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「手話とダンスで世界をつなぐオンラインUDスクール」に入ったら音楽の神様に土下座したくなった話(後編)

今日も、UDダンス沼だ。
※UD(ユニバーサル・デザイン)

踊ることが楽しすぎて、朝も昼も夜も飢餓感に駆られてる。

乾ききってヒビ割れを起こしていたような心に、一滴の水が落ちてきて、もっと、もっと、と自分を潤したい衝動で、練習動画を連続再生してしまう。

どんだけ踊りたかったんだ私。

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24時間踊るように生きている。

その理由は、ただ1つ。下記の前編のnoteの通り「手話とダンスで世界をつなぐオンラインUDスクール」でUDダンスの魅力を知ってしまったから。

北村仁さん(以下JINさん)の「手話とダンスで世界をつなぐ」活動に惹かれる理由を言語化しないと、もはや仕事に集中できないので、以下の3つにまとめてみた。


■①エンタメで社会を豊かにすることをあきらめてない

コロナ禍で、これまでの活動にもがき苦しんでいるミュージシャンや役者などが私の周りは多い。こんな時こそ、エンタメが人の心を豊かにするというのに・・・地域や学校の行事やイベントは軒並みキャンセル。

東日本大震災の後も同じような状況だった。
私は、震災後にライブハウスやミュージシャンを救いたいという想いに駆られ、ジャズの裾野を広げるプロジェクトを立ち上げた。けれど、1回大きなイベントを成功させたら燃え尽きてしまったというのが正直なところだ。エンタメ×ソーシャルグッドを持続可能にすることの難しさを体感した。

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だから、「手話とダンスで世界をつなぐ」プロジェクトでは、JINさんがオンラインも含めて、足を止めずにポジティブな発信をし続けているのが印象的だった。

エンターテイメントシーンのユニバーサルデザイン化を目指し、UDダンスの文化創造、ライブ会場に手話通訳、UDダンスがいる環境を増やすことを目的に活動する。(JINさんのYouTube概要より)

ライブ会場に手話通訳がいたらどんなに素敵だろうと思ったことがある。

歌手時代に、いつもライブに足を運んでくれる難聴のお客様がいたからだ。ドラムの音が好きで来てくれていたという。

あれ?私に会いにきてくれたんじゃナイんかーーーいw

・・・と嘆いたが、本当は歌も聞いて欲しかった・・・。

なんとか歌も楽しんでもらえないかと、一度だけ、チャーリーチャップリンの「♪Smile」になんとなく手話表現をつけてみた。でも、
「歌詞を語順通りに直訳しても、ぜんぜん伝わらないじゃん!」
と、違和感を覚えてすぐにやめてしまった。

この手話学習者にあるあるな課題(?)を、JINさんはクリアにしているところもすごい。歌詞を手話に直訳しただけでは伝わらないという課題解決の仕方は以下の記事の「振り付けを考えるときのこだわり」に書かれている。


■②つながりあえる、みんなが安心できる居場所がある

UDダンスレッスンは、誰もがつながり会える場所。みんなが安心できる居場所だ。

耳が聞こえるか聞こえないかとか、
ダンスを踊れるか踊れないかとか、
手話がわかるとかわからないとか、
そんな誰かの"ものさし"で自分をはかる必要なんてない。

「ダンスを楽しみたい」その気持ちだけがあれば、色々な壁を超えて集まれるなんて・・・UDという言葉の通りのユニバーサルなデザイン設計に感銘を受けた。

たとえば、音楽が聞こえない人が、どのようにリズムの刻まれるタイミングがわかるのかというと、視覚的にカウントがわかるからだ。レッスン中は、まるでメトロノームの手話版みたいに4小節ごとに「1・2・3・4・5・6・7・8」とリズムを刻む指文字の映像が用意されている。

人はつい「できない」ことに目を向けてしまう。

私たち「母親」も同じだ。
「母親だから〇〇できない」という固定観念で、社会から孤立しもやもやを抱えている人は多い。でも多様な人たちと関わっていると「母親だけど〇〇できるよね」という人に出会ったりする。
私が運営に関わっている母親アップデートコミュニティ(通称:HUC)でも、固定観念に縛られない生き方を選択するメンバーが多い。たとえば、コロナ前は、1人で海外出張に行く母親、週5で飲み会をしている母親(良い意味で)とか。そんな人たちと関わっていると、背中を押されて自分もできるような気がしてくる。

UDダンスでも、多様な価値観を持つ人同士だからこそ、人と比べる必要がなく、"自己否定しなくていい”安心できる居場所になっているのだと思う。

オンラインUDスクールは、UDダンスだけでなく、曜日ごとに手話や手話歌も学べる機会があり、初心者に優しいコンテンツばかり。私は手話学習のブランクがありすぎて全然うまく伝えられないことも多いのだけれど、それでも人目を気にせずありのままの自分をさらけだせる居場所があるのはありがたい。

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■③誰も否定しないJINさんがあったかすぎる

「手話とダンスで世界をつなぐ」UDスクールを主宰するJINさんは、とにかく、いつもみんなの名前を呼んでいる。レッスンを受けるのは子どもも大人もみんな一緒。レッスンに誰か途中入室してきても「〇〇ちゃん、ヤッホ〜」という感じ。また、誰かが振りを間違えたとしても、それを指摘することはない。「〇〇さん、惜しいっ」と言いながら一緒にやり直してくれるスタイルだ。

レッスン中に誰かの発言で話が脱線しても、誰も否定しない。短時間で話を受け止めて「ありがとう、じゃあ、レッスンに戻るよー」とふわっと軌道修正してみんなが気持ちよく進行していくのを見たとき「神ですか・・・」と私は思った。

JINさんの人柄に共感した人が集まって空気を作っているから、コミュニティの心理的安全性が担保されているような気がしている。

■もっと、殻をやぶっていこう!!

手話でダンスといえば、私は「世界に一つだけの花」と「マツケンサンバ」しか踊ったことがなかった(笑)。そんな私がUDダンスをはじめたら、ギャップ萌えして、どっぷりと沼にいる。

ゆずの「♪夏色」を自分で踊りながら、ラストシーンの線香花火に火をつけただけで涙がでそうになるほどに。

次は、HUCメンバーの親子と「アイデア」踊りたい!


盲目のスティービーワンダーは「♪Ribbon In The Sky」の中で、"ほら空にリボンがかかっているよ"と歌っている。「♪You are the sunshine of my life」でも、"太陽の光"を描いている。空を見たこともないのに。なんという想像力だろう。

スティービーのことを思い出したら、聾者も難聴者も聴者もUDダンスを通じて、もっと創造力や表現力を解き放つことができるのではないかと思える。あ〜〜〜なんだか、色々な可能性を感じてワクワクがとまらない。




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