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閑話:膿んだり蹴ったり【2024年8月】

ある日

ある日の火曜日のリハビリでPTさんに
「あれ、何か腫れてません?」と言われたあの日に、私は導火線に火を点けてしまったらしい。
「来週市民病院だし、きちんとキレイにして安静にしておこうかな」なんて考えてのんびりしてしまったのがいかんかったかな。
腫れ上がり方が想像以上でした。
あと、できた場所がいかんかった。
右足の移植した皮膚のキワにボン、とできていたんです。

ジュビドゥバ

こんなおできくらい、ちょっと膨らんで終わりだろう…と思ってたけれど、浸出液が出る出る。サラサラダラダラ出るったら出る
コットンとペーパータオルを当ててネット靴下履いて寝たんですが、それらを貫通して布団に大事故。あかん、こいつはあかん。

爆弾抱えて

交通事故で緊急手術を受けた後の右足も皮膚が裂けるんじゃないかってくらいパンパンに腫れましたが「人間の皮膚ってココまで伸びるんですね(白目」ってなるくらい腫れました。たかがおできでなぜこんな…
そして腫れは移植した皮膚の下まで進みました。
「これ、移植した皮膚がダメになるんじゃないか」という危機感が脳を支配いました。怖かったなー

私が自家移植した皮膚は「表面だけ」のものと「真皮等皮下組織も持って来たもの」の二種類があり、表面だけの皮膚は血液が通る程度のもので(しかも切れ目を入れて思いっ切り引き伸ばす)擦り傷などで皮膚を損傷したり皮下組織で異常があって分離した場合「剥がれ落ちる」しかないんですね。
今回のおできはまぁすっかり移植皮膚まで腫れたので「ヤバい」と戦きました。

メロリン三度登場

浸出液がどうどうと流れ出るけど、コットンやガーゼなど毛羽立ったものを当てると、取り替えるために剥がす時、膿なのか皮膚なのか、黄色く濁った体液ごとメリッと剥がれるので、何か良いもの無いかと考えたら以前の入院時に購入した「メロリンガーゼ」の存在を思い出し、早速取り出してもらいました。
メロリンってのは、皮膚に接着する側に「液体は通すけど患部に貼り付かない」特殊フィルムを貼った吸水ガーゼでして、とにかくお世話になった医療用品です。市民病院1階のローソンで取り扱ってたので助かったなぁ。
まぁとにかく、患部がパリパリになるのでスキンケアをしつつちょいちょい冷やしつつ、患部の安定に努めました。
そうやってやっとこ、市民病院の外来の日…

目的が変わる

私「骨折の超音波治療」って病院に行ってその場でビビビと施されるものと思ってたんですが、どうやら機械を貸出し自宅で行うシステムだったらしくて、業者さんを呼び説明をして貰い借り受けるものだったそうで。
それは置いておいて、主治医の「調子どうですか」に「でかいおできが…」と言って患部を見せた途端、先生の目の色が変わったんですよね。
採血は覚悟してましたが、CTまで?!
てゆーか足のおできCTに写るんか???
でも捩じ込まれるように検査に放り出され…

捩じ込み検査だったので結果まで2時間くらい待った

家にいる時は「プチッと切って膿を出して貰うんだ…」と思ってたんですけど「針刺します」と言われてやっぱビビり散らすのはもうお家芸。
検体採るというのなら太いの刺されるの確定なので、いざやります!ってなるとちびるくらいに怖かったんですよね。肝の小さい私です。

ピンク針って18ゲージの太めのやつ!!!

でも膿を出してもらいたいんだし、ここで泣いて嫌がったらこの腫れと皮膚が崩れ落ちる恐怖と天秤にかけるまでもなく。
元看護婦である母は処置を見たがってました(笑)

脛に刺さる

今回検体採取のため二箇所 針を刺されて、最初の方は「何か感じるが痛覚で認知できない」くらいだったんですが、もう一箇所がまぁ痛かった。脛の健康な方の皮膚にできたおできの中身を採るため

脛に太めの針を刺す

ので、下腿の固い皮膚に太い針。
いっっっっっったかったのなんの。
いや事故った直後のあの激痛に比べれば何て事…と思っていたけどいざぶち当たるともう。
針をかなり深くまで刺さないといけないので、エコーで患部を確認しながら少しずつズズズ・・・と突き刺すので、痛いのがずっと続く。
「どれだけ叫んでも良いけど絶対動くな」
を守ろうと頑張りましたけど

静かな院内に突如響く絶叫

は周りの方を相当驚かせたでしょうね。
処置が終わった後、母が「外まで響いてたよ」と笑ってました。
…こっちは笑えませんわ。

もう一押しだドン!

膿がプッと出る瞬間って分かるもんですね。チューと吸い出された感覚もあって「あ、今採ってるな」て。
最後に皮膚下に残った膿を全部絞り出すため患部をギューってされたら針の部分に圧力が全荷重なので、これもこれで痛い。

2階の小児科や口腔外科でもこんな泣き叫ぶ子いませんわ

看護師さん神フォロー。握るのがあるだけで全然違いますわ。

なぜここで本来の目的を思い出す

ホント目がチカチカ頭グルグル。
今回は腫れの処置に徹し、超音波器具の説明は腫れが治まってからに。
業者さんには悪い事をした…

見事に穴が開いてました

薬の副作用って私あんま気にならないんですけど「お腹がゆるくなる、下痢症状が出る」は見事に中る方でして。30分に一回トイレに駆け込むくらい下してしまいました。まぁ便秘よりいいやってくらいに思ってます。

穴開いてるのにそのまま入るのが悪い

針程度の穴なんてすぐ塞がるしと甘く見てました。そうだよ皮下組織に達するくらい刺してるんだから傷は大きいだろうがよ
痛かったよ

なぜ戻る!!!!!

今となってはハイドロコロイドでも貼って塞ぐべきだったなと。痛いほど腫れてはいないんですがほぼ元に戻ってました。

爆発

抗生剤を飲み始めて数日、お風呂上がりに「あー腫れてんな」てくらいでそっと撫でたら

ブチャッ

って。ブチャって…
ピンク色の液体が弾け飛びました。ちょうど母もおり「…飛んでるの見えた」と眺めていました。
完璧なバイオハザード案件です。
しかし、それだけ悪いものが出てたのか、そこからススス・・・と腫れが引いて行きました。

ぎゃあああああ!

一週間、抗生剤と軟膏で傷を衛生に保った所、みるみる引いて行きました。ようやっと「かなり治まりました」と主治医に報告できるほどに。
「じゃ、悪くなった所 掻爬しますね」

かいは?掻き出す掻爬?!
まぁ悪くなった所は再生しないから取っちゃった方が良いんですけどね。

規模は小さいが立派なデブリードマン

やはり処置中は見てられなかったですねw
結構悪くなってるところが多かったらしく、ゴリゴリ剥がされて行きました。でも取り切れるほど小さい段階で抑えられて良かったと今は思います。
新しく処方された抗生剤は色々禁忌があるので、しばらくサプリはお休みですわ。

しかし今回のおでき事件は「原因が判らない」のがミステリー。
顔とか、他の健康な皮膚だったらニキビとかとか考えられたんですけど、移植痕のキワにいきなりできて、
・毛包炎は考えにくい(そもそも毛根がない&毛抜もしてない)
・脛を打ったなど怪我をする事をしていない

など主治医にも色々質問されましたが、全然原因不明。
検体の結果としては何か細菌が出て感染が確認されたんですが
(とは言っても聞き馴染みのない特殊な名前じゃ無かったので常在菌がフィーバーしたんだと思う)
しかし一体なぜなのか何だったのか。
取り敢えず悪化はしなかったし、快方には向かってるですが

やっぱり「何で?」が大きすぎる

みなさんも小さい傷でも侮らないようお気を付け下さい…

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