『丸腰でゆく』(泉茫人さん・本阿弥書店)感想
泉茫人さんの第一歌集『丸腰でゆく』(本阿弥書店/2024年出版)を拝読しました。
歌集の帯に掲載された歌と、エックス上でお見かけしたポストの歌に惹かれたことがきっかけで読ませていただきました。
以下、出典情報のお名前は敬称略にて失礼いたします。
からだじゅうの湖あふれさせてみせるからこの薄皮を剥いじゃってくれ
ふわっと心を揺さぶられ、また、柔らかな話し言葉の短歌に惹かれました。
真夏の眩しい光や驟雨の降る情景、明石海峡大橋から見える景色等、想像しながら読ませていただきました。
自分の軸がぐらついた時に前向きになれる、心に残る素敵な歌集でした。
読ませていただき本当にありがとうございます。
これからも大切に読みます。
数首抜粋します。
伝えたい気持ちそのまま土砂降りのプール斜めに泳ぎきったら
巻き込まれたいものの匂いのする方へずだだだだだっと駆け出していく
こうやって首振りながら手を束ね死ぬまでそこに入れないのか
六月の驟雨に封じ込められたガラス張りのビル 棒立ちで告白る
笑うって隙間を広げることじゃない?ぎりぎり迫ったものをふうっと
波打ち際ぎりぎりを歩く丸腰でこれからだって生きていくのだ
もしよければ皆さまも読んでみてください(*^^*)
読んでいただきありがとうございました。