『有吉クイズ』。笑いの”奥行き”を見せてもらった不思議な感覚

「有吉クイズ」を観た。びっくりした。あっけにとられたという表現が当てはまる。あれはいったいなんだったんだろう。有吉マジック?そんな世界観。

番組の最初は、芸人のスマホの使用歴を見て誰のスマホか当てるというクイズやら、みちょぱの私服(ビスチェ)を触ったり匂ったり着たりして当てるというある意味オーソドックスなクイズ番組だった…。

問題は後半だ。

有吉自身がクイズの主人公になる。
以前はこの番組で、自身の尻毛脱毛をしたそうだ。
今回は何をするのか、というのがクイズ。

世界的な写真家のレスリー・キー氏にボンテージ姿になった有吉の姿を撮ってもらうのだが、それが、なぜかめちゃめちゃカッコいいのだ。綺麗に脱毛してあるし、ちゃんとダイエットして締まってる体は、全然汚くない。ボンテージの衣装からは乳首が出ちゃってるのに。
ロケの間じゅう、有吉さんの立ち居振る舞いはいたって大真面目で、堂々としていて、なんだか不思議と素敵。写真家の先生もどんどんノッていくのがわかる。

最後は有吉さんは革製の犬のマスクをつけて、四つん這いにまでなっていた。

普通の芸人がやると、SM女王に扮したり犬になったりする時点で大笑いのシーンなんだろう。それが、そうならない。
確かにおかしみはある。でも、その笑いは、圧倒的な芸術作品の中にある。品のいいそれなのだ。

写真の出来栄えといえば、それはそれは素晴らしく、その日出演していたパネラーの霜降り明星せいやが「バッドマンの新作のよう」と言いえば、かまいたちの浜家は「なんなら僕もやってみたい」とべた褒めした。

有吉さんは、どこを目指しているのだろうか。お笑いのことは素人のわたしにはよくわからないけれど、何かわからないけれど、有吉さんはいろんな魅力を見せてくる。確実にまだただ進化している。

「笑い」ってまだまだいろんなパターンがあるんだなぁ。笑いの、というか、有吉さんの”奥行き”を見せてもらった『有吉クイズ』でした。

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