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僕らのリーダー【短編小説#3】


???:「議論はかなり難航しそうだよ。やはり、我々の代表者としては、君しかいない。」

???:「気持ちは有り難いが、もう少し皆の意見も聞きたいんだ。君はどう思う?芝いぬ氏」

芝いぬ:「動物パークの経営継続か、閉園かを議論する重要な会議だ。閉園する場合、動物園で飼われている我々動物達はどうなるのか、非常に難しい交渉になると思う。残念ながら私はパークに対して忠実すぎてしまい、自らの意見を押し通せる自信がない。」

さる:「我々は持久戦には耐えられるが、大好物のりんごやバナナを与えられると恥ずかしい話、うまく丸め込まれそうだ。そういう意味では1番冷静さを欠かないネズミ氏が良いと思うよ。」

クジャク:「やはり、我々の代表者としては、君しかいないよ。」

ネズミ:「そうか、、、。やむを得ざるなりか。。。よし、やるとなったらとことんやろう。明日の経営陣との会議はうまくやってくるよ。幸運を祈ってくれ。」

さる:「よーし!力が湧いてきたぞ!パークの動物達に知らせて、皆でネズミ氏を盛大に送り出そう!!!」


(時は過ぎ)


クジャク:「やはりあの時、君をリーダーにして正解だったよ。パークは残念ながら閉園だけど、我々動物達は殺処分されることなく、他の動物園や施設、または希望するなら野生に戻してくれる。願ったり叶ったりじゃないか!」

ネズミ「とんでもない。皆のおかげだよ。特に相手側の態度を事前に情報収集してくれたフクロウ氏には感謝してもしきれない。彼こそが真のヒーローだよ。」

さる「僕たちもいよいよ出発の時間だ。みんな本当にありがとう!!忘れないよ!お元気で!本当にありがとう!!!!」


(動物達別れを惜しむ)



(場所は変わり、とある部屋)

コンコン(ドアノック音)
???:「入りたまえ。」

???:「失礼します。」

???:「いや〜〜先日は見事だったよ。さすがクレバーだね。君ほど優秀なアニマルはいないよ。」

???:「とんでもございません。」

???:「パークは無事に閉園。そして他の動物達もいなくなり、ようやく私も身軽になれた。いよいよ、やりたかった構想に向けて走り出せる。動物園を開いたのは他でもない、君のような優秀な動物に出会いたかったからだ。正義には犠牲はつきものだ。綺麗事ではない。それを君は十分に理解している。君さえいれば、世界一を目指せるよ。そうだね、ネズミ君。」

ネズミ:「恐縮です。もう野生の世界には戻れそうにありません。私も人間の世界の素晴らしさに気づいてしまいました。野心があり、努力さえすれば、何だって実現できますね。それを教えてくださったのは、他でもない、パーク園長のあなたです。」

パーク園長:「ありがとう。さぁ、いよいよ私と君の二人で長年の夢を実現する時がきたよ。烏合の衆はいらない。覚悟を持った二人がいれば、世界一のパークを作れる。さぁ早速始めようか。。。コンセプトはそう、夢と魔法の国だ。」

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