その他の「がんばれゴエモン」シリーズの創作歌詞
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歌詞「討ち入りの石垣ステージ」追加
「がんばれゴエモン」シリーズのBGMに付けた創作歌詞のコーナーです。
ここでは「ゆき姫」「マッギネス」ほどには作品数のないタイトルの歌詞をまとめて置いていくつもりです。
↓「獅子重禄兵衛」の全曲入った動画です
がんばれゴエモン! からくり道中
「討ち入りの石垣ステージ」
葉月の熱残す夕暮れに 赤々火の玉が駆け抜ける
驕り高ぶる痴れ殿に 高くひぐらし泣き暮れる
荒れし政(まつりごと)正せよと 声揃えて蝉時雨
聞け民草のうめき 聞こえないなら土足で邪魔するぜ
西へ消えゆくお日様に 並ぶ白壁色褪せる
沈むこの日の黄昏は ぼんくら城主の行く末よ
矢でも鉄砲でも持ってこい どうせ三下には止められやしねえさ
がんばれゴエモン3 獅子重禄兵衛のからくり卍固め
「元旦の伊賀忍者屋敷」
草木まどろみ 夜も明けぬ頃
ハァー 町がざわめき出す
みんな起き出すや 丘にお屋根に
ハァー 朝が待ち遠しいよ
誰となく(誰となく) 指差す東(指差す東)
闇晴れ(闇が晴れ) 地平燃える(ああ新しい一年が)
やれありがたや初日の出だ 今年初めの朝日が昇る
富士の頂 雲海の彼方
ハァー 太陽お出でになる
後ろ振り向けば 御仏光り
ハァー あれぞ御来迎だよ
明け空に(明け空に) みな何を祈る(みな何を祈る)
手合わせ(手を合わせ) 想いはるか(ああ数多の夢が)
さァて頼んますよお天道様よ 尽きぬ願いを叶えておくれ
「注意一秒じいさんの別荘」
走り出すその前に 曲がり角確認
ちょっと待って足元に 落とし穴注意
右見て 左見て もう一度右見て それから渡りましょ
人生の果ては遠けれど 行く手にゃ仕掛け罠だらけ
フラフラ呆けて歩くヤツぁ
つまずいて頭打って 打ちどころ悪けりゃあの世行き
スピードの出し過ぎだ そこは急斜面
前ばかり見てるなよ 上に吊り天井
上下左右 東西南北 300と60度に 気ぃ付けて進みましょ
人生はさながら大迷路 時に行き止まり戻り道
イライラするのは怪我の元
急ぐなら回るべし 続きはまだまだ長いから
「午前0時のウォーカー工場」
空には月 街の繁華も寝静まる頃
鉄の砦が吐く煙は絶え間なく
電気みなぎり 歯車奏でるメカニズム
鋼と鋼のひしめく音が響き合う
白熱の火花 咲き誇るように
24時間何するものぞ 鋼鉄の意志で
回る巡るからくり達 夜はこれからよ
星またたき 皆が夢の中旅する頃
静かに夜勤の大人たちが動いてる
見回る者 仕事場に灯り絶やさぬ者
孤独にハイウェイを荷物載せて飛ばす者
白みゆく夜空 今日を目指して
日の光に目もくれないで 闇の中駆ける
ニンジャはサムライはここにいる 令和の夜にも
「泡沫のからくり温泉」
旅に疲れた男が 木陰で昼寝していると
世にも摩訶不思議なことが起こるもので
空の彼方ふわふわり そばに降り立ったのは
息を呑む美しさの女が一人
薄衣光に透け 笑む様は蝶のよう
たまげた男見下ろし おいでと手招きする
導かれ舞い上がり ふたり昇る天の先
雲の果て迎えるは 桃薫る楽園
女を追って園ゆけば にわか上る湯けむり
温泉のただ中に捜した人影
熱い湯気の合間から 柔肌見え隠れして
艶めいた黒髪が振り乱れ誘う
勇んで着物脱ぎ捨て 一歩湯に踏み込む
すると不意に地面抜けて 裸で空を墜ちて
飛び起きて気が付いて そこは木陰 鳥が鳴く
苦笑いまた歩く 世知辛い現(うつつ)を
◇
フリートーク
「討ち入りの石垣ステージ」
その他と言いながら獅子重禄兵衛しかないじゃん! という理由で、案だけあったものを急遽突貫で仕上げた歌詞。
葉月というのはヤエちゃんの同僚……ではなく、旧暦の8月の方。遠い昔に初プレイした時、夏の長くまぶしい日暮れのような雰囲気があったのが頭から離れなかったことによる。
なのだが改めてYoutube動画を見返してみたら、夕焼けってほど明るくもないじゃないか。むしろ日差しが弱い。秋だろこれ。でも今更一から軌道修正する時間もないので夏の方向で書く。
こんな間違った印象を持った原因は、この面の一部のシーンでだけアイテムの色が若干違う仕様によるものだろうかと自己分析してみる。
ファミコンの頃は一画面に使える色の数も大変少なく、例えば屋根瓦と壺の色を同じにしたりとあの手この手で数を節約する必要があった。その結果画面上に並ぶアイテムの輪郭が青みがかった色になって(普段は濃い灰色)、それが夕日に照らされて強調されてるように見えた……のかなぁ。
ここのBGMは次作の「2」で、中国地方や北海道のBGMにリメイクされている。
こちらも文句なしのいい曲なのだが、ちょっと華があり過ぎる気もする。正直ゴエモンやエビス丸には似合ってない。ヤエちゃんなら認める。
「暁の伊賀忍者屋敷」
この歌詞は明確な元ネタ、というか発想の元がある。MAD動画「今年の「ゆく年くる年」は変にノリノリだったから困る(2011)」がそれ。
2009年に始まり5作発表された傑作揃いのこのシリーズ、特に2010年~12年の3作は見ものです。この2011年版も。「MADってしょうもない悪ふざけしてるのばっかでしょ?」という方も見て損はありません。
この動画の新年を祝うめでたい空気に感化され、できたのがこの歌詞です。年越しから元旦へ。
あっけまけましておめでとうございまーす!
「注意一秒じいさんの別荘」
完全に和風全振りの一曲。
同じ忍者屋敷の曲でも前作の緩急あった「伊賀のカバメロ」とは違い、こちらはアップダウンは少ないがひたすら忙しなく休ませてくれないイメージ。まさに日常、人生。
こういう和風の曲は人生とかジジ臭いことを自然に盛り込める反面、洋風な曲は全くそういったモノとは無縁に思えてしまうのは私の見識が狭いからだろうか。若者にクドクド説教するような歌も探せばあるんかしら。
「午前0時のウォーカー工場」
獅子重禄兵衛で一番人気と思われる名曲。
「最初、メンテする暇もない稼働しっぱなしの工場の機械を思い浮かべて描き出した。
途中、夜勤明けでぞろぞろ帰っていく人を観ているうちに応援歌になった(by 小室哲哉(偽))」
ニコニコ動画の某動画で「明るい工場の曲」というコメントがあったが、言われてみれば工場をイメージした曲というのは重工業っぽい金属音がゴッカンゴッカンがなり立てる威圧的なものとか、圧迫感を覚えるような重厚な曲調のが多い(ウォーカー工場も深部では違うBGMになるが、そっちは実際そんな感じ)。
そこへ行くとウォーカー工場(序盤の方)は、そういう騒々しさや息苦しさは少ない。深夜の工場の各所にほのかに灯るライトを連想させる静かなイントロ、みんなの生活を支えるために毎日頑張ってるんだよと言いたげなポジティブなサビ。これに日本人に馴染み深い和のサウンドをまぶすことで非常に聴きやすく、親しみやすい曲に仕上がっている。のかも知れない。
この歌詞を書いたのはもう何年も前で、その時はラストが「平成の夜(よ)にも」になっていた。令和になったので合わせて修正。
また改元されたら変更……って、そうコロコロ変わってたまるか。
こちらも動画を紹介。名アレンジです。
同じ作者の別アレンジ。
拙作の歌詞と同じ所で「白熱の火花」の映像が出てびっくりした。
「泡沫のからくり温泉」
微エロ注意。注意が遅い。
ある意味温泉の定番ネタだから多少はね?
温泉の要素をどう入れようかと考えた結果、ちょっとした民話のようなストーリー仕立てになった。女っ気ゼロの野郎集団が囲炉裏を囲んでするような与太話とか、そんな感じ。
天女(?)相手によからぬ事を考えた結果こうなったのか、はたまた全てが男の見た夢または妄想だったのか? それは誰にも分かりません。