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日本一明るい経済新聞 2024年12月号(vol.330)
割引あり
新素材に変身!合成皮革端材をアップサイクル
オシャレおむつポーチなど「TONTO」ブランドでSNS発信
(加平グループのトリプルエー)
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トリプルエー(072・462・3600)は、自動車内装などに使われる合成皮革のアップサイクルとして、おむつポーチなど「TONTO」ブランドで展開、ヒットを飛ばす。合成皮革端材を新素材として活用、将来廃棄ゼロを目指す。
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大阪府泉佐野市日根野に本社工場を持つ加平のグループ会社。カーシートや家具に使われる合成皮革を製造、溶剤を使用せず高品質、環境にやさしい商品としてヒットする。その販売会社がトリプルエーで大阪市北区に本社がある。 「加平では年間8万mの原反の廃棄が発生、これが大きな課題になっていました」と、加平副社長でもある田所哲治社長。子育て真っ最中の奥様・田所孝子さんはこの課題に対応し、BtoCのアップサイクル商品に取り組む。
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「倉庫に眠っている端材は高級感があり、今までなかったオシャレなベビー用品が生まれると思いました」と孝子さん。2021年から革職人の力を借りて試作、Instagramの仲間に呼びかけ使い心地などの意見を聞いて改良し、商品化した。
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おむつポーチ、ウエットティッシュケース、ショルダーバッグなど約100アイテムを「TONTO」ブランドで販売。色も豊富で、凹凸感のあるものも多く、「まだまだ、いろんな商品企画ができます」と、大阪発信のお土産雑貨なども検討する。
SNSで試作品プレゼント、フォトコンテストなどのイベントも展開、今ではフォロワーが1万人に迫る。消費者と一丸の商品づくりで、年商は5000-6000万円となり、新事業に育っている。
「合成皮革端材の有効活用はまだまだこれから。5年後を目標に全て使い切るのが夢です」と、田所社長はアップサイクルに力を入れている。
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