本当の私ってどの人格?(解離)
解離性同一性障害の話です。
解離性同一性障害といえば、一番目立つ症状はいろいろな人格が発生する、多重人格の症状ですが、その人格のうちの本来の「私」、オリジナルのことを「基本人格」といいます。
私たちにとって基本人格って誰だろうと考える。
たくさんの人格が生まれる前の、一番最初の、一人目。
一人目は自分がこの体の本人だと思っているわけで、本名が名前になるらしいんですけど。
でも、私の知っている限りでは、私たちの中に本名を名乗る人格はいません。
人格統合を進めていて、私自身の記憶も統合後に得たのか、前からあったのかも最近よくわからなくなってきていて、昔の交代人格としての記憶がだいぶ怪しい。
昔よりかは記憶がいっぱい戻ってきたんだけど、今度は記憶を失っていた時の私の感覚がよく思い出せなくなってきました。
私の持っている最初の記憶は、幼稚園の時に詩織と頭の中の内界で、仲良くおしゃべりしながら、現実では幼稚園に通っていたこと。当時は内界という言葉を知らなかったけど。
その時点ではすでに詩織がいたと思うのですが、私と詩織より前にいた子がいたのか……というのはよくわからないのです。
詩織は明らかに救済者人格として私を見守る存在なので、詩織は基本人格ではないですね。
とりあえず、私はかなり古い人格になるのは確かだと思います。
さかのぼれば、最初に多重人格に気づいた前の主人格が一番それっぽい存在だった気もします。
というのも、2017年まで表に出たことのある人格全員、一切人格交代していることに気づいていなかったので、もちろん当時の主人格も知らず。その頃は「私が本人だ」と思った状態で一番長く体を支配していたのが前の主人格になります。
交代人格の声はイマジナリーフレンドか、面白い幻覚だなあ!程度に深く考えていなかったのです。
(今思うとなんで誰も深く考えなかったのだろう、詩織あたりがその辺を知っているかもしれないけど教えてくれないだろうな……)
ただ人格統合でわかったんだけど、前の主人格は子供のころの記憶を持っていなかったようなので、やはりオリジナルって感じではないかもしれない。嫁姑同居のときに日常用に作られたか何かしたんじゃないかな。
ううーん。誰だろう。
私が知らないだけで眠りっぱなしの基本人格がいたらほんと私が主人格やっちゃってごめんなんだけど。
でも今私が主人格やってて元気だし、そんな古い人格がいたらもっと解離がひどくなると思うので、いないように思う。
調べた情報だと基本人格がいず、交代人格だけで構成されている場合もあるって読んだことがあって、私たちはそれが一番近いかも。
本来の私というものが消滅している、と捉えるのが自然なのでしょう……。
一番最初の私はわからないけど、一番最後の私になるのは今の主人格の、noteをせっせと書くこの私のはずです。
もう前の主人格は私ベースに統合して事実上の消滅をしているし。
そのときに解離と鬱が劇的に治った世界を見たのはこの私だし。
その後ふらりと現れた葵もさぁやもどっか行っちゃって、現れなくなって、時間が流れてしまった。
私と詩織と忍が残るのみで、詩織も忍も見守り隊で交代はしない。
子供人格にスイッチングすることもあるけど、記憶は飛ばないし、子供人格も私に吸収されて、私の一面となりつつあります。
私が今なぜ主人格なのかというと、昔書いた歌詞と同じ結末にしようと、みんなで決めたから。
2016年に(9年前!?)、「海底の温室」という曲を前の主人格が書いたのだけど、その時降りてきた歌詞に従っています。
なんかいきなりスピリチュアル入ったか~?みたいな話をするんだけど、降りてくる歌詞って私たちへのメッセージみたいなところがあるなって思っていて。
交代人格を作り出す自己というのもいるらしい、ISH(イッシュ)と呼ばれる存在。確かにそういう存在がいないと交代人格って出現しないと思うから多分いるんですけど、そういう、私たちの親や創造主にあたる存在からのメッセージが作品に出ると、私たちみんなで信じているんですよね。
だから歌詞と同じ結末にしようって。
ちなみにそのISHに一番近くにいる存在が詩織だから、たぶん詩織を通して歌詞を受信しているから、詩の文字を含めて詩織という名前に決まったという経緯があります。
あとは私が前の主人格より明らかに才能があったから!わはは!
私が交代人格のうちで一番歌詞が書けるからです。
私より才能ある人格が今後もし作られたらちょっと……ちょっとどうしようね……脳内会議になりますね。
でも、まあ、歌詞に従ってよかったのかもしれない。
私は本来交代人格の要素が強くて、突如キレたり人生はちゃめちゃにかき乱す存在だったんだけど(あの時はどうかしていたと思う)、でも一番本当の気持ちに近かったのって私だったかもなって、今は思っています。
誰かに良く見られたいとか、怒っちゃだめだとか、そういった自制心とは違った私。
あと才能あるし……。
いや、この広い世界と比べてしまったら全然だけどさ。
調子も良くなってきたし、このまま私が生きていこうと思っています。
その一方で、ずいぶん時間も流れてしまったけれど、もし本来の、「この体を生きるべき私」が一人で大人になっていたら、どんなふうになっていたんだろうね?と、たまに頭をよぎるのでした。
最後に、記事中に出てきた「海底の温室」を貼っておきます。
お時間ありましたら聴いていってください。