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多灯でストロボを混ぜるな危険!— 理由と対策を徹底解説

多灯ライティングは、撮影の幅を広げ、被写体に立体感やドラマチックな雰囲気を与える強力なテクニックです。しかし、使用するストロボを「混ぜる」ことには注意が必要です。「混ぜる」とは、異なるメーカーや異なるモデルのストロボを同時に使用することを指します。この方法には多くの問題が潜んでおり、最悪の場合、撮影結果に悪影響を及ぼします。

この記事では、多灯で異なるストロボを混ぜることの危険性と、それを避けるためのポイントについて詳しく解説します。


なぜ多灯でストロボを混ぜるのがよくないのか?

  1. 色温度の違い

    • ストロボごとに発光の色温度(ケルビン値)が異なることがあります。これにより、撮影した写真に色むらが生じ、特に白背景や肌の色で顕著に現れます。

    • 例:メーカーAのストロボは5500K、メーカーBは5800Kの場合、写真の一部が黄色みがかったり、青みがかったりすることがあります。

  2. 光量や出力特性の違い

    • ストロボによって、同じ出力設定でも実際の光量が異なる場合があります。このズレにより、影の濃さや明るさが均一でなくなり、不自然なライティングになってしまいます。

    • 特にハイスピードシンクロや低出力での使用時に、顕著な差が出ることがあります。

  3. 発光タイミングのズレ

    • 異なるモデルやメーカーのストロボを使用すると、発光のタイミングが微妙にズレることがあります。特に、動きのある被写体を撮影する場合、このズレが写真のブレやシャープさの欠如を引き起こします。

  4. リモートトリガーの非互換性

    • ストロボごとに専用のリモートトリガーが必要であり、異なるメーカーのストロボを使用すると、それぞれに対応するトリガーを別々に設定しなければならないことがあります。これが煩雑でミスの原因になります。


問題を避けるためのポイント

  1. 統一されたストロボを使用

    • 同じメーカー、同じシリーズのストロボを使用することで、色温度や光量の差異を最小限に抑えることができます。

  2. カラーメーターで色温度をチェック

    • 異なるストロボを使う場合は、カラーメーターで各ストロボの色温度を測定し、必要に応じて色温度補正フィルターを使用しましょう。

  3. 光量の調整を徹底

    • 光量を測定する露出計を使い、各ストロボの光量を均等に調整することで、影や明るさの不均一を防ぎます。

  4. リモートトリガーを統一

    • 可能であれば、互換性のあるリモートトリガーシステムを選び、複数のストロボを一括で管理できるようにします。

  5. テスト撮影を重ねる

    • 実際に撮影を始める前にテスト撮影を行い、光のバランスや色味を確認しておきましょう。


まとめ

多灯でストロボを使用する場合、異なるメーカーやモデルのストロボを混ぜて使うのはリスクが高い行為です。色温度や光量のズレ、発光タイミングの問題が撮影結果に影響を及ぼし、思い描いたイメージを再現できなくなることがあります。統一されたストロボを使用し、必要に応じて調整を行うことで、より安定したライティングを実現できます。

撮影時のライティングは、写真のクオリティを大きく左右する重要な要素です。トラブルを未然に防ぎ、理想の光を追求しましょう!

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