ハリー・ポッターは、大人になっても楽しめるのか?-スタジオに行ってみたの巻-
夜な夜なある映画シリーズを観ていたら、、、
気がついたら、忘年会シーズンが到来していて、12月も半ばになっていた...
何のシリーズかって!?
”丸いメガネをかけた魔法使いの少年が、仲間とともに、邪悪な魔法使いと戦う、全8作品にわたる、視聴に約20時間以上かかる超大作"
知らないかもしれないから、書くと、「ハリー・ポッター」っていう作品です(笑)
鑑賞中、特に、ヴォルデモートと、主人公ハリーたちが、死闘を繰り広げているシーンになると、
"他にやるべき事が沢山あるのに、私は一体、何をしているのだろう"
と、冷静になる瞬間が、何回かあったのだが、、、
10年以上ぶりに観たら、
昔とは、視点が変わったようで、
背景や小道具が気になり、ついつい一時停止して、
画面をじっくり見入ってみたり、
英語字幕付き鑑賞に挑戦してみたら、
最初に観た時より、奥深いメッセージも含まれている気がして、
J.Kローリング氏の意図したことを想像していたら…
鑑賞を終えるのに、20時間どころか、その倍ぐらいかかってしまった...orz
そもそも、なぜ、今、再び観始めたのか!?
ことの始まりは、去年(2023年)、東京都練馬区、豊島園跡地にできた 「ワーナー ブラザース スタジオツアー東京 – メイキング・オブ・ハリー・ポッター (以降、ハリポタスタジオとさせていただく。※今からでも、短い名前に改名してくれることを願うw)」に、 行ってきた人が、良かったと言っていたので、いつか行ってみたいな〜と思っていたら、
なんと、その1週間後に、
別の友人から突然「ハリポタスタジオ興味ない?」と連絡がきて、
チケットまでご手配いただき、
ラッキー極まりない状態で、 先日、電車にごとごと揺られて行ってきたことが、きっかけである
行ってみた感想を一言で言うと、
大人も楽しめる!!!
であった
(※ここで言う「大人」の定義には触れないでおきますw)
昨年オープンした段階では、勝手に、きっとお子様向けの施設で、写真スポットがあるだけの、人混みで、前に進むのも大変な場所に違いないと思っていた
実際に行ってみて感じたのは、
作品が好きな人はもちろん、
ハリー・ポッターが好きではない人も、何かしらの物づくりに関心がある人であれば、楽しめると思う
更に、仕事でテレビドラマ〜映画など、映像制作に携わったことがある人なら、もっと深く楽しめると思う
何かアトラクションがあるわけではなく、ハリー・ポッターの"映画"シリーズの制作裏側に関する、ストーリーや小道具・衣装・舞台セット等が展示されている、美術展といった感じである
きっと、熱烈なハリポタファンの方が、スタジオの詳細については、他で説明してくれていると思うので、
本日は、個人的に、面白いと思った4つの点について、ご紹介しようと思う
1. 実は、アートも楽しめる
映画を観ていると、あれ、この絵、どっかでみたことあるなぁとか、この模様、あれっぽい!とか、節々で気になるのだが、このハリポタスタジオに行くと、映画の再生を一時停止しなくても、小道具や舞台セットが展示されているので、一種の答え合わせができる。
例えば、こちらの主人公ハリーたちが暮らしている、グリフィンドール学生寮の談話室の壁。
よくみると、『貴婦人と一角獣』が描かれたタペストリーで覆われている。
フランスにある6枚からなる連作で、制作年や作者も不明の謎に包まれた作品。
このタペストリーで囲んで、談話室をデザインしようなんて、センスが素晴らしい!
その素晴らしい装飾を担当された、ステファニーさんの机と鞄の再現が、個人的には興味深かった↓笑
こちらは、魔法の学校、ホグワーツ校で使われている教科書の表紙↓
よく見ると、イタリア・フィレンツェのお土産で大人気のマーブリング紙とそっくりな、表紙がいくつか見られた(↑この写真だと紫と水色とゴールドのやつ)。厳密には、紙の産地まで書かれていなかったので、同じくマーブリングで有名なトルコのエブル(マーブリング)かもしれない。
他にも、ウィルアム・モリスを彷彿させる壁紙などなど…
"たかが映画の小道具"なんて、侮れない。
一個一個、思索が詰まっている装飾作品を観ることができる。
2. 世界中から集まって来ているハリポタ好きと時間を楽しめる
意外と知られていないかもしれないが、このハリポタスタジオは、2024年現在、本国イギリス(ロンドンの近くにあるWatford)と、なぜか、ここ日本の東京都練馬区にしかない。
よって、「イギリスは遠いわ〜」という他の多くの国の人たちが、
日本まで、はるばるやって来て、
いろんな言語を話しながら、楽しんでいる。
お一人で自撮り用三脚とスマホを持って、youtube配信をしているのか、
一つ一つの展示をアジア圏の言葉で紹介しながら、歩きすすむ女の子
(何語か全くわからなかったが、真剣そのものであった!)
友人数名と、ハリポタ映画論について、議論している英語圏からきた人々
(『賢者の石(第一作)』は好きではなかったが、それ以降から好きになったと聞こえたw)
クリエイターの方なのか、完全に、お仕事モードの眼差しで、大道具の展示をじっくりみている40代ぐらいの男性、
インドからはるばる来たと思われる、愉快な大家族、
びっくりするくらい、多様な客層で、
各展示に対する、人々の反応を眺めるのも一つの醍醐味だと思った
3. 意外とフードが美味しい
施設内に、カフェ(フードコート)が2ヶ所あり、どちらも、これは、イギリス価格なのか、アミューズメントパーク的な価格なのか、一食あたり、大体2,300 円以上する。
以前、ネズミーランドに行った時に、可愛いけど美味しくはないご飯を食べた記憶があったのと(今は、美味しくなった可能性あり!)、
カフェが長蛇の列だったので、
カバンに常備していた1本200円のプロテインバーを友人に差し出し、
これでいいじゃないかとも思ったけれども、
何となく、友人は、その後、ちゃんとハリポタの世界観のフードコートで食べたい様子だったので、
プロテインバーも食べて、
そこでも食べることになった
フィッシュ&チップスを頼んだ
意外にも、美味しかった!
行った時間帯が良かったのか、その日に入荷した魚がフレッシュだったのか、いつもそうなのかはわからないけれども、
美味しかった!
フィッシュ&チップス本体よりも、感動したのが、
Malt Vinegar(モルトビネガー)がついてきたこと。
モルトビネガーとは、大麦を原料とした酢なのだが、これをフィッシュ&チップスにかけて食べるのが伝統的ならしく、留学中に、よくかけていたことを思い出した。(テイクアウトだと、既にかかっていたこともあった!)
その他にも、いくつかメニューがあったので、ご興味ある方は、レストラン公式ページよりメニューが見れます。
4. 道中、ほっこりポイント
ハリポタスタジオに行くには、️都営地下鉄大江戸線または西武池袋線・豊島線の「豊島園駅」から徒歩2分という立地にあるため、電車が便利である。
今回は、大江戸線で行ったのだが、大江戸線といえば、都庁や新宿と繋がっていることもあり、平日はスーツ着用率が高いのだが、
豊島園駅に近づくに連れて、
魔法使いが現れる。
厳密には、映画の中でハリーたちが着用している、魔法使いのマントを着ている人たちがポツポツと現れる。
私の目の前には、所謂、ハロウィンの時の渋谷に向かっているパーティー慣れした雰囲気の人々とも異なる、とてもとても真面目そうな青年が、グリフィンドール柄のマントをきて、スーツの人々に紛れて、真剣な面持ちで座っていた
この、ハロウィンでも何でもない時期に、
自分の好きな格好に包まれて、
好きな場所に向かっている人の姿を眺めるのは
なんて幸せな気分なんだろうと思った
日本は、ワーカホリックだとか、
真面目すぎるとか、
仕事の仕方が非生産的すぎとか、
色々言われているけれども、
純粋に、ファンタジーを心から楽しめる国民が沢山住んでいる国に住めているなんて、
宇宙開発が進んでいたり、サスティナブルな取り組みが進んでいる国に住んでいるのも、素晴らしいと思うけれども、
ファンタジー、アニメ、映画、漫画…
あらゆる創作物を愛する国民に囲まれて暮らすのは
なんて幸せなんだろうと思った
会社員の皆さんは、
ぜひ、有給をとって平日に、
魔法使いのマントを着用して、都営大江戸線に乗って行かれることを、
強く、おすすめする
P.s
このスタジオをデザインした人に、そんな意図は全くないと思うのだけれども、視覚的な誘惑か、帰ってきてから、やたらとチョコとか、ビスケットとか、お菓子が食べたくなるので甘党の方は要注意w
vol.5 2024.12.16