日本一明るい経済新聞 2024年10月号(vol.328)
食で地域おこし!グループ化し地元文化を活性
長浜市木之本町の老舗料亭
近江牛すき焼き•鯖寿し専門店
(滋賀の元三フード)
元三フード(げんさん、077・574・2929)は、滋賀県を中心に精肉店、飲食店など30数店舗を展開。新たに長浜市木之本町で近江牛すき焼き•鯖寿し専門店「すし慶げんさん」を運営、地元の地域活性化にも取り組んでいる。
創業は明治35年、大津市で“肉の三共”としてスタート。「27歳で創業家とは無縁の私が4代目社長に就任し、お客様や取引先との信頼の絆を大切にし、出店に力を入れて来ました」と谷口剛社長。
従業員は約220人、年商は70億円。近江牛は竜王町の谷口牧場で雌牛約250頭を、オリジナルの「げんさん牛」は全国の牧場で常時1万2000頭を飼育。滋賀県では“肉のげんさん”として親しまれている。
昨年9月には、長浜市木之本町の100年以上の歴史を誇る老舗料亭「すし慶」をグループ化した。木之本は木之本地蔵尊の門前町で、江戸時代には北国街道が分岐する宿場町として栄えた。
「周辺には酒蔵、醤油醸造のお店、琴の弦など老舗が多いです。地域と一緒になって盛り上げたい」と谷口社長。木之本地蔵本堂の正面にある大ちょうちんを寄贈、30年ぶりの新調となった。
店名も「すし慶げんさん」に変更、従来の自慢の鯖すし、和食料理に加え、近江牛のすき焼きセットの料理が登場し人気を集める。「地元の野菜やお米、山椒なども使っています。地域密着で老舗料亭の再興に取り組んでいます」と谷口譲取締役新規事業部長。
風情のある中庭、蔵には合戦図の展示、個室6部屋を完備する。貸切最大宴会では約80人収容できる。料金もランチで3000円から。夜は7000円からで、特別オーダーで豪華メニューにも対応する。
「今後はバスツアーや来年の万博客、外国人客の集客にも力を入れたい」と谷口取締役は話している。
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