コーヒーのある暮らし
akarinkでコーヒーセミナーを企画している理由。
普段何気なく飲んでいるものへ意識を向けること。意識化することでの気づきを得ること。これらも一つの理由になるのかもしれない。
この数年で東京に暮らす人々の生活や価値観は劇的に変化してきました。
私たちは先行きの見えない感染症との闘いを経験したことで、今までの当たり前が覆されました。人は、命の尊さやこれまでの価値観が通用しなくなったとき、改めて自身の「生き方」を問うものだと思っています。
そんな中で、大量生産、大量消費がもたらした、モノが氾濫した日常に疑問を持つ人々が増えました。モノの価値観を見つめ直し、自分が心地良いと感じ手に取った商品の背景やストーリーを大切にする行為。そこに本質的な価値を見出し、自分らしいライフスタイルを実現したいと思うようになってきました。
豊かさとは何か?モノに対するマインドチェンジが始まっています。
コーヒーシーンというと、「目覚めの一杯」や「長い退屈な会議のお供」などというイメージをお持ちでしょうか。みなさんにとってのコーヒーのあるシーンとは、どんな場面でしょうか。
コーヒーのあるライフシーンも少しづつ変化してきている。
東京の街にはコーヒーショップやロースターのお店が増え、私たちのコーヒーシーンを新たに産み出してくれている。また、個人店や海外からもネットを通じて世界中のスペシャルなコーヒーを自宅にいながら愉しめるようになった。
ここ日本から遥か遠いアフリカや中南米などで生産者が丁寧に育てたコーヒー。
私たちが何気なく飲んでいる一杯のコーヒーになるまでに、どれだけ多くの人が関わっているのか。どんな工程を経て私たちの口に入るのか。味わうだけでなく、コーヒーカルチャーを理解することで改めて、自分にとっての本当の丁寧な暮らしとはなんなのか。自分の食べているものはどこからくるのか。そんな遠い異国へ想い馳せる時間をもっと大切にしたい。
これまで私たちの暮らしの一コマに寄り添ってきた「コーヒー」。
そこに改めて意識を向け産み出す価値とはなんだろうか?
コーヒーの美味しいってなに?手の中のカップにどうやって辿り着いているのだろう?コーヒーのある時間・空間ってどういうモノ?私たちにとってコーヒーライフとは何なのか?
そんな無意識の意識化。
コーヒーを入り口に、このセミナーを通じて、生活の価値観・お金の価値観・モノの価値観を改めて見つめ直すキッカケになるはずだと思っています。
日常に人と出会える場所、暮らしにヒントを与えてくれる場所を持っていることはきっと人生を豊かにしてくれます。
akarinkで企画しているこのセミナーを通じて、目の前のコーヒー1杯が出来上がるまでの工程を一通り自分で体験してみるということ。その経験は、日常の無意識を意識化させ、何気なかったことがとても大切なモノ、愛おしいものへと変化するでしょう。大人の学びは、強制されるものでなく、非日常の中から、他者から学びとることの方がはるかに多いと思います。人と出会うことで人生は豊かになります。そしてコーヒーはその出会いを作ってくれるきっかけになることを実感頂けることと思います。