Weekly Quest 2021年6月28日号
毎週月曜日にWeekly Questと称し旬な話題を深く掘り下げて投資のヒントにしていければと思います。今月のテーマは「再生可能エネルギーの将来性と投資」についてです。
今月のテーマ 〜再生可能エネルギーの将来性と投資について〜
今月は再生可能エネルギーの将来性として太陽光発電や風力発電を例に取り上げ投資テーマとしてどのように考えれば良いのかを探ってきました。
どれもカーボンフリーを実現することができそうで素晴らしいエネルギー源なのですが、現状ではエネルギー効率の悪さや電力ネットワークへの接続が困難であることを考えると、その問題を解決することができるものに投資した方が良いと思います(その多くはカーボンフリーや再生エネルギー関連銘柄としては推奨されていない銘柄)。
現状の問題点とは ① 電気を長期間貯めておくことはできない ②電気を長い距離送電すると弱くなってしまうということですが、この問題は何十年も前から研究されています。しかしながら決め手になるような技術はまだ開発されていません。
さらに①にしろ②にせよ新たなものを開発するためのエネルギー源はどうなるのかという問題点もあります。蓄電池や電線にしろ変電所設備にせよ作るのにCO2を排出することになるわけで、あらたに排出するぐらいなら現状のまま化石燃料との組み合わせでやればいいということになってしまいます。
最近ではふたたび「バイオ燃料」なるものが話題になってきていますが、要はエタノールという燃料になるのですが、これを取り出すのにとうもろこしが使われたという歴史があります。
本来食べるものをエネルギーとして利用しようというものでしたが、農家が燃料としてとうもろこしを売った方が高くて儲かるというおかしなことになってしまい、家畜用の飼料などが不足してしまったということがありました。これがどういう事態を引き起こすかは分かりますね笑
食べるものではなくゴミからエネルギー源を取り出せれば良いのですが、「燃やす」といった工程があるとその熱をどこから持ってくるのかという問題になります。新たにCO2を発生させていては意味がありません。
というわけで再生可能エネルギーの成長性と投資について見てきましたが、現状では投資のテーマとしてはあまり面白くないということになります。「コイツは今の時代に何を言っているんだ!!」とお叱りを受けそうですが現実は非常に厳しいということです。カーボンフリーのためには人間の生活水準を下げることが一番の方法だと思います。電車通勤をやめて歩いて通勤する、スーパーでレジ袋を買うのをやめるけどスーパーに行くのに車もやめて歩いて行く、事務所の照明を午前中は全て消すなどして人間の生活水準を下げるということが必要になりますがいまの社会でできますか?私にはできません笑。