【Amazon Go・ユニクロ省人化率90%】2018年の流通は「未来の現実化」
やぁこんにちは。流通業が大好き、アカ ヨシロウだよ。今月のテーマが「今年のふりかえり」だからイロイロ考えてみたけど、思い返すのが仕事のことばかりだったから、今回は流通業にスポットをあてて話してみるね。日進月歩で進む流通業界だけど、今年もスゴかったんだ。未来の流通のカタチは、スグそこまで来ているよ。2018年のニュースで個人的に気になったことを紹介していくね。
【小売】
・Amazon go がアメリカで開店した。
・日本ではトライアルがアツい
【物流】
・ユニクロが最先端物流センターを公開。省人化率90%を達成。
【ちょっと脱線】
・今のロボットはパルクールもできちゃう
【小売】Amazon Go がアメリカで開店した
みんなは『Amazon Go』 って食品小売店を知っているかな。知らない人は下の動画を見てみてほしいんだけど、入店時にスマホをかざした後は、商品を手にとってレジを通さず持ち帰ることができるんだよ。
Amazon社員と関係者だけが使えるテスト店は2016年からあったんだけど、2018年1月22日にシアトルに一般客が利用できる店舗をオープンしたんだ。(動画では2017年初頭とあるけど、延びに延びたんだね。)2018年12月現在ではシアトルとシカゴに5店舗もあって、2021年までに3000店舗もの「Amazon Go」ストアをオープンする計画らしい。やばいスピード感だなぁ。
Amazon Go のスゴイところは、これまで「レジで接客をするサービス」であったものを「レジで接客をしないサービス」という全く違ったサービス方針で進めていることだ。ちなみに最近スーパーなどで見られる無人レジは、バーコードを読み取る→袋に入れる→決済するという流れだよね。これはレジ作業を購入者に代替してもらっていることであって、Amazon Go の「レジで接客をしないサービス」とは別物なんだ。(「レジの待ち時間解消を減らすサービス」とは言えるね。)
今日本でも同様のサービス・技術を導入しようと頑張っていて、JR東日本が10月2日に赤羽駅ホームに無人決済店舗を実証実験しているんだ。今後どんどん同様の「カメラ追跡型の無人決済店舗」は増えていくと思われるよー。
【小売】日本ではトライアルがアツい!!
上記のようにアメリカではAmazon Go がアツいけど、日本のアツい企業として特筆したいのがトライアルだ。全国に200以上の店舗をもつ本企業は、もとはITシステム開発を本業としていたことから、ITの取り入れに積極的な企業だ。その中で、2018年2月14日に福岡に開店した「アイランドシティ店」はスマートレジカートと700台のスマートカメラを導入した未来型店舗で、下に店舗紹介動画を貼っておくから是非見てみてほしいー。(トライアルでは「スマートストア」と称しているよ。)
トライアルの魅力的なところは「売るためのデータ活用を積極的に導入している」ところだよ。その1つが動画でも紹介している“スマートレジカート”だ。来店客は専用タブレットが付いているカートに会員証をかざして買い物を始めるんだけど、これまでの購入履歴から個人に合わせたクーポンが出てきたり商品提案がある他、カート上で決済まで完了できるんだ。
これは来店客にとっては自分に合わせたクーポンが出てくるメリットや、レジ待ちをしないですむメリットがあるし、トライアル側にもクーポンを効率的に配布できるほか、画面で商品提案をして買い上げ点数を上げるメリットがあるんだ。
他に特筆したいこととして、トライアルでは「ウォークスルー型決済」という、まだ実験段階だけど新たな決済方法を模索している点があるよ。これはAmazon Go とは違って、商品と人をカメラで追う必要がなく、いわゆる通常スーパーのレジ決済部分の簡略化を目的としているので、既存店への導入が容易という点ではメリットが大きいと言えるんだ。
トライアルのスゴイところは、ここまで最新のシステムを導入しておきながら、関東でいえば「オーケーストア」、関西でいえば「スーパー玉出」のように、安さをウリにしているスーパーなんだ。徹底的なシステム効率化で人件費などの固定費を下げて、その分価格面でサービスを打ち出しているだね。
12月中旬に福岡県大野城市に新店「トライアルクイック大野城店」がオープンする予定だ。これまでいくつもの日本初を打ち出してきた当企業は、今回も何らかの発表をするはずだ。要注目だね。
【物流】ユニクロが最先端物流センターを公開。省人化率90%を達成。
これも「とうとう来たか」と思えるようなニュースだよ。簡単にまとめると、ユニクロが本気出して自社物流センターを自動化したら下記の効率化ができたんだ。
・人員は9割削減
・入庫生産性は80倍に向上
・出庫生産性は19倍に向上
・保管効率は3倍に向上
・24時間稼働が可能
・検品精度は100%を達成
・教育コストも80%カット
結果、発注から8~16時間かかっていた出荷時間が、最短15分、最長でも1時間まで大幅に短縮されたっていうニュースだ。わあぁ。
今、物流業界は人手不足が顕著にでている分野で、年々経費が高くなっていくのが明確な状況なんだ。そんな中、ユニクロぐらい体力のある企業はシステム化・自動化を導入して固定費を下げて、設備投資をする余裕のない中小企業はどんどん利益が経費に喰われていく状況なんだ。そう考えると、このニュースはとってもオッカナイ話だよね。
以前RPAの記事にも書いたけど企業のロボやシステム導入は初期投資としては高額の買い物だけど、人を雇うより早いし、正確だし、結果安いんだ。この人材不足、人件費高騰の状況が続けば、小売も物流もどんどんシステム化・自動化が進んでいくのが安易に想像できるね。
【ちょっと脱線】今のロボットはパルクールもできちゃう
ちょっと脱線だけど、ソフトバンクが去年買収したボストン・ダイナミクス社の最新2足歩行ロボットの動画を見てほしいー!
やぁ、ついこの間までASIMOが走ったとか言って驚いていたと思ったら、とうとうバク宙して走り回るロボットが海の向こうで作られちゃったね。
で、なんでこのような動画を紹介したかと言うと、今後は流通業の分野にもロボットが入り込んでいくと思われるからなんだ。同じくボストン・ダイナミクス社が出している4足歩行ロボがビルを巡回する動画を見てほしい。
4足歩行ロボット(イヌ型?)がビルを巡回して指定の場所をカメラで写真を撮ってチェックしているのが分かるね。これまでPepperが接客ロボとして社会に進出してきたけど、今後は警備・点検や、掃除や品出しなどの作業ロボとして増えていくと思われるよ。
【まとめ】2019年も流通業界が要注目だね!
個人的に気になったニュースを紹介してみたけど、皆はどれに興味あったかな。僕は日本の最先端を引っ張って欲しいという意味でも、トライアルのニュースに注目しているんだ。
今年もいっぱい興味深いニュースがあったけど、恐らく来年も革新的なニュースが出てくるはずだから、流通業界に注目してみてね!!
最後にボストン・ダイナミクスの4足歩行ロボがダンスしているカワイイ動画を貼ってくね。(ボストン・ダイナミクス公式動画だよ。遊んでるなぁ。)じゃあねー。
記事:アカ ヨシロウ
編集:円(えん)