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あなたの隣の頭のよい人

最後の部屋は星降りそそぐ時の果て
幾千万の船が旅立つ
住めなくなった青い地球は窓の外
やがて小さな点に消えたよ

タイムトラベル 原田真二(作詞 松本隆)

 頭の良い人になりたいなあ、とずっと願っています(笑)

 私の中での「頭のよい人」とは、たぶん「モノをたくさん知っていて、モノゴトをテキパキとこなしていく人」というくらいの意味だと思います。

 最近、漠然と考えているのは「頭のよい人」というのは「頭の中で自在に時間を動かせる人」のことなのではないかということです。

 例えば、何かモノゴトをなそうとする時。頭のよい人はモノゴトの完成形をイメージして「未来」からの逆算で「今」の行動を決定していきます。要は大事な試験が◯月◯日にあるから、今日からこういう勉強を始めよう。みたいな感じですね。

 この逆算という思考法が、目標の実現のために、とても重要な「頭のよい」思考法になるというわけですね。そういった意味では、競輪の世界でたった3分後の未来を予測し、逆算して買った自信満々の車券が、ことごとく外れる私は「頭のわるい人」の典型例になるかと思います。ま、競輪の場合は車券購入後は結果に向けての事象への介入は行えないわけですから、あまり適切な例では無いですけどね。せいぜい「がんばれ!」とか「何やってんだ!」とか「行けよ!こら!」と大声で野次る程度の介入しかできません。

 ただ、逆算した上で決定された行動が正しいのか、という問題もあります。試験日から逆算して勉強を始めたものの結果が出なかった、ということもよく起こります。つまり逆算だけではモノゴトは大団円を迎えるわけではないのです。

 未来からの逆算の他に、もうひとつ頭がよくなるために必要なものがあります。それが「過去から学ぶ」ということです。頭の中の時間軸を過去へと動かすわけですね。

 この「過去」というものに関しては、じぶんの過去ももちろんなのですが、他人の過去(の体験)や歴史などから学ぶことも大事です。常々思っていますが、歴史というのは「成功例」や「偉人」について学ぶのではなく、様々な「失敗」を学ぶことにその本質があると思います。学校で学んでいる日本史や世界史なんてのは、もう「大失敗」のオンパレードです。こうするとこうなる、これをやったら大惨事。みたいな例をたくさん学ぶことができますよね。

 この「過去」の事例(失敗例)をたくさん知っているというとは、「未来」を予測する上での大きな武器になります。未来に向けた行動決定をじぶんひとりの脳内だけでやっていたら大変です。ちょっとした友人や先輩の失敗例や過去の人々の失敗例、それらを勘案した時には決定される行動の精度が少しあがるんじゃないかな、と思います。

 競輪の車券を買うときだって、過去の成績や選手の過去のインタビュー、レース場の特徴など様々な「過去」を調べて未来予測をします。でも当たらない。なんでだ?きっと私の頭がわるいのでしょう。。。

 「頭のよい人」は「過去」の知識の中から適切な失敗例や成功例を検索し、叶えたい未来をイメージし、現在の行動を決定していく。きっとそういう人なんだと思います。

 頭のよい人は、脳内時間トラベラー。過去へ未来へ自由自在。

 じぶんの中でいかに様々に時間軸を動かして時間旅行ができるかどうかが、頭がよくなるためのカギなんですね。最近はそんなことを考えています。

 知識をたくさんもっているだけでも、想像力が豊かなだけでもダメなんです。知識(これは過去のできごとの蓄積です)が適切にじぶんの中に整理され蓄積されアーカイブとして利用可能な状態にあり、手に入れたい未来に対してどの知識を活用していくか作戦を立てることができる。そういった知識と想像力の組み合わせがきっと大切なんでしょうね。

 ただね、いくら想定して未来を作ろうとしても、思い通りにならないことはたくさんあります。過去のデータの蓄積から未来が予想できたら。私だって競輪競馬で生活できます。でもなかなかそうならない(笑)

 未来なんてものは誰にも分からない。

 未来は「過去」と「今」で決まるなんて偉そうに言っている私もまた「頭がわるい人」の好例なのかもしれませんね。あーあ、頭がよい人になりたいなあ。そう思いませんか?

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