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妊婦健診から「よく出来ました」の気持ちを込めてアサイーボウルを食べに行く

2回目の妊婦健診へ、産院に向かう。

今日は数週間前に依頼したNIPTの結果が判る日だったから、ずっとこの数日は気が気ではなかった。前の娘のことがあるから、確率が低いと言われてもどうしても大きく身構えてしまう自分がいる。
この数日間「大丈夫大丈夫!」と楽観的に思う時と「陽性だった場合どうしよう」という不安に苛まれる時が交互にやってきて心がちょっとだけ荒んだ。

娘の死産は乗り越えているようで今もきっと乗り越えようとしている最中だから、これに加えて今の子に問題が生じたら、私が耐えられないかもしれないという恐怖心が本当に強かった。きっと死産後の妊娠でしか経験しないまた独特の感情。

診察室に呼ばれると今日も前の妊娠を担当してくれた先生が迎えてくれる。
「じゃあまずはエコーを見ましょうか」
あ、診断結果が先じゃないんだ。と、いうことは??
何においても勘ぐり深く推理ゲームのようにしてしまうのも全ては不安が起こす悲しい現象。
お腹の子はすくすくと元気に育っていた。心臓の動くエコーを見るのが何よりも安心する。前の娘の最後のエコーはそれが止まっているのが素人目にもわかってしまったから、正直大きさなんて二の次に思える。

エコーが終わると前回の採血の結果や子宮頸がん検査の結果を淡々と先生が説明してくれ、概ね問題ない旨を教えてくれた。
そして最後にNIPTについても全て結果が陰性だったと報告をしてくれた。
よかった…
前の子も今の子も二人とも親の私を安心させたかったのかもしれない。それが嬉しくて心がどんどんと晴れていく。やっぱり私の子達は自慢の子達。
今度こそ逢いたい、逢わなきゃね。

全ての診察が終わると、もし診断結果に問題がなければ行こうと思っていた、カフェに歩みを進めた。
ずっとアサイーボウルが食べたくて、病院の近くに良さそうなお店を見つけていた。さすがに診断結果が芳しくなければ気持ち的にもいけないだろうと思っていたけれど、それもありがたいことに杞憂に終わった。
病院から出た空は快晴で、春のような暖かさ。コートの代わりに着てきた厚めのカーディガンでもじんわり汗をかくほどだったけど20分ほどの散歩が心地よい。冷たいものを食べる前にちょうど良いじゃん!とどんどんポジティブに拍車がかかる。
公園を抜けて、住宅街を抜けて、オフィス街を抜けて現れたおしゃれな都会のカフェは平日なのにお客さんでいっぱいだった。一人だったからカウンター席にすぐに通してもらう。
店員さんも優しく接客をしてくれて、季節限定のブランド苺のアサイーボウルを紹介されてまんまとそれを注文してしまう。
2000円もするアサイーボウルも今日はご褒美!食べましょう!
よく頑張ったね、とお腹の子と栄養を分かち合って心の中で乾杯する。

ぽかぽかした体に溶けていくアサイーとアイスティーがすっきりと染み渡っていく。スイーツがこんなに嬉しいのはいつぶりだろう。
あたたかいといえどまだ2月の店内で、周りはダッチベイビーのパンケーキを楽しんでいるお客さんばかりだったけれど、私だけひと足先に夏を満喫しているような不思議な気持ちにもなりながら、すっかり心も体も満たされて店を後にした。
そしてまた我が家に戻る少し長めの旅路を終え自宅の玄関を開けると、最近でいちばんの達成感を得て、その勢いで夕飯の下拵えを済ましてお風呂に入った。
えらい!今日はえらかった!!!
花丸な日を作れた自分に最大限の拍手を送って今日はぐっすり眠ろう。

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