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Stuck in love

stuck in《be ~》~にはまり込んでいる、~にはまり込んで抜け出せない、~で身動きできない、~に縛られている、~に詰まっている、~に差し込まれる、~から逃れられない、~で動きが取れない、~でにっちもさっちもいかない、~で八方塞がりである(英辞郎 on the WEB)


すたっくいん らぶ

そんな状態になったことはあるだろうか



私はある。

というか、昔からずっと、そして現在進行形で「すたっくいん らぶ」だ。


どんな風にStuck inかというと、

「好きな人がなかなか振り向いてくれなくてモヤモヤする!」「恋人に振られて食事が喉を通らない」という類のものではなく、

「愛とか信頼とか、幻想みたいだし、そうじゃないとしてもちょっと怖くてよくわかんないな……」という具合のやつである。


とても小さな頃から不仲(というか冷戦状態)だった両親を見ながら生きてきたことが大きな一因だと思うのだけど、異性同性に限らず、人間と、ある一定以上に距離を縮めることへのハードルが、むちゃくちゃ高い。



『Stuck in love』という映画には、

いろんな意味でStuck in loveしている、ある家族が出てくる。


出て行った妻が「きっと帰ってくる」と信じ、たまにストーキングしている物書きの父親、ビル(でもセックスフレンドはいる)。
純粋で臆病で好きな人になかなか気持ちを伝えられない息子、ラスティ(日記に想いを綴っている)。
妻に逃げらた"かわいそう"な父親を見て育ち、恋人を選んだ母親を嫌い、愛を信じられない娘、サマンサ(彼女の書く小説は、恋愛や結婚についてかなりシニカル)。
恋人と同棲するものの、うまくいかず、娘の冷たい態度に悩む母親、エリカ(出て行ったのは自分なのに、感情的になって元旦那を責める)。


いちばん感情移入できたのは、サマンサで、

気になっていても、傷つくのが怖いという気持ちのせいで好意を拒否してしまうところも、親を客観的にジャッジしているところも、愛とか恋とかを斜に構えて見てしまうところもちょっと似ている、と思った。実は、そういうのが自分の弱さからきていることに気づいてるところも。


彼女の台詞や行動に深く共感したのに加えて、観ていてすこし悲しいような寂しいような気持ちにもなったので、多分わたしも本当の本当は人を信頼して愛したいし愛されてみたいのだと思う。

無理に前向きに考えようとか、人をもっと信じようとかは思わないけれど、いつか人のことを本当に大切にできる自分になれるといいな。


えーっと、すったっくいんらぶ家族が結局どうなったのかは、

ぜひ映画をみてみてください。

邦題は『ハッピーエンドが書けるまで』です。











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