これからもずっとたくさん聴きたい曲たち #2019年ボカロ10選
ボカロファン恒例の年間10選に、2019年も参加しました。お気に入りたちは、こんな感じです。
一つ一つ見ていきましょう。
1.Poi(湊いつき) / “海底図書館”
“知らない場所を文字で迎えよう”
ピアノが綺麗な一曲。その音色は、まるで海底を照らす光が、優しく揺らめいているようです。
動画の幻想的なイラストは、この曲の音そのもので美しいです。
曲の空気感も、まるで海の中でゆらゆらと浮かんでいるようで、心地がいいです。
そんな澄んだ音たちの中に寄り添うように歌う少女の声ーー紲星あかりの歌声が、真っすぐ響きわたります。
いつまでも浸っていたくなる一曲です。
2.Yasuha. / “2019 (Exclusive)”
“初めての音が導いてくれるこの未来”
夜の香りがするミックホップ(ボカロを使用したHIP HOP作品のこと)曲。
ピアノが優しく、でも、どこか神秘的で聴いていて、どきどきします。
キレのいいラップパートと、少しハスキーで優しい歌声のサビが好対象で、3分32秒があっという間に感じ、もう一度聴きたくなります。
私は、この曲くらいのテンポで、ビートを刻んでいる作品を好きになることが多いです。
イントロのピアノだけでも、好きが溢れてくるのに気分が上がるビートに、カッコいいミクのラップ、それとガラッと声の雰囲気が変わるサビ。
もう、好きになるしかない作品です。
3.DECO*27 / “夜行性ハイズ”
“さらばアンチビート 前を向いて 笑っていこうじゃない”
2019年は、DECO*27さんの“乙女解剖”が流行りましたね。そんなDECO*27さんで、私が好きな曲は“夜行性ハイズ”です。
初めて聞いたのは、雪まつりのツイートでした。
※実際に見たのはこのツイートではないです。
すごく前向きで、聞き終えるとじんわりと何かが満たされる曲だと思いました。
DECO*27さんの過去作品のタイトルや歌詞のフレーズがところどころに使われていて、わかる人はより歌詞が印象に残るのではないでしょうか。
サビのところは、腕を上げて左右に揺らしてノリノリになりながら、サイリウムを振りたくなります。
ライブでやったらとても盛り上がりそうです。
個人的な好きポイントは、一番サビ終わりの「もう」の音。何かが起きる予感を思わせる音色は、聞いていてわくわくします。
聞いていて、何かが始まる期待感が生まれる作品です。
4.Aqu3ra / “ロンリーユニバース”
“この宇宙で 広い星で
君と出会えたから”
全てを青く染める曲。
それは、どこまでも続く宇宙を感じる空の色。この曲の一音が、私の視界を青く青く染め上げました。
私は、宇宙を、空を感じる澄んだ曲の事を“青い曲”と呼んでいます。この曲も、私の中では、“青い曲”です。この音を浴びながら目を閉じて、手を宙に伸ばしたくなります。
歌っているのは、初音ミクとv_flowerです。珍しい組み合わせですよね。
同じ旋律を歌っているのに、ミクと花ちゃん(v_flowerのこと)とパートを分けただけで、同じ地球の別々の場所で歌っているような印象を受けるのは、私だけでしょうか。
この曲は、自分がDJするときにもかけましたが、箱でフロアで浴びたいです!!
宇宙に連れて行っていってくれる一曲です。
5.r-906 / “A rainy dancer”
“雨に泣いた”
雨曲×夜のうた=最高な一曲。
私は、雨曲も夜のうたも好きです。その二つが組み合わさった作品とくれば、好きになるしかないのですよ(本記事2回目)。
音数が少なくて、メロディーも周りの音に溶け込んでいて、控えめ。でも、確かにそこにあって、耳に心地よい。
まるで、傘の上に静かに、でも、リズミカルに雨が降り注いでいる音を聞いているかのようです。
一度静かになって、ブワッと盛り上げる展開も素敵。
雨の音色に包まれていたくなる一曲です。
6.低所得P / “little bunny”
“街中を白く染めて初雪”
どこまでも優しい白い曲。
この曲を聞いたとき、その音から雪が降っているイメージがはっきり浮かびました。
動画がそうだからではありません。音色のイメージが白だったんですよね。その白は、しんしんと積もる雪で、寒い夜に悴む手を温める吐息の色で。
GUMIの声も、びっくりするぐらい優しくて、温かくて、熱を帯びた少女の心情が伝わってきます。
この曲は、「女子高生の無駄づかい」というアニメで、「ボーマス回」と呼ばれる回で、挿入歌として動画とともに流れた作品です。
当時Twitterで、「ボカロファンはこの話だけでも見て!」というツイートを複数見かけて、見たんですけど……よかったですね。
内容は、ネタバレになるので伏せます。ドラマ化も決定していて、「ボーマス回」をどう再現するのか、少し気になっています。
アニメ効果も大きいとは思いますが、この曲が殿堂入りして、今は20万再生されてることが、個人的にはとても嬉しいです。
優しい白の作品です。
7.八王子P / “イロドリミライ”
“形のない想いを ひとつずつ紡ぐよ ツギハギでもいいから”
虹色の未来を信じる一曲。
この曲は、八王子Pさんが活動10周年を迎える日に投稿した作品です。
八王子Pさんといえば、アップテンポなクラブミュージックを作るイメージが強いと思います。
今回の作品は、いつもよりテンポはゆっくりめ、でも、静かにじんわり心に響く曲になっています。
八王子Pさんでは、“Keep Only One Love”が一番好きでしたが、この曲に塗り変わりました。
雨上がりのような清々しい気持ちになる曲です。
8.osu / “光るよ”
“そこらじゅうに咲いた名前も知らない花
誰の目に留まらずともただ咲いている”
飾らない光の曲。
まるで弾き語りをしているような雰囲気で緩く、それでいて真っすぐな歌声を届けてくるミクの歌声に惹かれてしまいます。
“誰の目にも留まらずに咲いている”から、ミクの歌声に人の声が重なって、サビの“何にもない僕らは旅に出よう”で、さらに人の声が加わって、コーラスも重なっていく様は、空がだんだんと明るさを帯びていくようでした。
光を感じた瞬間でした。
名前の知らない花に光が差す一曲です。
9.lazuli. / “Forever yours”
“穏やかな日々が訪れますように”
幸せを祈る作品。
私は、バラードというジャンルの曲が昔から好きです。残念ながらボカロではバラードは流行りにくく、投稿数も多いジャンルではありません。
なぜ私がバラードが好きなのか。それは、バラードは“祈りっぽい音楽”だからです。私の好きな音楽というのは、“祈り”を感じる作品なのです。
昨年も“祈り”を感じるボカロのバラードに出会うことができました。
だいたい心から好きだと思うバラードは、1年に片手で数えるほどしか出会えません。なので、2019年も出会えてとても嬉しかったですね。
祈りのような心洗われるバラード曲です。
10.imie X 平田義久 / “Fumi”
“陽の高い明るい夕方 空を覗いた”
窓際でくつろぎながら聴きたい一曲。
この曲は、私の好きな作り手さんのimieさんと平田義久さんがコラボした作品です。
時の流れをゆったりと感じられる一曲で、ホッと一息つきたいときによく聴いています。
目まぐるしく移り変わるこの時代、情報が溢れている今このときに、ふと足を止めて、目を閉じて、そっとその音に耳を澄ませたくなる。そんな作品です。
忙しい日々の中にも、季節の変化を楽しむこと、時間がゆっくり流れていくことを感じる時間が必要なんだろうな、と思います。
音楽は、耳や心を楽しませてくれます。ときには寄り添ってくれます。
素敵な時間をくれます。
音楽っていいなと感じた作品です。
以上、2019年ボカロ10選の紹介でした。2020年は、どんな曲に出会えるのか楽しみです。
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