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虐待サバイバーという言葉を使いたくなくなったいま。

被害者から抜けられそうな気持ちになって来ている今、他の呼び方に変えたいけれどもなかなか良い呼び名が思いつかない。

正直、もう被害者でいる自分に疲れた、飽きた。
もう、変わりたい。
年も取り過ぎた。私も家族も。

この一年で色んなことがあった。
私の中のトラウマを刺激するニュース、現実の出来事、そこから新たに生まれた怒りと復讐心。

殺してやりたかった。
それは無理だから、民事で訴えようと思った。
それも無理だったから、私は壊れてしまった。

そして初めて精神科に入院した。

雨が降り続いた日に、それから晴れ間が続くようになる日まで。

閉鎖病棟で色んな人と話をした。
最初から話の辻褄が合わない人もいたし、途中から話の内容がおかしくなる人もいた。統合失調症の人が多いからだろう。

そして、食堂でそんな人達と一緒に夕飯を食べた時に感じたある種の安堵感。みんなどこか大きく欠けた人間だからこそなのだろうけれども、家族のような感覚。きっとそこに70代の女性と10代の女の子が居たからだろう。もう、長らくこんな風に人と食事をしたことがなかったと感じた。

寂しかったんだ、私。
精神科で出会った人とご飯を食べたぐらいで「家族みたいだ」って思う程に。

続く

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