきた10月初旬。
あんなに暑かった夏も、冬はちゃんと寒くなるんだから、良くできている。

現在、周りでは、稲刈りが8割方終わり、サツマイモの収穫期を迎え、まもなくコンニャク掘りの風景が見られるようになる時期である。
例年より2週間ほど早い。やはり気候のせいだろうか。

我々も、昨年までは10月末頃にサツマイモ掘りイベントを企画運営していた。毎年大盛況で100人くらいは来てくれていた。
子供も親も、芋掘り大好き。
大きい芋を掘り上げた子の1ショットを撮る親の姿も、また芋掘りの風物詩。とはいえ、大きくなりすぎても、掘る方も後で調理する方も大変だが、この辺は体験と商品は別物か。

そんなイベント、もし今年やっていたら、10月中旬だったろうか。
地域の催しが立て込む時期であるということと、わが社的には生鮮野菜に重きを置かない方針にシフトしていることもあり、今回は実施せず。

そんな収穫期。
つまりは、収穫祭の季節になったという事である。

随分前の芋ほり娘たち

話は変わって。

今年は、コロナ云々の意識も希薄となり、堰を切ったように各地で止まっていたイベントが再開された。
わが地元の夏まつりもその一つだ。
今年は中3年、つまり4年ぶりの開催となった。

猫祇園という名の祇園祭。
八坂神社の祭礼である。
ちなみに猫はウチらの地域名の旧称。
発祥は根来だか根古だか、よく知らん。
この猫祇園、30数年前に復活したローカルなお祭りである。


私は神事、歴史というものに疎いので、神社だ祭礼だ、なんてピンとこないのだが、調べてみたら、、、

時は平安の昔、貞観11(869)年にさかのぼります。この年は東北で大震災が起こり、平安京では疫病が大流行します。当時の人々はこれを怨霊の仕業と信じ、この怨霊を鎮めるには神様のお力に頼るしかないと考えました。

神輿にお乗りになったスサノオノミコトは、天皇家の庭園であった神泉苑までの道をお渡りになり、病気平癒と開運除災を祈ります。これが祇園祭の始まりです。

https://kyotolove.kyoto/I0000347

とのこと。
つまり、疫病やら天災やら、あった時こそ願うべきではないか。

それとも、現代では、神頼みでは疫病は収まらないという科学的、現実的な観点だろうか?笑
まぁ、過ぎた?疫病を呼び戻さないように願うってのも道理としてはアリかな。

さて、そんな今年の猫祇園。
大変賑やかでした。
思った以上に人出があり、域外(隣接地域)の若い子達も沢山参加してくれた。コレは本当にありがたい。

祭典本部でも、若蓮を復活させて人員確保や継承に力を入れ始めたり、ウチらの主催する屋台村をルートに絡めたりと、意欲的に変化を入れながら試行錯誤して良くしていこうというチャレンジをしていた。
枝葉が時代に合わせて変化していくのは、続けていく大前提だし活気の元になる。
個人的には、物事の枝葉と幹が区別つかなくなったら、それは中心から去るべきタイミングだな。と常々意識している。

話がズレた。

さてでは、この後、今年の良い夏祭りの流れを、どう継承していくか?というと、ここで『元農村』がキーになると考える。

農村は農家、ないし、自営業者が集まる集落である。
皆が域外に働きに出れば、それは農村では無い。

我々の地域も例に漏れず、少子化、過疎化、が先か、人員流出が先か、わからないが、ともかく域外に働きに出る人が多く、農村の体を成していない。
だから元農村。

地域の祭りというのは、農家や自営業者の協力に依存する所は大きい。
準備から始まり、練習、運行用のルート点検、当日の運営、翌日の片づけ
などなど、やる事は多い。

これに対し、域外での労働が日常である勤め人、ましてや子供の用事に日常的に対応している親世代は、なかなか全てに協力するというのは困難である。
私自身もサラリーマンが長かったのでこの辺りは十分理解できる。
前日・当日に協力出来るように調整して、何とか精いっぱい。

だから、祭りは、
手間のかからない、縮小傾向になる。
そんな先細りのループである。

逆を言うと、
地域内に、働き口があり、もしくは、自営したくなるような環境が多くあり、その中でいろいろ回っていれば、祭りに参加する手も増える可能性が高まるという事になる。

域内に働き口を作るというのは、
それはまぁ難しい。
そもそも、域内で稼げないから域外に出て行ったんだから。。。

と、十中八九言われるであろう。
私もそう思う。

しかしだ。
実は、もうその時期はとうに過ぎ去った!
という事実はあまり皆気づいていない。

これまで、急激に、あまりにも域外への流出をしすぎて、足元手元、域内は空洞化している、今やブルーオーシャンなのだ。

このあたりを整理して、自営業者を増やすことができれば、私たちのような元農村の活力は維持され、継続していくのである。
実に楽しい話だ。
だから、移住定住Uターンと起業を同時に促進をしているのでもある。

先ずは、手っ取り早いのが、一次産業者を増やす活動なので(私も一応農家の立場でもあり)、一次産業に従事しながら、田舎暮らしを楽しむ。
ここに改めてフォーカスをしていきたいと思っている。

そうすると、、、

一次産業が主役となる「秋の収穫祭」には並々ならぬ意欲をもって取り組まなければならない。
特に「赤城ふれあいまつり」は、渋川市が唯一主催する、収穫祭&産業祭である。
今年から私たちも運営側の一部として参加することができるので、「農業生産拠点」でもある「元農村」の「赤城地区」の伝統ある収穫祭。ぜひ成功させたいものである。

ぜひ皆さん、新しい景色を一緒に作っていくために、遊びに来てくださいませ。

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