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新しいアルバムレコーディングについて

レコーディングについて。

歌の大江友海と始めた新しいユニットfuerafuera(フエラフエラ)の一枚目のCDを作るために響き工芸 サウンドアリアレコードの野中正行さんにお願いしてレコーディングをした。

朝から大江友海と待ち合わせて、野中さんのスタジオに到着した時には、既にマイクや機材の準備が出来ていて、コーヒーを一杯頂いてから軽くサウンドチェックをして早速録音開始。

僕が使用した楽器は

History のTelecaster 

Heritage のsweet 16

アンプはFishman loudbox mini



野中さんは無口だけど優しい。僕らが気負いなく好きに演奏して、好きにその場のアイデアで音を重ねたり作っていく事ができる自然発生な空間を用意してくれた。
ただその自由さを楽しんで音に収めてくれていた。後から耳に入ったのだけど、野中さんはそんな自由な人間が好きみたいだ。

途中お昼ご飯を軽く食べた以外は休憩無しで9時間ぶっ通して7曲録音した。内4曲が僕の作曲、1曲が大江友海、2曲が共作。
集中していたのか、あっという間の9時間だった。1曲に対してテイクは大体2,3回。軽く上にギターやマンドリンを重ねた以外は、僕の弾き語りと大江友海の歌は基本同時に録った。

僕はいつからか決まっている事が嫌いになった。旅行に行くにもガイドブックを読んで、妄想でワクワクとかそんなのが無い。
普段から何時にどこどこへ行かなければならないと決まっていると、それだけで心が曇る。

音楽についてもそう。
自分のライブの時は曲順も決めない。だってその時にならないと雰囲気が分からないから。
レコーディングのための練習のときだって、1曲がある程度のクオリティまでいったらやる気が無くなってしまう。ちゃんと練習してくれないという理由で大江友海を泣かせたくらいだ。
だってその日によって気分は違うから、詰め残した部分は録音当日の気分を乗せたい。
前もって形にしたものを録音するだけではなくて、その場で制作したい。

作曲もそう。練って練って、ウ~ンと悩んでも出来ず、途中まで作ったやつを、ライブでやっちゃえ!えい!ってやると脳みそがグルンと回っていい続きがポコンと出てくる事が良くある。

僕はよく思うんだけど、
ちゃんと計画した、たくさん練習した、技術がある、ピッチもテンポもズレない、完璧だから、ちゃんとしてるから良い。とは限らない。この世に下手でも良いものはたくさんある。

技術や肩書でしか物を見れない人間にはなりたくないなァと思う。

かといってどうすれば良いものが作れるかというのは、正直分からない。でもそのヒントみたいなものは少し見えてきた。

そのまんまの自分を出す。飾らない。

そのまんまの自分てなんだ?って思うけどでもできるだけ素直を目指す。

たくさん間違えてるし、一拍増えちゃったりしてるところあるんだけども、できるだけ直さない。あとになってあそこはああすれば良かったなぁ!なんて後悔も肴になる。だめでもいいじゃんそれがあなたなら。
って感じ。


あとはスピード感。
僕はずっとちゃんとしたCD作りたいなぁって思っていたんだけど、なかなか腰の重さ、資金面の問題などの関係で何もしないまま何年も経ってしまっていた。

大江友海とは4ヶ月前に出会って、意気投合し、すぐに曲を作り始め、ライブやりだして、彼女が僕の気質、音楽を理解して、僕に合うスタジオもおさえ、スケジュールも制作も予算も管理して、今後の活動の仕方も考えてくれている。
歌ももちろん良い。あとこの名ディレクションが素晴らしい。

そんな大江友海との出会いにとても感謝している。

その時の瞬間の記憶、雰囲気、感覚や思考、ひらめき、インスピレーションやスピード感色んなものが詰まった良いCDができると思う。

今そんな事を考えながら長野へ帰省する高速バスに一人乗っている。
だってあのレコーディングについてのコラムを早く書けって大江友海に言われてるから。










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