推しを幸せにできない話
推しが死ぬ。アニメやゲーム、漫画にどっぷりハマっている方々にはあまり珍しいことではないのかもしれませんが、私の推しはかなりの割合で死ぬし消滅します。
少し前にツイッターのタグでいいねされた数だけ推しを紹介してみたら、ほぼ全員に対して「君がそれで良いなら私は何も言うまい……」みたいな事を書いていました。我が事ながら何故そんなキャラばかり好きになるのか、ある意味強運です。
そして、思ったのです。せっかく文章もある程度書けるし二次創作に抵抗もない、これは救済ものというやつを書けば良いのでは??と。
で、書き始めようとして。正確には、設定を練ろうとペンを握って。白紙のノートに数時間向き合った末に、諦めました。
無理でした。何も思い浮かばなかった。
だって、誰も彼も、譲れないものを守りきって自分の結末に納得して消えていったから。そこに私が手を加えて何らかの形で生き延びさせたとして、その先の世界で推したちはきっと幸せになれないから。
推しの性格と信念について考えれば考えるほど原作の展開が最善で、私の書いた物語で幸せになってくれる未来が見えなくて。仕方ないな、そういう人を推してしまったんだから。結局私に出来るのは「あなたが納得して選んだのならいいよ」と受け入れることだけでした。
転生や現パロで幸せな姿を書くという選択肢も考えたのですが、そういったものは読む分には大好きですが自分で書くとなるとプライベートを覗き見しているみたいで罪悪感がありました……。生まれ変わって幸せでいてほしい、とは思うのですがそれを自分が書くのはなんか違うな、と。
逆行した推し自身に生存ルートを切り開いてもらうことも検討はしましたが、本人が納得して閉じた人生をやり直させるのにも抵抗があり……。こちらも読むのは大好きなのですけれどね、書こうと思うとだめでした。
そんなわけで、幸せな推しが書けない私です。「推しを幸せにする!」っていう動機で物語を書ける人を本当に尊敬しますし、これからも素敵な作品をたくさん生み出してほしいと思っています。
それでは今回はここまで! 読んでくださってありがとうございました。
またどこかでお会いできますように。