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愛を切り取る技術:『こどもを撮るマニュアル本』

推しを撮る視点で考える子ども写真の楽しさ

今井しのぶさんの『こどもを撮るマニュアル本』は、子どもたちのかけがえのない瞬間を写真に残したいすべての人に向けた、実用的で心温まる一冊です。読んでみると、アイドルや推しの写真を撮るときの視点と通じる部分が多くあると感じました。

推しの魅力を最大限に引き出したい、少しでも良い瞬間を逃したくない――そんな感覚は、まさに子ども写真を撮るときにも当てはまります。この本は、その「愛情
を形にする」ための具体的なテクニックを、丁寧に教えてくれます。


本書の魅力的なポイント

1. 撮影テクニックが分かりやすい

カメラの基本的な仕組みから、マニュアル撮影の方法、ストロボやレタッチのコツまで、幅広く解説されています。特に、子どもの自然な表情を引き出すための「声掛け」や、ロケーションフォトを楽しむコツは、推しの自然な姿を撮る際にも応用できる内容です。

2. 感動的な瞬間を切り取るアイデア

ニューボーンフォトや七五三、運動会、スマッシュケーキなど、特別なイベントでの撮影方法が細かく紹介されています。これらの場面は、アイドルのライブやイベント撮影と似ており、「絶対に逃したくない一瞬」をどう収めるかが重要です。本書では、準備や構図の工夫が具体的に記されています。

3. レンズ選びやライティングの応用

レンズを"絵筆"のように使い分けることで、写真に多彩な表現が生まれるという考え方は、アイドル写真にも通じる視点です。また、自然光やストロボを使ったライティングで、被写体の魅力を引き出す手法も詳しく書かれており、写真表現の幅が広がります。

4. 泣き顔や思春期を撮る勇気

本書で特に印象的だったのが、「泣き顔も撮っておこう」という提案や、「思春期の子どもこそ撮るべき」というメッセージです。アイドルの"オフ"な表情や、飾らない姿を撮ることがファンにとって特別なように、子どもたちのあらゆる表情を残すことが、後々大切な思い出になるという視点が新鮮でした。


写真への愛が詰まった一冊

この本を読んで感じたのは、「写真を通じて愛を伝える」ことの大切さです。推しを撮るときも、子どもを撮るときも、その背後にあるのは愛情です。本書は、その愛情を写真という形でどう表現するかを、実践的に教えてくれます。


総評

今井しのぶさんの『こどもを撮るマニュアル本』は、子どもの写真をより素敵に撮りたい人だけでなく、写真を撮るすべての人にとって役立つ内容が詰まっています。アイドルの推しを撮る感覚を持ちながら読めば、新たな発見があり、写真への取り組み方がさらに楽しくなるでしょう。

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