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人生は無駄だらけ

NHKのニュースで、今年の4月から大学生になった人たちの悲痛の声と題して、
コロナ禍の中での学生の声が特集されていた。

入試以来、キャンパスに行っていない、
同級生と会ったことがない、
前期の授業はすべてオンライン、後期もすべてオンライン。

ある大学が調査を行ったところ
全体の約10%が退学希望、
約25%が休学希望をしているという。

私がもし今、同じ立場だったら、、、
と思うとすごく辛くなった。

人工的なひきこもり。
数ヶ月の辛抱。
逆にこんなにゆっくりと家で過ごしたことないからおうち時間を楽しむチャンス。

終わりが来ると思っていたから楽しめた。
終わりが見えなくなった今、出口が見えない日々を1人で過ごすのはとても辛い。

なによりも辛いのは、
別に出社しなくたって、家で仕事ができてしまうこと。
別にうるさくてタバコ臭い居酒屋にいかなくたって、リモート飲み会でも十分楽しめてしまうこと。
別にAmazon primeをみていたら暇がいくらでもつぶせてしまうこと。

別にこのワンルームから出なくても日々を過ごすことができてしまうこと。

今までの当たり前の日々が全部別に無くてもよかったのかもしれないと思ってしまったことが1番辛い。

毎朝起きて、満員電車にのって、出社してた日々。
月曜から残業してああもう疲れたからの『一杯だけ飲みに行こう』で結局一杯で終わらない夜。
映画を観に行ったり、推しのライブに行ったり、電車に揺られて知らない街へ出かけたり。

無駄で非効率だらけの私たちの日々は、最高だった。

今年はゴールデンウィークもお盆も関西に帰れなかった。
会う約束も旅行の予定も全部全部流れて、またいつか。になった。

でも、毎日コロナ患者と戦っている医療関係の人たちがいる。
身近な人たちが感染して心配で眠れない人もいるかもしれない。
職を失ったり、仕事が減ったり、生きていくのが大変になってしまった人もいる。

そんな人達に比べたら、
私は恵まれすぎていて、自分の辛さなんてしょぼすぎてなんも言えない。
なんも言えなくて、吐けなくて、だから余計に辛くなる。

ほんとはもう結構限界なのかもしれない。

なにかが特段辛いわけでも苦しいわけでもないのだけど、ただこの状況に終わりが見えないという事実に絶望している。

それでも仕事はあるし、お腹は空くし、テレビは面白いし、絶望したままでも日常は進んでいく。

これまでの人生もこれからの人生も
きっと無駄だらけで、失敗だらけで、
でも、それがいい。

何でもかんでも効率化して、
人と会わなくてもいい選択肢ばかりが増えていくのが嫌だ。

人生は無駄だらけで、だから最高なんだ。

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