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銘玉レンズの歴史と魅力を追う!『オールドレンズ 銘玉セレクション』

歴史と技術が交差する魅力的な一冊

「オールドレンズ 銘玉セレクション」は、国内外の名オールドレンズを厳選し、それぞれの特徴や歴史的背景を紹介する貴重な一冊だった。本書では、レンズが生まれた時代背景から最新のミラーレスカメラでの描写までが網羅されており、オールドレンズの持つ独特の描写や味わいに改めて魅了された。


1. レジェンド・オールドレンズの存在感

第1章では、歴史的に重要なオールドレンズが紹介されている。特に、「Teikoku Kogaku Zunow 5cm F1.1」や「Nippon Kogaku Nikkor-N 5cm F1.1」など、当時の光学技術の粋を集めたレンズたちの描写力に驚かされた。また、シネレンズのセクションでは「Taylor&Hobson Cooke SpeedPanchro 75mm F2」など、映像分野でのオールドレンズの役割も詳しく解説されており、動画制作にも応用できる知識を得ることができた。


2. 歴史を彩る銘玉たち

第2章では、歴史に残る銘玉が取り上げられており、「Voigtlander Wien Petzval 150mm F3.6」や「BAUSH&LOMB TESSARIIb F6.3」など、光学設計の変遷がわかる内容となっていた。こうしたクラシックレンズの背景を知ることで、現代のレンズがどのように進化してきたのかを実感できた。


3. 再評価されるオールドレンズの価値

第3章では、現代のミラーレスカメラで再評価されている銘レンズが紹介されており、個人的に最も興味深かった。「Nikon Noct Nikkor 58mm F1.2」や「Canon FD 55mm F1.2 S.S.C. Aspherical」など、デジタル時代にも適応できる描写力を持つレンズの魅力が再確認できた。ミラーレスカメラの登場により、オールドレンズがより手軽に楽しめるようになった点も、本書を通じて改めて実感した。


4. 栄枯盛衰を知ることで見えてくるもの

第4章では、かつて隆盛を誇ったレンズメーカーの歴史に触れ、「藤田光学工業」や「Petri Camera」など、日本のカメラ産業の変遷を知ることができた。これらのメーカーが持っていた技術やアイデアは、現代のレンズ設計にも影響を与えており、光学技術の進化を改めて感じることができた。


5. 使いこなすための知識と楽しみ方

第5章では、オールドレンズの楽しみ方についての指南があり、単にレンズを収集するだけでなく、どのように活かしていくかが詳しく書かれていた。「銘玉の条件」や「レンズと国民性」などのコラムも非常に興味深く、より深くオールドレンズの世界を理解する手助けになった。


まとめ

「オールドレンズ 銘玉セレクション」は、単なるカタログ的な書籍ではなく、歴史や技術、文化的背景を含めた総合的なオールドレンズの魅力を伝える内容となっていた。特に、ミラーレスカメラ時代において再評価されるレンズの紹介は、これからオールドレンズに興味を持つ人にとって非常に参考になるだろう。オールドレンズに興味がある人なら必読の一冊と言える。

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