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【加配保育】変わりにやるのではない話

クラスみんなにお便りを配ろうとしている場面で、「カバンからお便りをしまう袋を出して。」と全体に声をかけたとき、
『カバンが、まだうまく開けられない』
と、困っている様子の子がいたとします。

そんなとき、全体にスピードを合わせる為に、
保育者が、さっとカバンを開けてあげるということもあるでしょう。

ただ、私は緊急性がない限り、できるだけ子どもに任せる。ことをしたいと思うのです。

  • 「床に置いてから開けてごらん」と、離れた場所からヒントをあげる

  • 「じゃあ、ここ支えててあげるから、ここをやってみて」と、1部お手伝いする

  • 半分開けてから「ここからは出来そうかな?」と最後を本人に任せる

など、1つずつ難易度を下げていきます。
この対応は、とっても時間もかかりますし、かなり意識していないと、できませんが、
1年経ったとき、さっと変わりに開け続けてきた時と、子どもが全く違う成長を遂げています。

それでも、まだ難しさを抱えながら生活する子もいます。
すると、そんな保育者の対応を毎日見続けてきた他のお友だちが、保育者と同じように、「がんばって」と声をかけたり、「競争しよ」とカバンをあけることに興味をもてるような声を自主的にかけていたり、手を貸してあげようとする子も出てきます。

そんな時は、「ありがとう、よくお友だちが困っていることに、気付いたね」と認めつつ、
「お友だちも頑張って自分でやろうとしてるから、ここ持つのを手伝ってあげてくれる?」と、変わりにやるのではなく、支え方を伝えます。

同級生なのです。
支えあうということは、変わりにやるのではなく、相手が出来るようにサポートしあうことだと思うのです。

保育者が本人に任せる姿勢をとることは、とても大きな影響力があるのです。


こんなことを記事にしよう考えていたら、
昨日noter仲間である、藤森光一さんが、私の記事を紹介してくださっていました。

こんな「本人に任せる」考え方を、
認知症ケアの現場では「ユマニチュード」と言うそうです。
(藤森さんは、新たな視点の学童の学童クラブを立ち上げるにあたり、使える技術ではないかと、こちらを学び直しているそうです。)
初めて聞きました。でも、とってもしっくり来ました。

「何でもやってあげる」のではなく

本人が持っている能力を
できる限り使ってもらう
ことで
その人の健康を向上させる

「その人のもつ能力を奪わない」「人間らしさを尊重する」
ために様々な工夫を重ねながら現場でケアを
実践していくという考え方

藤森さんの記事より

まさに。新たな学びです。

本当にnoteでは、知らない単語に出会ったり、同じようなマインドを持っている人と繋がれたり、新たな自分に出会ったり。すごい世界だなぁ。と思ったのでした。


私の保育の思うところを書いています。↑

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