つれづれ雑記 *DVDレコーダーの使い方、の話*
昨年末、我が家の洗濯機が壊れた。9年半、本当によく働いてくれた。 感謝感謝。
さて、我が家には今も、もっと長く働いてくれている家電たちがいる。
その中には、経年劣化によりあちこちガタがきていて、ちょっとした工夫やある特別な使い方をしなければうまく動いてくれない相棒もいる。
その中のひとつがDVDレコーダーである。なんせ、購入したのは2008年の夏なので、もう勤続14年近くになる。
もちろん、Blu-ray再生機能は付いてない。そして、なぜかDVDの再生も出来ない。
いや、最初はもちろん出来たのだ。
買った当初は、TV番組を録画して再生したり、それをディスクに落として(え、今は落とすって言わない? そうかー)それを再生したり出来ていた。(当たり前だが)
買ってから1年ほどして、いきなり不具合が出た。ディスクトレイにDVDを乗せてスタートボタンを押すと、画面に「読み込み不可のディスクか、ディスクに傷があるため、適切なものと交換してください」と出る。
いやいやいや。それ、数日前に再生出来たやん。何言うてんの。
再度スタートするも、同じ反応。
購入した店舗に連絡して見てもらうと、何だかんだと言っていたが、結局、ディスクを読み込む部品というか機械をごっそり交換となった。もちろん、保証期間内だったので無料。(ありがとうございました)
それからは機嫌良く動いてくれて、テレビドラマを録画して見たり、お気に入りの映画はDVDに落として繰り返し見たり。快適なDVD生活を満喫していた。(主に家人が)
そして数年が過ぎた。よく覚えていないが、今から5、6年ほど前になるだろうか。
異変が起きた。
元々、私はあまりテレビをリアルタイムで見ない。ごくお気に入りドラマや映画を録画して、空き時間にひとりで見る。それも週に1度か2度ほど。
ある日、録画予約をするか、もしくは録画しているものを見ようとして、テレビをつけ、レコーダーを起動した。
すると画面に、あの数年前に見た「読み込み不可のディスクか、ディスクに傷があるため、適切なものと交換してください」の文言が。
は? また何、言うてんの。だいたい、ディスクなんて入ってへんやん。
文言の下に枠で囲まれた『確認』の文字があったので、とりあえず確認ボタンを押してみる。
すると、ディスクトレイが(もちろん空だ)ウィーンと出てきてまた勝手に引っ込み、画面の文言は消えた。その後、普通に操作できたので、大丈夫かなぁと思いながらも忘れてしまっていた。
しかし、この異変は一度で終わらず、頻発するようになった。そして、どんどん悪い方へ進み始める。確認ボタンを押し、トレイがウィーンと出てきて引っ込んでも文言が消えなくなった。トレイが出てきたときには消えるのだが、トレイが引っ込むとまた出てくる。
そして文言が画面に出ていると、一切他の操作ができない。
しかも、当然だが、またDVDは読めなくなった。つまりディスクが入っていようがいまいが、「読み込み不可のディスクか、ディスクに傷が〜(以下略)」となるわけだ。
私よりずっと長時間テレビを見ている家人が、トレイが出たときにあの文言が消えるのだから、とにかくトレイが出ていればいいのでは、と言った。
試しに確認ではなくオープンのボタンを押して、トレイを出しっぱなしにしてみる。
おおー。文言が消えた。操作もできる。
使いもしないのにトレイが出たままというのは、少々不細工だが、まあ、これでいいかと、このままいくことにする。
ところがしばらくしてまた、問題が起きる。
出しっぱなしにしていたトレイがこちらが何もしていないのに勝手に引っ込むようになったのだ。もちろん、またオープンボタンを押すと出てくるが、だんだん、勝手に引っ込む回数が増えてきた。
そのたびにオープンボタンを押さなくてはならない。
やがてボタンを押してもすぐに引っ込んでしまうようになった。
すると家人が裏技を出した。
オープンボタンを押してすかさず、出てきたトレイを指でちょっとだけ引っ張ってやると引っ込まなくなるよ。
いや、そんな物理でいいのか。正直、どうなんだろう、とは思ったが。
でも、またしばらくはこれで何とかなっていた。
が、ついにその技が通用しなくなった。
出てきたトレイを引っ張ってもすぐに引っ込む。軽く引いてみたり、思い切ってガッと引っ張ってみたりしたが、やはりウィーンと引っ込んでしまう。
もう無理なんじゃないの。
私は思ったが、家人がまた次なる荒技を繰り出してきた。
オープンボタンを押してトレイが出てきたら、引っ込む前に家人が昔仕事で使っていたメジャーをトレイに置く。すると、つっかい棒になって開いたままをキープできる。(サイズがちょうどいいのだ)
こうやってトレイを強制的に開いたままにしておくとレコーダーの操作が可能だという。
ということで、現在、我が家のDVDレコーダーはディスクトレイにメジャーを乗せられ、開けっぱなしにされて稼働している。
なかなかにシュールな眺めだ、と改めて思う。
ここまで読まれた方々は不思議に思われるだろう。
どうして修繕、若しくは新しいものに買い替えないのか、と。
修繕しないのはお察しのとおり、もうとっくに保証期間が過ぎているからで、おそらく、修繕するより新しい物を買ったほうが安いからだ。
買い替えないのは、ちょっと事情がある。
我が家の家人は、とある女優さんがご贔屓なのだ。そして、特に彼女が20年近く前に主演していたドラマがお気に入りで、その再放送を全話録画したものが、このレコーダーには入っている。(ご丁寧に保護ロックまで掛けてある)
明言はしないのだが、買い替えを何だかんだと言い訳して渋るのは、絶対それが理由だと私は睨んでいる。
さて、満身創痍の我が家のDVDレコーダー、いつまで頑張ってくれる、かな。