灯りのソムリエ®七つ道具 その1~ 芯切り鋏
キャンドルの灯を、安全に美しく♪
そのために、実は 専用の道具があることをご存じでしょうか?
特にキャンドル作家さんや、よくキャンドルを灯すという方がおられましたら、持っていて損はありません。
今回は、「芯切り鋏」をご紹介します。
私は、ドイツのヘンケルス(ZWILLING)社の物を愛用していますが、
他のメーカーからも出ていると思います。昔使われていた物の中には、大変装飾性が高いものなどもあります。私のは昔、たしか日本橋の刃物屋さんで
見つけて購入したと記憶しています。。
ご覧になってお分かりの通り、普通の鋏と異なり、片方の刃の部分が、半円形のお皿のような形をしています。
キャンドルの炎には、安定して燃える状態、というものがあります。
炎のサイズでいうと、2cmくらいでしょうか…それ以上、あまりにも炎が
大きくなりすぎると、煤が出たり、キャンドル本体が早く溶けて変形したりなど、きれいに燃焼してくれませんし、危ないです。
炎が大きくなりすぎる理由のひとつに、燃焼している部分の芯が長すぎることがあげられます。
そのために、芯切りが必要になるのです。
キャンドルの炎に横から鋏の先を入れ、注意深く、長すぎる芯の先端をカットします。鋏のお皿状の部分に、カットした芯がちょうど乗るようになっている、というわけです。
(上の写真だと、分かりづらいので参考になるかどうか…ですが)
勢いよくカットしたり、あまり短くカットしすぎると、火が消えてしまうことがあります。炭化して黒くなった芯を、液体になったロウ溜まりに落としてしまわないように気を付けます。
すると、炎のサイズが小さくなって、また安定して燃えるようになります。
特に長い時間キャンドルを灯し続ける場合には、時々見回ってキチンと燃焼しているか確認する習慣をつけると良いと思います。
火をつけたままでは怖い、という場合は、一旦消してからカットしても良いのですが、その際の芯は折れやすくなっていますので注意してください。
実際のところ、現在の市販のキャンドルの芯は、編み方などにも工夫が施され、薬品処理もしてあり、かなり品質が良くなっています。
そのため、芯切りの必要がないものも多くあります。
可能でしたら、灯っているキャンドルの炎を横から見てみると、芯の先が曲がり、炎の一番熱い部分(外側です)に触れて、そこで完全燃焼するようになっているのが分かると思います。
ただ、ハンドメイドのキャンドルなど、デザイン性の高い形をしているものや、やはり最後までキレイに大切に灯したいという場合には、時々炎のチェックが必要かと思いますので、「芯切り」を覚えておかれると役に立つかもしれません。
( 2020年1月4日 )
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