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制作裏側: 音楽作品「夜標」へ絵を参加させていただきました

noteのご縁で、音楽作品の動画に、私の絵を使っていただけました。

久保田さん、お声かけくださいましてありがとうございました*

(リンクのnoteに、その音楽動画が公開されております* 素敵な楽曲ですよー)


今回は、楽曲の映像に使っていただいた絵たちの制作裏側をまとめてみます。

3月中旬から、4月初旬の制作期間でした。


ざっくり、

・背景2枚(水面、夜空)
・人のイラスト(シルエット、パーツ、口元の見える女性)

に分けて書きます〜


背景2枚

背景の2枚は、紙にアクリル絵具で制作しました。

楽曲の時間と場所が、夜の海かと思いましたので、海と夜空の2つが主な背景イメージになりました。

まず、海のイメージの制作から始めました。

海→波、水面、など、水のイメージ。
あと、曲から、煌めく光や色を感じていました。

ただ、描く絵の方向がなかなか定まらず、時間がかかっていくことに焦りました。

普段は、イメージと描き方が揃ってから着手し、それから完成までに1ヶ月くらいかかっていますが……

そんなペースではとても間に合わない(´;ω;`)

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「水面」のイメージ例(上)と、掴めない描き方。


方向性を変えて、元々の、夜の海を描こうか、あるいは水と泡を抽象化しようか、と試みました。

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なんか違うんですよね……


描くものは、最初に戻って、「水面」として。

描き方をどうするか。

ーー描き方も、最初に戻ろう。

依頼主の久保田さんがスキだと言ってくれた青色の感じにしよう。

ということで、アクリル絵の具の特性が活かせる重ね塗りと、水たっぷり混じり合うような青を目指すことにしました。


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下絵はデジタルで水面の模様を描きました。

これを印刷し、ケント紙にトレースし、その上から白い絵の具で描きます。

白の紙に白の絵の具なので、よくよく見ないと見えません(笑)

乾いたら、上から青系の絵の具で全面に重ね塗ります。

すると、白い絵の具で描いた線が浮かび上がってきます。アクリル絵の具の特性。この特性が私は好きなのです。

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この上からさらに、部分的に白い波をなぞったり、光の丸を描き足したりして、アナログ絵は完成。

光る感じはデジタルのほうが得意そうなので、デジタル加工したものもイメージとしてお渡ししました。

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アナログ

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デジタル


次は背景2枚目の、夜空です。

星空を描くのですが、ここでの悩みは塗り方でした。

真ん中に天の河を入れるので、明るくしたい。

あと、塗りのきめの細かさというか筆致というか、1枚目とのバランスや、曲の繊細さと解像度からかけ離れないようにしたい……

どんな筆をどう使うか?

最初は指で試しました。

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これはこれで好きなんですが、今回の曲には、荒すぎると思いました。

指の次は、刷毛で描いてみました。

馬毛のやわらかい刷毛で、前にグラデーションに使ったことはあったような気がしますが、その時の刷毛の動かし方は、左右のみ。

同じ方向に筆致を重ねていくのは均一すぎる気がしたので、今回はバッテンを描くようにしました。

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やわらかさと、繊細さがありつつ、均一すぎない感じにできました。

銀河のモヤの描き方を検討し、先の夜空に乗せました。

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さらに星を描いて(スパッタリングと筆)、完成です。

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人のイラスト

次は人のイラストです。

久保田さんからご要望があったものを中心に制作していった感じです。

難しかったのは全身シルエット。

記号化すれば楽だったかもしれないですが、、

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一番右がお渡ししたイラスト


人のパーツは均一な線画に挑戦しました。

……久保田さんのデザインのイメージなんです。

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アップになっている女性(と口)は、いつもの入り抜き線です。
正面向き、普段は左右のデッサン狂いがすごいので、グリッド表示を活用して、狂いが少なくなるようにしました^^;

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以上が、お渡しした絵たちの制作過程です*

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最初、楽曲のイメージ画制作についてのお話をいただいた時には、CDジャケットとか、ファンアートのような一枚絵を想像していましたが、お話が進むにつれて、映像の素材、というふうに捉え直していました。

加工、編集ありき。映像になって、完成。

なので、完成した動画を拝見した時に、思ったよりも元絵を残してくださっていて、少しおどろきました。

お気遣いいただいて、ほろりとしました。

私は絵を描きますが、、動きのない、一枚絵なので。

(音楽へのファンアートだとしても、静止画イメージに頭の中で集約される……体質?)

絵具、使い始めて半年、、またとない機会、素敵な曲に関わらせていただけて、ほんとうにありがとうございました*


そして、この制作中、たくさんの、いつも読んでくださるnoterさんたちのお顔(アイコン)が浮かび、とても心の支えになりました。

久保田さんへももちろん、ここの方たちに恥ずかしいものは作れない、という、支え。

自分でもちょっとびっくりでした👀!

いつもありがとうございます。

長くなりましたが、お読みいただきありがとうございました^ ^


楽曲はこちら!